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ベンチプレスをして肩が痛くなる原因とピラティスでの改善方法

ども、理学療法士&ピラティストレーナーの谷田部くるみです。
先月、5月末にピラティスセミナーを行いました。
テーマは『フリーウェイトトレーニングに取り入れたい 痛みのある人への自重でできるピラティスエクササイズ』です。
今回はその内容の一部分をお伝えします。

スタジオ受講、ZOOM受講、アーカイブ視聴にてセミナー開催しました☆


なぜベンチプレスで肩が痛くなるのか?

ベンチプレスでガンガン負荷を上げていったら肩が痛くなった
胸の前を鍛えたら肩が上がらなくなってきた

このようなお客さんいないでしょうか?
体を健康的に変えようと思って運動したのに、痛めてしまっては本末転倒なため、どの様に行えばベンチプレスをしても肩が痛くならないのか、機能解剖学的に理解する必要があります。

なぜ痛みがでるのか?
それは、フォーム(体の使い方)が間違っているからです。
適切なフォーム(適切な体の使い方)で行えていれば痛みは出ません。

では、適切なフォームは何かというと、各関節の役割が果たされて動き続けられている状態です。

そもそも各関節には可動性と安定性の役割がそれぞれ決まっており、静的(姿勢)、動的ともに役割が果たされていることが超重要です。

詳しくはこちらの記事から


役割が果たされていない状態で動き続けるため、関節に負担がかかり痛みが生じます。
痛みの改善のためにはまず、静的アライメント(姿勢)を整えることが重要で、次に動的アライメント(今回ならベンチプレスの動き)を整えます。
動作は止まっている姿勢から作られるため、静的アライメントが崩れていれば、動作も崩れます。


静的アライメント評価

では、ベンチプレスで肩を痛めてしまう方に多い特徴的な姿勢は何か?
それは、猫背姿勢です。

猫背姿勢の特徴

  • 骨盤が後傾している

  • 頭が前に出ている

  • 背中が丸い(胸椎屈曲)

そもそもこのような猫背姿勢をしている状態でベンチプレスを行うと、代償動作(エラーな動き)が出やすく肩を痛めやすいです。


ベンチプレスの動的アライメント評価

静的アライメントが理解できた次はベンチプレスの動的アライメントです。
代償動作を見抜くポイントは、適切な動き(関節の役割が果たされている動き)を理解することです。
適切な動きが理解できれば、適切な動きから外れた動きが代償動作として見抜くことができます。

ベンチプレスの動的アライメントはこちら

実際にカラダを動かしてみると理解が深まります。

体は複数の関節が連動して動くため、最終的には全身の関節に目を向けて動作を見れるようになる必要があります。
しかし最初から全身を見ることは難しいため、まずは肩甲上腕関節と肩甲骨に絞ってベンチプレスの動きを見てみると良いです。

ベンチプレスでは特に肩甲骨の動きが重要です。
肩甲骨は可動性と安定性の役割がありますが、ベンチプレスを行う際には負荷が肩にかかるため、肩甲骨を肋骨に張り付ける=安定性の役割が必要になります。

肩甲骨が肋骨に張り付いて安定してることで、肩甲上腕関節が動くことができ、重りを押し出すことができます。
その結果大胸筋を鍛えることができるのです。
肩甲骨が安定していない状態で何十kgという高負荷を肩にかけるのは、肩を壊してしまうため非常に危険です。


改善のためのピラティス種目

今回、紹介するピラティスは肩甲骨を肋骨に張り付けて安定させるための「スワン」という種目です。


スワンで肩甲骨を肋骨に張り付けて動かす、その動かし方の延長に肘が伸びて重りを押し出すベンチプレスの動きがあります。


まとめ

  • 高負荷トレーニングを行なって痛みが出てしまう原因はフォーム(体の使い方)にある

  • ベンチプレスでは肩甲骨を安定させて動かすことが重要

  • ピラティスのスワンで肩甲骨を肋骨に張り付ける動かし方の延長にベンチプレスの動きがある

ピラティスではベースとなる体の使い方を覚えることができます。
ケガをしない、トレーニングの効果を最大限に引き出すために、高負荷をかける前に体の使い方を変えてみてはいかがでしょうか?


読者の皆さまの参考になれば嬉しいです♪
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

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