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ちなみに博物館①ハラコ

ちなみに博物館とは。
知ってるようで知らない靴や革に関する言葉を改めて考えてみるコーナーです。

以前から書き溜めていたのですがそれをリライトしてお送りしております

第1回の今日は、

ハラコ!

ハラコとは・・・

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ハラコは「胎子、腹子」

ハラコは英語でunborn calfとあるように、文字通り胎児のことです。
つまり流産、早産、又は死産などの個体のことを指します。
ただし、牛に関しては、現実には本来的な腹子の個体数は極めて少なく、通常は雄の乳牛や肉牛の子牛などで、生後3か月以内に屠畜されたものも腹子と呼称される。また、特に毛付きのカーフ革を“腹子”と称することが多い
(出展:皮革用語辞典/日本皮革産業連合会)

そう、気軽にハラコハラコと使っていますが本当のハラコとは所謂「動物の赤ちゃんの革」なのです。

そりゃぁ「キメが細かく、つるつるで、触感がいい」ですよね。
基本的に革は食物用に屠畜された動物の副産物で「食べ物としていただいているのだから余すことなく使おう」という考えがありますので、
わざと妊娠している母体を解体して腹子を取り出すということはしていないようですが、以前はそういう業者もあったとかなかったとか。。。

食べ物も革も「命をいただいている」ということを忘れずにしたいです。

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ウチが使っているものも「牛革毛付き」です。

つまり成牛の毛付きなのです。
ハラコは小さい子供ですが、うちが使ってるのは成牛の革。
ハラコほど繊細さはないものの、革厚がありしっかりと自立する頑強さ、毛が長いことで毛の間に入る光が全体にまとうことで放つ高級感など良い素材です。

では見分けるためにはどうしたらいいのか?

正直写真のみで判断するのは難しいというのが本音ですねぇ。
とりあえず一度本物の「ハラコ」を触ってみて、
その滑らかさ、きめ細やかさ、肌に吸い付く感じを覚えることが大事かなと思います。

とはいえ、、、
なかなか本物のハラコにお目にかかれることもないでしょうからこれがまた大変なんですけどね。。。

ちなみにですが、
子牛だけでなく仔馬のハラコの場合もあります。そうなったらもうわけわかめですよね。

それではまた。

ツイッターやってます。


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