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コロナ禍在宅看取り7(乳がん再発、延命治療中止)


ハート型のストローに気づいてほっこり♡

在宅看取りを決めたのは本当に自然な流れからでした。

胆管炎の手術後に積極的な治療をやめたい、
もう抗がん剤はしたくないと母が言いました。
わたしはこれまで母をそばで見てきて、それでいいと思いました。

また辛い抗がん剤をはじめたところで
生きてはいられるかも知れないけれど
果たしてそれが”人間らしい”と言える状態なのかは誰にもわからないから。

わたしはその時母に聞きました。
もしも引き返したくなっても
一度やめた治療を再開することは難しいかも知れない。
治療を選ばなかったことを後悔することになるかも知れない
それでも大丈夫だと今思うことができるのか。

母は怖いと言いました。

こんな大きな決断を1人で背負わなければいけないのが人生。
とても残酷なことだけど、その決断を背負ってあげることはできません。

人は1人で生まれて、1人で死ぬ

それから間もなく、家族みんなで母の気持ちを聞き
主治医の元を離れることを決めました。
その際にホスピスを決めておいた方がいいとのことで
いくつか調べて、候補のところに見学へも行き申し込みを済ませていました。

死場所を選ぶなんて本当にがんは残酷な病気だと
悔しくて、悔しくて、できれば家で看取りたい、家族で過ごしたい。
本当に強くそう思いました。
ホスピスの方達はみなさん親切でアットホームな雰囲気でしたし
ホスピスが嫌だったとかそんなことは全くなかったです。

ただただ、ここで死んでいく母が想像できなかった。
多分、母本人もそうだったと思います。
痛みに耐えられなくなったら、緊急入院させてくれるとこと
ぐらいにしか思ってなかったように見えました。

だから家に帰ってみんなで最期を迎えることは
必然として決まっていたのかも知れません。