モダンアート三都物語
パリ、東京、大阪ーそれぞれ独自の文化を育んできた3都市の美術館のモダンアート・コレクションが集結している。
セーヌ川のほとりに建つパリ市立近代美術館、皇居にほど近い東京国立近代美術館、大阪市の中心部に位置する大阪中之島美術館はいずれも、大都市の美術館として、豊かなモダンアートのコレクションを築いてきた。
総勢110名の作家による、絵画、彫刻、版画、素描、写真、デザイン、映像など、初来日32点を含む150点あまりの作品が34のテーマごとのトリオを組んで紹介されるユニークな展示となっている。
「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」展が2024年8月25日(日)まで東京国立近代美術館で開かれている。同展は9月14日(土)から12月8日(日)まで大阪中之島美術館に巡回する。
本展は、3館のコレクションから共通点のある作品でトリオを組んで構成するというこれまでにないユニークな展示を試みている。
時代や流派、洋の東西を越えて、主題やモチーフ、色や形、素材、作品が生まれた背景など、自由な発想で組まれたトリオの共通点はさまざま。
34のテーマに沿って、それぞれのコレクションの中からぴったりの作品をセレクト。「モデルたちのパワー」、「空想の庭」、「現実と非現実のあわい」など、本展のためだけに特別なトリオを組んでいる。
東西の巨匠が同じテーマで絵を描いたら?アートファン垂涎の組み合わせが実現する。ジャン=ミシェル・バスキアと佐伯祐三のストリートアート対決、藤田嗣治とマリー・ローランサンの女神競演、パブロ・ピカソと萬鉄五郎のキュビスム作品、交友関係にあった岡本太郎とジャン・アルプ(ハンス・アルプ)の響き会う作品どうしの組み合わせも見どころだ。
パリ市立近代美術館からの主な展示作家は:イヴ・クライン、マルク・シャガール、ヘンリー・ダーガー、ジョルジョ・デ・キリコ、ラウル・デュフィ、ソニア・ドローネー、パブロ・ピカソ、ピエール・ボナール、アンリ・マティス、モーリス・ユトリロ。
主な東京国立近代美術館からの展示作家は:石内都、岡本太郎、小倉遊亀、岸田劉生、草間彌生、パウル・クレー、田中敦子、冨井大裕、奈良美智、藤田嗣治。
大阪中之島美術館からは:菅野聖子、倉俣史朗、佐伯祐三、サルバドール・ダリ、ジャン=ミシェル・バスキア、ルネ・マグリット、アメデオ・モディリアーニ、森村泰昌、マーク・ロスコ、マリー・ローランサンなど。
東京国立近代美術館における展覧会の開館時間は午前10時から午後5時(金曜日と土曜日は午後8時まで開館)。入館は閉館の30分前まで。休館日は月曜日。ただし、7月15日と8月12日は開館、翌火曜日休館。
大阪会場(大阪中之島美術館)の開館時間は午前10時から午後5時(入場は午後4時半まで)。休館日は月曜日。ただし、9月16日、23日、10月14日、11月4日は開館、翌火曜日休館。
会期中、一部作品は展示替えがある。東京会場:前期~7月7日、後期7月9日~8月25日。大阪会場:前期9月14日~10月27日、後期10月29日~12月8日。
展覧会公式サイトは https//art.nikkei.com.trio/
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