企業価値を飛躍的に向上させる知財(権)の創出(1)
発明塾では、すこし前から、
「特許保有により、企業価値は大きく向上させられる」
という仮説について、討議と検証を行っています。
例えば、以下の記事は、現在、発明塾OBとして活動している弊社の元メンバーが、書いたものです。
私がそう思い始めたきっかけは、アメリカのスタートアップ企業による
「尋常ではない量の特許出願」
を、発明塾で日々行っている
「エッジ情報」(*)
調査の中で、度々目の当たりにしたからです。
* エッジ情報の話は、今回割愛いたします、以下セミナーや、メルマガを参照ください
(セミナー)
https://e-hatsumeijuku.techno-producer.com/TPC_edgeseminar_kikaku
(メルマガ)
http://www.techno-producer.com/news/detail_763.html
最初は、IT系、医療機器やバイオ系が目につきましたが、最近は、ハードウエア系で、IPO時点で1000件近い特許を出している、という例も目にします。
資金調達と、上手く噛み合ってるんだなということが、彼らの出願パターンから、推測がつきました。
コンセプトを出願し、資金調達し、それを分割して強固なポートフォリオにし、さらにそれを根拠に資金調達する。
好循環です。
日本でも、そうなりそうだなという気がしてます。
そういうスタートアップがもっと増え、それがIPOやM&Aなどを通じて、資本市場の活性化や大手企業の競争力強化につながることを、大いに期待しつつ、スタートアップ支援活動を、今後も行っていきます。
特許での戦いには、数の勝負、という側面があります。
弊社創業当時、数件の特許を根拠に融資などを行う金融機関さんからの依頼で、知財評価などをお手伝いしたことがありますが、やはり数件では、競争力があるという「評価」は、なかなかしづらいですよね。
将来を見据えると、
「競合他社が、周辺特許をガッチリ固めてきたら、どうするんだ」
という懸念も、つきまといます。
良い技術を持ち、良い事業を行っている/行える可能性がある、というのであれば、なおさらです。それを見た他者が、参入したがるからです。周辺特許をがっちり固めてクロスライセンスに持ち込み、技術を奪い、あとは資金量の勝負、となると、勝ち目はなくなります。これを、発明塾では、
「知財で負けたら、食われて死ぬだけ」
などと呼んでいます。
資金調達時点で、どこまで
「知財」
を蓄積できているかの評価、および、それで入手した資金で、さらに知財を増やしていく、という
「知財増強サイクル」
を回すことが、今後のテック系スタートアップにとって、重要になる気がしています。
楠浦 拝
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