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百鬼夜行 東京アタック大作戦 なな!んか

はじめに

ご無沙汰しております、田村です。
今回は、2023年7月15日(土)に油屋さんとして参加した、このよのはる主催の「百鬼夜行 東京アタック大作戦 なな!んか」のレポート的なのを書きたいと思います。
がんばるぞ〜


このよのはる とは

2015年結成うたっておどれる似顔絵男女ユニット。
おもに渋谷の路上にて似顔絵を描き、歌を歌い生活をしている。
その場に住み着く妖怪になるのが多分得意。
見えないものは信じないタイプ。空間がだいすき!
車で旅をしながら全国各地のアートイベントやフェスに参加し、ハッピーな歌と似顔絵を届ける!

(↑このよのはる公式ホームページより引用)

https://twitter.com/konoyonoharu_ (←このよのはるTwitter)
https://www.instagram.com/konoyonoharu_/ (←このよのはるInstagram)


いろんな出会い:経緯

このよのはるとの個人的な本当の出会いは、インスタグラムに流れてきた投稿から。このよのはる主催の百鬼夜行は今年で7年目らしいんだけど、たぶん昨年度の百鬼夜行の投稿が私のTLに突然流れてきたんだよね。
たしか投稿主は黒坂さんだったと思う。https://www.instagram.com/togetogeitai/(←黒坂さんのInstagram)

黒坂さんとの出会いは、高校一年生のとき、あの頃はお互い香川県の片田舎の高校生だった…。
当時、美術科のある高校に通っていた私は、クラスで「坂出アートプロジェクト2016」に参加してて。同じプロジェクトに参加していた千葉尚美さんの作品「坂出異文化研究所」の一環で「真剣10代しゃべり場」をやっていて、そこで黒坂さんと知り合ったんですよ。

(↑千葉尚美さんの公式ホームページ)

高校生なので毎日基本的に学校に行ってたんですけど、それは学校と家の行き帰りを毎日してたというワケで。
そうすると、学校と家。クラスメイトと先生、家族。っていうのが自分のスタンダードで基準になっちゃうんですよね〜いやぁ、あの頃きつかったなぁ。

とにかくそれでの出会いが衝撃だったんですよ。
美術科といえど、入ったら毎日石膏デッサンばっかりでマジでつまんなかったんだよね、1年とか基本絵画ベースだったし。

こんなん書いてた時期もあったな〜

千葉さんの異文化研究所では、ふだんクラスで話していたら「マジレス乙w」みたいな風に嘲笑されることを初めて真剣に話すことができて、しかもそれを真摯に受け止めて聞いてくれる大人がいて。
こういった空間、状況を作り出すことを美術って言えるんだ、って気づいて。

なんだよ、これだったらあたしもやってもええかな、って思えた…ってだいぶ上からやな。
とにかく、あたしの中の美術史におけるすげーでかいインパクトのある衝撃的な出来事だった。

黒坂さんとの出会いの話してたらめっちゃ長くなっちゃった。
一個の出会い書き連ねたら、他の人との出会いが芋づる式に出てきちゃうね。嬉しいことだよ。


で、話を戻すと、このよのはるに実際にちゃんと出会ったのは、昨年の西成の「EARTH」。
KOURYOUさんが船長を務める「EBUNE」っていうプロジェクトの一つで、香川で完全予約制の古本屋「なタ書」をしている藤井さんが本をオークションをするイベントがあって。そのイベントに大物ゲストを呼ぶと告知したものの大物ゲストが当日の昼になっても決まっておらず、たまたまその日の昼間に、北加賀屋にある大阪クリエイティブセンターのブックフェアで、藤井さんに会って「今夜空いてる?油売れる?」と言われEARTHに連れて来られた。

https://twitter.com/pyon27_ary
(↑EBUNEの船長KOURYOUさんのTwitterアカウント)

(↑EBUNEについてはこちら)

(↑油屋についてはこちらの記事をチェック)

大物ゲストの荷が重すぎるため早いところ辞退したかったが、EARTHに入ったらいたんだよね。このよのはるの2人が。

うわ!まじか!このよのはる…だよね。知ってる!
てかまじか!え! 超大物ゲストやん!!

