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これから社会に出る皆さんへ伝えたいこと

今年も早いものであっという間に3ヶ月が経過し、新年度を迎えました。私たちも2023年度のパナソニックグループ入社式を行い、新たに約1,100名もの新社会人の皆さんを我々の仲間に迎えました。
 
今回は、昨年に引き続き、私が当社グループの新入社員に話した内容を紹介します。今年から新たに社会人となる方だけではなく、今の仕事で悩みを抱えていたり、やりがいを見い出せずにいる方にも読んでいただき、何か変化を起こすきっかけにしていただけたらと思います。

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はじめに

新入社員の皆さん、ようこそパナソニックへ。
グループCEOの楠見です。皆さんのご入社を、心より歓迎します。
 
入社式はいかがでしたか?
社会人の第一歩を踏み出した実感が湧き、気持ちが引き締まり、大きな期待や使命感を持ったのではないでしょうか。
 
パナソニックの前身、松下電器の創業から14年後の1932年、松下幸之助創業者は、グループの使命を悟りました。当社ではこの1932年を真の創業の年、命知元年といいます。

そして、創業者はそれを全社員の前で発表しました。
それが、「精神的な安定と、物資の無尽蔵な供給が相まって、初めて人生の幸福が安定する。自分が松下電器の真使命として感得したのはこの点である」というものです。

それ以来、「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現を目指し、私たちはさまざまな事業を展開してきました。
 
皆さんが入社された会社は、この使命のもと、それぞれの事業の強みを活かしながら、社会やお客様に向き合い、世界中の人々の「幸せ」、またさらに後の世代の「幸せ」のために、時々の社会課題の解決に全力で取り組んでいます。
 
それぞれの事業会社の取り組みは、グループの使命達成につながっていることを常に心に留めておいてください。

新人時代を振り返って

私自身は1989年・平成元年に入社しました。いわゆるバブル世代です。
希望は趣味のオーディオに関わる仕事に就きたかったのですが、大学での専攻が情報工学の分野だったこともあり、最初に配属されたのは情報通信関係の研究所でした。

当時、私が携わっていたのは、ワークステーションという高性能のオフィス用のコンピュータと、その関連ソフトを開発する事業化プロジェクトでした。もう30年以上前ですが、職場はインターネットに接続され、電子メールも、今でいうSNSも普通に使われていました。当時としては国内でも先進的だったと思います。

仕事はというと先輩社員と「こんなことができたらいいよね」という議論をして、あとは、どんなものに仕上げるかは自分で考えて挑戦させてもらっていました。そんな職場だったので、正直、希望した部署ではなかったのですが楽しく働けました。

その後、若い頃は失敗もたくさんしましたが、当時の上司や先輩のフォローもあって、多くの挑戦する機会を与えてもらっていたなと・・・
今振り返ると本当にありがたく感じています。

「技術バカだった私の仕事観を180°変えた言葉」🔗 

もしかしたら皆さんの中には、色々な挑戦はしたいけど、どこまでやって良いのかな?と思われている方もいらっしゃるかもしれませんね。
今日は先輩として皆さんが大いに挑戦するためのアドバイスと、グループの仲間になった皆さんへの期待をお伝えします。

皆さんへのアドバイス

皆さんは、研修が終われば配属先でいろいろな仕事をされると思います。始めのうちは先輩から教わることも多いでしょう。ですが、教わることに慣れすぎて、自分で考えることを止めてはダメです。

どんな仕事でもナンバーワンを目指していただきたい。そのためには自分がその仕事のリーダーであると強く意識することです。そして、私たちは何のために仕事をしているのか・・・それはお客様の笑顔のためだと。

そこに向かってより良いやり方を考え抜き、果敢に挑戦することで、競合の誰よりもお客様に喜んでいただける存在になるのです。

仕事は自主的に、お客様起点で、積極的に取り組むことが重要です。

新入社員は失敗してなんぼです。
やるべきと思えば自由にやって、失敗してもその中から改善点を見つけ、次の挑戦につなげればいいのです。・・・そうはいっても、何をすべきかが考えてもわからないことがあるかもしれませんね。その時は、素直に上司や先輩に伝えて適切なアドバイスをもらいましょう。

また、やりたいことがあってパナソニックグループに入っても、それとは違う仕事を担当する方もいるかもしれません。

私の経験上アドバイスできるのは、先ずは目の前の自分の仕事がお客様の笑顔につながることを想像すること、そしてそれを見出し、実感することです。そうすれば、どんな仕事でもやりがいを感じるはずです。私もそうでした。

いろいろな仕事に挑戦して、やりがいを感じる。そうすれば仕事を心から楽しめるし、自分自身も成長できる。そうやって成長すれば、より大きな仕事で活躍し、より大きな幸せをお客様にお届けできます。

皆さんへの期待

昨年からパナソニックグループは事業会社制になりました。
極めて変化の激しい社会環境の中で、何十年も何百年も社会に必要とされるためには、そして成長し続けるには、常に変革を続けなければなりません。
それにはどうすれば良いか?

正解などありません。

正解がないからこそ、皆で考え抜いて道を見出し、その道に全力で挑戦する のです。世代も国籍もバックグラウンドも異なる皆さんが集まるパナソニックグループだからこそ、その多様な知恵を集めれば、きっと成功への道を進めるはずです。
 
もちろん皆さんはもうその一員です。
新入社員だからと臆することなく、思ったことや疑問に感じたことをどんどん提案してください。そして、そのフレッシュな意見が、従来のやり方・古いルールを変え、お客様の幸せとグループの未来を創っていくことを期待しています。

最後に

皆さんがパナソニックグループで活躍していただくその第一歩として、経営基本方針を中心に2週間の研修に臨んでいただきます。

経営基本方針🔗は、社員一人ひとりが「誰にも負けない立派な仕事」をするための指針です。

これらは座学で学ぶだけではなく、配属先で仕事の中で実践することで初めて理解が深まるものです。特に、行き詰まったときや迷ったときは、経営基本方針に立ち返ることが重要です。

2週間の研修はそのための準備です。
したがって、研修の中で経営基本方針への理解をしっかり深められるかどうかが、その後の成長に大きく関わります。ぜひ、ここにいる仲間と切磋琢磨しながら、有意義な研修にしてください。

研修を終えるとそれぞれの事業会社で皆さんの活躍の場が待っています。同じ場所で長く仕事をすれば、ともすれば視野が狭くなり、思い悩むこともあるでしょう。

そんな時は、他の事業会社の同期と話をするのも良い刺激になるし、思いがけないヒントが得られるかもしれません。

皆さんが一堂に会するこの場は貴重な機会です。

幸いコロナもいよいよ局面が変わってきていきますので、十分な感染対策を前提に交流を深めてください。 

皆さんのご活躍を心よりお祈りしています。

ご入社、本当におめでとうございます。


パナソニック ホールディングス 入社式会場前のウェルカムボード。葉っぱ型のカードに書いていただいた新入社員の決意表明を頼もしく読ませていただきました。


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