見出し画像

「計画的偶発性」を味方にするには?

今日は来年の6月に開催予定の落語会の企画ミーティングでした。
栃木県・那須エリアには、落語を楽しめる機会がなかなかありません。それならばと立ち上がった落語好き数名が、地元で落語会を企画して、ついでに自分たちも楽しんでしまおうという魂胆です。

落語会は駅前の図書館で開催予定。
ある種のオープンスペースで落語。いい風景になると思うんですよね。

せっかく図書館で開催するならと、一緒に本のフェアも企画することになりました。せっかくなら、落語に興味なかった人が、ちょっと聞いてみようかとなるような本を選びたいものです。

そう、選書を担当させていただきます。

書店員として働いてこともあり、本のフェアはこれまで何度も企画したことがあります。そもそも本が好きなので、那須に移住してからも、いつか地元の図書館で選書して企画したいなぁと思っていたので、来年は1つの夢が叶いそうです。感謝。いいものにします。

これはどういう「偶然」なのでしょう。私はただ、落語会やりたいですね!と盛り上がっていただけです。当時は、全く別の会場での開催を考えていたくらいです。しかし、結局は流れがその都度変わっていき、図書館での開催に行きつき、ずっとやりたいと思っていた本のフェアに携わらせていただけることに。おそらくですが、落語から入らなければ、真正面から「選書させてください」と図書館に言ってもダメだったんだと思います。ほんとに、ただの「偶然」というわけです。

🐕

「偶然」といえば思い浮かべるのは、「計画的偶発性」という理論です。

スタンフォード大学のクランボルツ氏がビジネスで成功を収めた人を対象に調査を行ったところ、実にその8割が、成功の要因は予期せぬ偶然によるものであったと回答。さらに、彼らが18歳のときに思い描いていた職業に実際に就いて働いている割合は全体の2%に過ぎなかったという結果が出ました。
引用:計画的偶発性理論とは?再就職を考えた際の計画的偶発性理論の生かし方

キャリアプランという言葉に象徴されるような、きちんとした計画を立てて未来の目標から逆算されたステップを正確に踏んでいく考え方とは対照的ではないでしょうか。

計画的偶発性のポイントは3つあるそうです。

1. キャリア形成にとって重要なターニングポイントの多くは、偶発的な出来事に影響を受けるものであること。
2. 偶発的な出来事からチャンスをつかむには、常に努力を怠らず最善を尽くし積極的にチャンスをものにする態勢を整えること。
3. 偶発的なチャンスが訪れるのをただ待つのではなく、自らが意図的に行動してチャンスを増やしていくこと。
引用:同上

いわば、自ら行動を起こしていくことで、偶発的にチャンスが訪れる確率が高まっていくということだと理解しています。

いまの自分にとっては、キャリアプランよりも計画的偶発性の方が、味方になってくれるような気がしています。前述の選書フェアのように、意図していなかった「偶然」がぽつぽつと起きているからです。

こういう話になると、偶然を呼びこむために行動をするとかチャレンジをするとか、ちょっと「ごりっとした」言葉が飛び交いますよね。確かにそれも大事ですが、私はもうちょっと気軽に偶発性を呼びこむことができるような気がしています。2022年はその実験をもっともっとしていきたいんですよね。

チャレンジよりももっと時系列としては前にあるのは「オープンネス」だと思います。自分の興味あることや、いまの悩み事、課題、あるいは会いたい人、やってみたい仕事、それらを周囲に対してオープンに伝えていくこと。別に広くあまねく伝えるのが絶対ではなく、信頼できる人に1人ずつ伝えるでもいいと思いますが、とにかく言葉にして外に出すことが偶発性の呼び水になるのではと仮説を立てています(今年1年で起きたことの多くがオープンにすることから始まっています)。これならチャレンジするより気軽にできそうじゃないですか。

オープンでいると、いつしか誰かかからチャンスとなるような提案やお誘いが降ってくることがあります。あるいは、全く予期していない自分の頭にはこれっぽちもなかったチャンスが急に目の前に現れることも、生きていればあるでしょう。どちらにせよ、そういうときは選択を迫られます。そのときに意識したいと個人的に思っているのは、「最大のリスクを明確にした上で、リスクテイクする」ことです。

昔の自分がよくしていたのが「大丈夫、リスクは小さいんだから絶対にチャレンジしたほうがいい」と自分に言い聞かせること。最小のリスクに目を向ける方法ですね。でも今は、最大のリスクに目を向けたほうが1歩を踏み出しやすいと感じています。

「このチャレンジをして仮に失敗した場合の、最悪の状況はなんだ?」

という問いを自分に投げるのです。そうすると、たいがいは、大したことないことに気づきます。再起不能になるほどのリスクは、そうそうありません(それだけ巨大なチャンスは、そもそも今の自分に振ってこないです)。最大のリスクを明確にして、そのうえでそのリスクをテイクするほうが、一歩目が軽く行ける気がするんですよね。

ただ、あくまで自分の心がそのチャンスをつかみたいと言っているか、が大事です。このあたりの「直感」は常に磨き続けないといけたいです。

🐕

まずは「オープンに」。そして「最大リスクの可視化」。最後は「直感を大切に」。このあたりが計画的偶発性を味方にするベースになる行動ではないかと自分なりに仮説を立てたので、来年はもっと意識的に「偶然」の確率を上げていけたらと考えています。

なんとなく、動き続けていれば、
自分の「理解の領域の外」にあるものと出会える気がしています。

もっといろんな要素があると思うので、
ちゃんと整理したいなぁ「計画的偶発性」。

2021/12/25


12月31日まで毎日書けば、今年の記事はちょうど365本!





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?