そういう出会いです。路上で活動している人の情報収集はそれなりに頑張っているつもりでいる…だけなんだけど、単純にファンだったから。すごい嬉しかったな、運命感じちゃうよね、ここから。

(↑その日の状況はこちらのYouTubeライブのアーカイブから)

https://twitter.com/KikinoNatasyo?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
(↑なタ書の藤井さんのTwitterアカウント)

ちなみに後からこの日の話を聞くと、このよのはるの2人はたまたま全国ツアー中に西成に立ち寄った感じで、この一連のドタバタ騒ぎに巻き込まれた(同じく被害者の)2人だったらしい。


百鬼夜行について


『百鬼夜行東京アタック大作戦 なな!んか、』

百鬼夜行東京アタック大作戦!今年で7年目。
どんな人でも集まって、街を生かしたワクワクする遊びを考えたり、それぞれ自分にとってのアタックをするパフォーマンス大作戦。
街を練り歩いて感じた一瞬一瞬のきもちを解放するように。花火をあげるようなお祭りしよう!
今年のアタックは千代田区水道橋、神保町。
この街からは懐かしい匂いがする。
そんなこの街でのアタックとして、今年は練り歩いたあとの余韻や思い出もささやかなお祭りにして、1ヶ月味わい尽くそうと思う。
本当に花火しようと思う。

(↑このよのはるInstagramより引用のステートメント文)


路上という公共空間を自分たちの空間としてjackしてしまうんだけど、他をhappyに変換することのできる、このよのはるの活動はずっと興味があったので、機会があればできるだけ参加しようと思って、4月に阪急梅田に来てた時とか、5月に原宿で練り歩きをやってた時とかアタックしてたら、お誘いいただけてもちろん7月の百鬼夜行も行くに決まっていた!(研究報告書の提出日ともろかぶりで結構ヤバかったのは事実だけど。)


練り歩いてみて


えっやっばーい!
マジでヤバい暑いとか汗の量とかそーゆーのはちゃんとヤバいんやけど、なんだろう、なんていうか、マボロシみたいな夢だったのか…みたいな、さ。
aikoの花火聴いてなんかいろいろ考えちゃったりして、、涙出てきちゃったり。

神輿だね~祭りだね~駅とか入ってそこが激アツかった、もう、なりふり構ってられっかよ~っていうそーゆーパッションがやべかった、バイブス、ブチ上がってた。

あぁ~、どーにかして生きていかないとな~って隅田公園で寝っ転がりながら思った。
生きていかないとな~って思った。どーにでもして。

電車の中でインパクトで作品解体したの初めてだよ、マジでさ。
案外できるもんだね~、今までやったことがなかっただけで。そーゆーのって結構いっぱいあると思ってて。決め切らないで生きていけばいいって占いで教えてもらったし。

学校とかアートコミュニティーとか、そーゆーのじゃなくて。ただ個として、こういうことが真面目に真剣に情熱を持って一緒にできる仲間がいるって超サイコー。
言葉にしちゃうとなんだかチープでただの文字の羅列としか見えないけど、確かに。まじで、嬉しくて、めっちゃ嬉しくて。ホントに嬉しくてさ。今もなんか、夢だったんじゃないかとか思ったりもするけど、あたしのこの身体のじんわりとした筋肉痛が嘘じゃなかったんだなって思わせてくれる。ありがとう。筋肉痛。

まだまだあたし超えられはず。
強いね、エネルギーのセッションだった。きっと弱くて強かった。

強い非現実性を帯びたおぼろげな事象を誰かと共有すること。

このよのはるのしょうごさんが出してるスピードタイピングの冊子がすごく好きで、上記の文章もスピードタイピングで書いてみた。
というか、なんかPCに記録されていた。
一部、このよのはるのお2人が出してくれた、百鬼夜行東京アタック大作戦のアーカイブブックに寄稿した文章も入ってるんだけど、いやぁこれ以上のことはちょっともう書けないなぁ。

俯瞰した感覚で文章をこの百鬼夜行東京アタック大作戦に書くことはできるんだけど、ただできるだけなんだよね。当事者として書けないというか。

自己を越境するっていう感覚があって。
それは、この百鬼夜行東京アタック大作戦だけじゃなくて、パフォーマンスをしているとき。また、予想だにしない現実と思えない出来事に対面した際。しばらくたった後に幻だったのかも…って思う瞬間。後日自分自身に対して引いてしまうような体験、記憶。

