見出し画像

#420 「語る(かたる)」は「騙る(かたる)」!?

わかってもらおう、とする。最も使われる方法は「語る」こと。でもそれは同時に「騙る」ことでもあるなぁ、と思ったので、メモ。


1、「伝えたいこと」ほど「伝わらない」

「コミュニケーションはむずかしい」という話、よく耳にします。

それもあってか、「話し方教室」なんていうのが昔はありました。一方で「聞き方教室」というのは聞きません(あるのかも知れませんが…)。

そう考えると、「コミュニケーションはむずかしい」というのは、主に「伝える側」つまり、「伝えたいこと」がある立場から見た発言であることがわかります。

ようは、「伝えたいことを伝えるのはむずかしい」ということ、と言えます。


2、「語る」ことは「騙る」ことと心得る。

そもそも、「伝わらない」ジレンマや不満はどこから来るのでしょうか?

おそらく、「伝わる」ことそのものよりも、その結果、相手の行動が変わらないこと、なのではないでしょうか?

つまり、「伝わったかどうか」は「相手の行動が(思う方向に)変わったか」で判断しているのです。

相手に自分の思う行動をしてほしいと思って「語る」行為には、多少なりとも「騙る」が含まれているのです。

「騙る」とは、
☑️ うまいことを言ってだます。
☑️ うそをまことらしく言って、人をあざむく。
☑️ 安心させて金品をだまし取る。

といった意味があります。

どうでしょう?
目的はともかく、相手に自分の思う通り動いてもらいたくて「語る」のと共通点があるのではないでしょうか?

つまり、「語る」は「騙る」を(割合はともかく)含んでいるのです。


3、まとめ

いかがでしたでしょうか?

「いやいや、私の「語る」は相手のためを思ってだから…」
と思われる方も多いでしょう。

自分にとっては、相手のために良かれと思って、であっても、相手の視点はあるでしょうか?

また、本当に相手のためになる行動変容だとしても、どうして相手はそのことがわかるのでしょうか?


自己啓発系によくある「とにかくやってみる」というのも「いいから騙されたと思ってやってごらん。ぜったい効果あるから。」という点で、「騙る」の典型、と言えます(私があまり好きではない、というのもありますが…)。


大事なのは、「語る」にはこうした「騙る」という面が含まれていることを認識してコミュニケーションを行うことです。

そうすれば、
☑️「今自分は相手に動いてもらうために、都合のいいことだけ言っているのではないか?」
☑️「これは本当に相手のためと言えるのだろうか?」
といった健全な問いが自分自身に向けられ、結果的にWin-Winのコミュニケーションに近づくのではないでしょうか?


まずは「語る」は「騙る」と思うこと。
騙されたと思ってやってみましょう!(あれっ?)



最後までお読みいただきありがとうございます。

例によって思いつきのメモですが、どこか参考になるところがあれば嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?