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笑うことが増える。それだけで楽しい。

きのう、石垣島に家族がやってきた、という話。

石垣空港の展望にて

 空港についたのは、13時を少し過ぎていた。

 本当はもう少し早く来るつもりだったのだが、なかなか余計なことを考えると、時間には過剰に詰め込みたくなるものだ。

 飛行機の到着時間を確認すると、13:20着の飛行機は、少し遅れるとの表示があった。

 (少し、遅れ、か…)

 もしや、うちの子が悪さをしたせいで、遅れたわけではあるまいな…。などと、余計なことを考えることの、なんと多い一日か。


 石垣空港の展望は、地上4階にある。(初めて展望を目指したときは、いったいどこにあるのか、よくわからなかった。)

 展望から外を望むと、東の海は青く、駐機場には5機ほどの飛行機が停まっていた。岡山空港よりはにぎやかだ。

 ここで、家族の乗る飛行機の到着を見届けることにした。


 少しでも姿が見えるかもしれないと思ったからだ。

*****

 ほどなくして、滑走路の南に機影が見えた。

 東から旋回しながら滑走路上を目指してくる。


 あぁ、ようやく、この日が来たか。


 本当に、

 楽しみにしていたんだよ。

ひとりの時間の中断


 ひとりの時間もいいものだ。

 朝起きて、きょうは何をして過ごそうかと考えることなんて、ここ数年なかった。(まぁ、実際には仕事のことを考えることは多すぎて、そんなにのん気ではいられなかったのだけど。)

 ほかの誰かのペースの中で生きる必要がない。というのは、それはそれで贅沢だ。結婚したくない男女が増えるというのも、いま流行りの”個”の価値観を思えば、当然のことか。ひとりでも、それなりの収入さえあれば、他者との協力も少なくして生きていくことできる。


 でも、ひとりでは味わえない、楽しみもある。

 石垣島でのひとり時間は、ひとまず中断だ。

 

あわただしい一日


 きのうはそれなりにあわただしかった。

 きのうまで借りていたウィークリーマンションから引き上げるのに、妙に時間がかかってしまった。(勝手にレイアウトを変更していたので仕方がないのだけど。)

 そのあとに、レンタカーを変更した。これまで借りていたレンタカーは、ライトをつけっぱなしにしてエンジンを切っても、うんともすんとも言わなかった。またバッテリーがあがったら大変だ。

 そのあと、”しまむら” にいって、沖縄の人っぽい感じのシャツを買った。出迎えるときは、それっぽい格好の方がいいような気がしたからだ。

 そのあと、昼ご飯を食べていなかったらおなかがすいているだろうからと、マックスバリューでおにぎりとパンと飲み物を買った。


 そんなこんなで、あっという間に時間が過ぎ…。大慌てで空港に着いたのは、飛行機の到着の20分前だった。

そして、楽しい時間を過ごそう。


 本当に、待ち遠しい。

 そんな気分になったのは、いつ以来だろうか。

****

 滑走路に降りた飛行機が、タラップに繋がり、乗客がおり始めるのが見えた。

 展望から急いで駆け下りて、到着口へ向かう。


 到着口には、出迎えの人はまばらだった。

 すぐにみつけられるようにと、到着口のすぐ前に立つ。


 乗客の姿が、見え始めた。

 しばらくたっても、まだこない。


 まだかな、まだかな。

 そう思って、待っていると。


 見慣れたシルエットが、目に入った。

 自動扉が開いて、みつけたその姿に。

 思わず。

 笑みがこぼれた。


撰石積記 voL.37 ~待ち遠しい出迎え客~


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