自己を越境するときは、別に気持ちが良い時だけではなく、一種の不快感を抱いてたりすることが多かったりして。そういう、なんていうか、没入感?トランス状態?的なそういう、感じの、まぁ、そういうの、があって。

それと行き来しながら自己を保っている節に危うい節に、なんかいろいろあるんだけど、さ。まぁ、そういう状態だった時に書いた文章に敵わないんだよな〜エネルギーが。どっちが良い文章か面白い文章かっていうのじゃなくて、確実にエネルギーが違うんだよ。切実性と。

というわけで、次からは俯瞰した文章をちょろりと書いていくよ〜


路上で練り歩くということ:占有すること

一応、私の研究計画書的に、路上を介して公共空間ってものの許容を考えるみたいなことを考えてるんですけど、すごく面白いんすよね。

ある一定の広場に止まってパフォーマンスをするパートが一部存在するものの、基本的にはずっと歩き続けて歩きながらパフォーマンスを行うって感じ。

立ち止まってしまうと、公共空間を占有してしまうことになってしまう。路上ライブをしばしば街角に見かけると思うが、一応路上ライブをするにも許可証が必要で、歩道なども道路であり公共空間の一つ。
なので、「道路使用許可申請書」を警察署に提出しないとダメな決まりではある。
でも、いろいろグレーなラインでいろんな人がアタックしている。
京都だと河原町の高島屋前なんかで、三味線を弾いているをよく見かけるが、あれはただ花壇に腰をかけて三味線をただ演奏しているだけのように見える。
それは路上ライブなんじゃないの?とか思うけど、なんとなくあれは許可もらってないんじゃないかなと推測したり。

アンプを置くなど何かしらをを「設置」しなければいけない時に必要度が高い気がする。
以前、KINTEKI GIRLSの活動で木屋町の路上でダンスをしたけど、警察に盗撮疑惑で通報されこそしたが、誤解が解けた後は通行人の邪魔にならないようにダンスをしてね、と促されただけである。
https://www.instagram.com/kintekigirls/  (←KINTEKI GIRLS Instagram)

たぶん、そうとう悪質な何かがあったりだとか、誰かから通報されたりとかしなければ、たぶん道路使用許可申請書がなくても大丈夫なんだろうなぁ。キリないんだろうな。

あと警察ってのが、たとえ基本的には地方公務員とはいえ、組織として国家の権力(行政機関)っていう区分には間違いないのだから、表現の自由っていうところを考えた際に、余程のことがない限りは通報されてから、やり取りするくらいがちょうど良い距離感なのかもしれないですね。これはただの憶測です。


あっ、で、言いたかったのは、基本的には練り歩きで立ち止まらないからどんな格好していようと音楽を奏でていようと、公共空間を占有しているわけではないってこと。
でも、音楽ってずるくて、別に物質化されるものではなく、ただその近くの空間全体をjackして満たしてしまう。それは占有ってことなのかもしれなけど、都会の喧騒のなかで練り歩いている周囲だけ、音の聞こえる範囲を自分たちの空間としてjackする行為。
それって別に私たちはいつもやっていることで、友達とお喋りしながら街の中を歩く。街の中にプライベートな会話がありふれている状況で、街の中にいる人々がお互いに空間を占有し続けている別に要素だけ抜き出せば、特別なことなんかないんだけど。それを意識的にやるかどうかで。


態度について

パレードにしてはちょっぴりちっぽけで、デモにしてはハッピーな雰囲気。
でも、個人的な意見にはなるけど、いや意見なんて個人的なものだろう。
その考えをもとに言わせてもらうと、この百鬼夜行東京アタック大作戦は一種のデモ活動だと思う。

ある特定の意思・主張をもった人々が集まり、集団でその意思・主張を他に示す行為

デモで検索をかけると上記の文章が出てくる。
別にコンセプトのすり合わせとか、そんなのやったことないけど。
このよのはるのことをなんか良いって思って集まった人たちってのが、そういうことになるのじゃないか、などと。
ある特定の意思・主張を言葉で書き出す前に、態度で示すというか。
最近なんか至るところで「態度」って言葉聞くんだけど、基本的にテキストベースで態度が書かれていて、それも良いんだけど、テキストベースでやりすぎると説得力ないっていうか。

