【洋服屋の未来③】アパレル販売員は生き残ることができるのか?Part2

今回は、Part2です。

本題に入る前に業界のリアルな状況ついてお話します。

コロナ禍により、はっきりしたことがあります。

・洋服は、あくまでも必需品ではなく贅沢品
・アパレルのビジネスは、あくまでもニーズ(必要性)ではなく、ウオンツ(欲求)を喚起するもの
・アパレル販売員の仕事は、「お店に来たお客様の欲望と感情を揺さぶって、洋服という贅沢品を衝動的に買ってもらうこと」

今後、アパレル業界は間違いなく縮小するでしょう。生き残るため、各社改革をしていく必要がありますが、手元資金がないので、既存のプラットフォームでなんとか耐え忍ぶ戦略しか取れず倒産する会社も増加すると思われます。コストをかけない効果的改革を見出して実行に移すことができるかどうかがカギになってくるのではないでしょうか?

今後、コロナの収束は一年以上かかると思います。残念ながら、百貨店の中にあるブランド店舗の閉鎖は拡大し、その販売員である人は、契約解除やリストラの憂き目に合う人がかなりの数出てくるでしょう。もう既にはじまっています。

今後、生き残っていくブランドは、既存の店舗とEC店舗の境界線が消えてきます。それぞれ、並列的な関係ではなく、まったく一体となっていきます。例えば、顧客がECで興味を持った商品を店舗で実際に手に取って試着、検討できるビジネスモデルが活発化することが考えられます。顧客は、「自分が住んでいる街の限られた店舗のみのサービスを楽しむ」ことから、「ECと店舗を駆使してデジタルとフィジカルのサービスを楽しむ」ことに変化していきます。

前置きが長くなりました。本題に入ります。

当然、アパレル販売員は変化に対応できるようになる必要があります。

具体的には、2つあります。

・Instagramを使ったコーディネート情報発信が必須となり、ブランドを代表するインフルエンサーような宣伝効果をもたらすスキル

・デジタル情報で不足している情報を補うための「ECが扱うすべての商品の特長の把握、実際の素材感や縫製の解説、顧客の体型に合わせたサイズのフィッティング、ワードローブの提案」といった専門的なスキル

・リモートで顧客のパーソナルなコンサルティングができるスキル

顧客は、世代よってサービスを使い分けると思います。また、どんなにデジタルに馴れていない熟年層であっても、世の中に普及されていくとアレルギーが小さくなり、ある時期を境にして、一気に新しいサービスモデルを利用すようになると思います。

売上は、販売員とECが連携して作られることになります。発生の仕方が複雑になり、これまでのように店舗売上を評価するというより、デジタルを含め多様になる販売員の貢献度を評価することになるでしょう。

答えは簡単です。

デジタル情報を超える情報を提供できるスペシャリスト

デジタル上でもファンを作ることができるスペシャリスト

目指すべきアパレル販売員の新しい姿はここにあります。

既存のスタイルに固執すると危険です。プライドを捨て新しいスタイルを作り上げていくことが唯一の道だと思います。

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