見出し画像

島崎藤村『初恋』恋愛が当たり前じゃなった時代の甘酸っぱい記憶 その後のとんでもないスキャンダル

まだあげ初めし前髪の  (まだ結い上げたばかりの前髪が)
林檎のもとに見えしとき  (リンゴの木の下で見えたとき)
前にさしたる花櫛(はなぐし)の  (前髪に差した花の櫛)
花ある君と思ひけり  (君を花のように美しいと思った)

ここから始まる島崎藤村の「初恋」を読んでいたら、この時代は恋愛結婚というものが珍しかったということを改めて学んだ。江戸時代まで結婚は家族や親同士の取り決めによるのが一般的で、個人の感情より、家の結びつきや、経済的要因が大きかった。

明治維新(1868年)以降西洋の文化が入ってきて、個人の自由や恋愛結婚が広まっていくものの、親の意向に従うことがまだ強かった時代。少年少女がりんご畑で出会い恋に落ちる純粋で甘酸っぱい恋愛を美しく表現してる。

そういう時代と今を比較すると、今は恋愛も自由、どう生きるかも自由、それゆえに自分含めみんなどう生きるべきか迷ってるなぁって感じる。安心安全なレールの上を歩んでたはずが、それが間違いだったなんて自分の人生で何度繰り返してる事か。

人生の指針がないからこそ、過去の人間がどう生きたか?がすごく大事でたくさんの事を学べる。自己啓発本や意識高い系集団が言う「これが正解」「これは間違ってる」が真理だったことは一度たりともない。

脱線したけど「初恋」を読んで、家族や共同体のつながりが強かった時代から、プライバシーとか権利を重視する個人主義が加速し、良い部分もあるけど、難しい部分もあるなあとしみじみ感じた。

そのあと島崎藤村についてもっと調べてたら、49歳の時に兄の娘に手を出して、さらに妊娠までさせてて、吹き出しましたwかなり島崎藤村に興味がわいてきたので、彼の小説を映画化した「破戒」がサブスクにあったので鑑賞して感想文も書こうと思います。兄の娘はさすがにアカンと思う・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?