この百鬼夜行東京アタック大作戦こそが、その態度そのものだと思うんだよね。だから、一種のデモ活動だとあたしは思うのよ。

先にユートピアを見せるタイプのデモ活動。

この練り歩きは、場づくりとも言えるけど、常に人の動きと一緒に場が動いている。固定化された場のない場づくりの例だな、って思う。


出会う力

あとこの前文化人類学者の佐藤さんとお話しして出た話題で、街の中に変な大人がいないとダメで、、っていうくだりがあって。

高校生の時の私はいわゆる変な大人に救われてきたから、希望だったから、
こどものままでいたいんじゃなくて、変な大人でいたい、なって。
それが路上とか誰でも出会うチャンスがあるってのが良いと思うんすよ。
加えるなら、出会うチャンスは誰でも設けられていて、その上で自分で引き当てて欲しいなって思う。だから、この文章読んでくれている画面の前のキミ、おめでとう。って思ってます。

この文章の「いろんな出会い:経緯」にもたくさん書いてるけど、そういう出会う力っていうのに一個一個助けられてる。

ちなみに、黒坂さんは今年の百鬼夜行東京アタック大作戦にも参加されていて、お互いまさか高校生ぶりに東京で再開するなんて!って感じで。
すごい嬉しかった。
今回のお写真は全て黒坂さんに撮っていただいたものです。

京都に帰ってみんなに写真を見せてたら、「めちゃくちゃ良い笑顔!」と褒められることが多くて、これには自分もびっくりしてて、私ってこんな良い笑顔できたんだって思って。

たぶんカメラマンが黒坂さんだったから、こんな笑顔できたんだなって思う、カッコつけないってか。プリクラとか撮ってるとめっちゃ良い笑顔すると失敗すること多くて、撮られるときに盛れる顔の作り方があって、それを意識しながら撮られるんだけど。そんなの関係なくすごい良い笑顔で、そのまま自信を持って人に見せられる笑顔で、めっちゃよかったなぁ。


パフォーマンスとカメラ問題

あと、これはこの練り歩きだけじゃなくて、路上で何か行うとき全般に言えることで、よくスマホで写真とか動画とか撮られるんだけど、そのスマホを向けてる人とパフォーマーの間の空間が面白いなぁって最近思ってて。
スマホをこちらに向けた瞬間に、スマホを向けてる人をも含めた空間につくり変わってるなって。
気づかないうちに知らない人と空間を共有して、占有空間が拡張されてしまうんだよね。

前にやってた油屋とか前向きに後ろへ歩くの時もちょっと思ってたんだけど、カメラの効力って強くて。路上や公共空間においてカメラとパフォーマーの間って独特の空間が生まれていて、邪魔しないようにしようとか、逆にちょっかいかけてやろうみたいな。そういう気持ちがカメラを持つ人・パフォーマー以外の周囲の人々に生まれカメラを意識してしまう。

(↑前向きに後ろへ歩くの記事はこちらから)

路上で何かする際に、カメラマンを雇ってしまうと起こってしまう事象の一つが、私だけがパフォーマーとしてそこに立っているわけではなく、カメラマンもセットで空間がつくられてしまうこと。


その点、今回はカメラマンの参加がすごく多かったように思えるんだけど、さっき私があげた状況にはなってなかったように思えて。
それは、カメラマンもパフォーマー側だったからだと思ってて。
そこがすごく面白いな〜って思ってた。だから、写真を撮られていても違和感がなくて、それが彼女彼らの自己の表現の一つだったから。
そこが今回のパフォーマンスとカメラ問題の一つの気づきだったかな。


さいごに

いやぁ、すごいたのしかったから、来年もたのしみだな〜っていうポンコツそうな感想を置いておきます。

パフォーマンスとカメラ問題はこれからも続くんだけど、
私と一緒に活動してくれる人を撮るカメラが得意だよ〜っていう人と、文章書きたいよ〜っていう人。半永久的に募集してるから、興味ある人連絡ください〜活動にめっちゃ共感してくれる人が嬉しいよ〜

と、掲示板の書き込みを残してみて。

まぁ、次回作にご期待ください。

なんていうけど、書くべきことはたくさん溜まっているので、近いうちにまた更新します〜

このリサさんめっちゃ好きやから最後に♡


PHOTO by 黒坂ひな 💕
https://www.instagram.com/togetogeitai/
https://twitter.com/togetogehinako


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