おんど

私はへいきです

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棒ーー||||||短歌

コピー安堵ペースト状に塗り広げパンにネズミの居心地も良く パンの中にネズミの死骸は隠れおりどこに電話をかけても姦通 もうただで電話はどんどんかけていいドアもどんどん叩いてただで 安堵したあなたの顔に炊きたてのあんこを押し付けてやろうかな パーティーが始まる予感クラッカーを握り締めて火薬のにおい

    • 棒ーー|||||短歌

      平日のよく晴れた午後窓のない部屋で卵が来るのを待った 百歳になっても空は晴れているなど図々しいことを言う あくびして本気の涙を流しても窓は相も変わらずハメ殺し 朝礼で三年B組立ちくらみ釘をしゃぶってしゃぶり続けて 朝礼で三年B組舘暗美たましいうれしいやましい教師

      • 棒ーー||||短歌

        飽きもせずぐるりぐるりとアングルを回し続ける春の狼 いきがってスマホをこねくり回しても放り出されるのは同じアングル 酒なしでそれほど酔えるアングルが今日もあなたを匂い立たせる どうせすぐ消してしまえばいいのだと思っていても溜まるアングル アングルはあなたの身体を蝕んで気づかぬうちにそれもアングル

        • 棒ーー|||短歌

          ようやつと春はきにけりがりがりと初夏の尻尾をふみつけをりをり あたらしいうがい薬をのどに振りあたらしくない車をこげり 自転車の車輪は回り坂道をくだりおり道平らかになり 平らかな道を惰性で進みおり停まるところへ影は落ちたり 影は樹の根元に伸びて結びつき喉の苦みを思い出したり

        棒ーー||||||短歌

          棒ーー||短歌

          風が吹き転がってゆくペヤングのヤングの角がボロボロである おめでたい人の頭に花が咲き散ってゆくからよく見てごらん 祝杯はまだ先なのに早すぎるプライム会員だったとしても あっけなく終ってしまう人の世の余った時間どうするんですか ペヤングの湯切り口から立ち昇るエクトプラズムあなたとともに

          棒ーー||短歌

          棒ーー|短歌

          棒読みと棒詠みが棒黄泉で棒 ひとつの硬い棒になりたい 理科室の教師は叫ぶ「元素があれば何でもできる」ボンバイエ 二股の疑惑をボイパで叩いたら確定申告非課金になれ 説明がくどいと言われ腹いせに藤岡弘、の眉毛を剃った うぐいすは鳴いていますか春の風 すべてなかったことにしようか

          棒ーー|短歌

          棒ーー短歌

          朝起きて積もった雪を横にずらした 隣家のズラが窓から見ていた 雨がふり雪をとかした ラジオを耳に当ててつま先で確かめた せせこましい思いがせせこましい行いになった タクシーに向けられた 冷蔵庫で死んでいたれんこんを執念で刻んでイタメシにした 鼻歌を歌いながら寝入った 軽薄な人間にはなりたくない

          棒ーー短歌

          棒ー|||||||||短歌

          喪中にて年末年始は腹しぶり浣腸お見舞い申し上げます 市民SNS講座「フォロワー数とフォロー数の差はエロ垢」 こんど来た部長の名前が磯丸で割り勘しても1000円未満 彼女とのドライブは口臭街道、BGMは「青い産後しよう」 いい日旅立ち あああ日本のどこかに私を待ってる人か犬

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          棒ー||||||||短歌

          重い腰あげないデート湿原のブラックホール焦ってしまう 長いことアッカンベーをしていない目蓋の下は白くはないか 短針を一馬身リード長針が 暇すぎたから時計の実況 「公開に進む」のボタンが後悔に進むように見えてならない ユリゲラー・Mr.マリック・ユリゲラー 念じなくても春は来るよね

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          棒ー|||||||短歌

          飲み放題だからといって飲みすぎるというのは貧乏くさいのか 寒い外からやってきて温かい紹興酒を飲むのは必然 中華屋の壊れたブラインドから厳しい日差しを浴びると火照る 紹興酒の瓶がごろごろ転がって店主はひくと眉を動かす 日は高くまだ飲めるから二次会へ向かってからは覚えていない

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          スローセックスみたいなランニング30分して今朝も始まる 神社から走り始める前に煙草を2本吸ってもう苦しい 納豆と漬物ひじき玄米をゆっくり噛んで食べる歯がない ケーキ屋でもチキン屋でもないケンちゃん今日もあわただしく働く 特急で温泉へ行くおじさんと若い女の話が長い

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          棒ー|||||短歌

          公園で母と娘は踊りだす枯れた芝生を裸足で踏んで 恥ずかしい年ごろなのにスカートをひろげて娘は踊り続ける 色の濃い眼鏡をかけた母親がもう疲れたと何度でも言う 鳥たちは励ますように円を描き母子のあたまに糞をおとした もう立てず這いつくばって母と娘は指先だけで踊ろうとする

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          棒ー||||短歌

          座布団を十枚重ね浴衣着て十枚くずし浴衣を脱いだ クリスマスおせち料理に恵方巻 予約でいっぱいだったらやらない 北の海では魚がとれない南の島では水着がとれない 一年中炬燵のようなものがありそれは炬燵で炬燵ではない ストーブに灯油をこぼし服につけたらいい匂い 今年は終わり

          棒ー||||短歌

          棒ー|||短歌

          正義感であつくなれば冬は越せそうですかまた春は来ますか たまたまということさえもわからずに自分の手柄にしたいのですか こうべを垂れるふりをして舌を出すのが特徴ですねそうですね イエスしか言わない人でよかったねずっといっしょにいればいいよね 懐かしい夏みかんの木を挿した小さな家の小さな女王

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          棒ー||短歌

          モニターが9分割されどこからも見られているような気のせい うすくなる折り畳み式カレンダーうしろに足せばまた厚くなる 冷や飯を温める電子レンジは凍った飯も溶かしてくれる 曇りガラスのパーテーションで仕切られる部屋のどちらに住むべきか 天井の欠けた部分をそのままに雨が降ったら漏れるのだろう

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          棒ー|短歌

          目の前にいる人の名が思い出せない10年も過ごしてきたのに 都心から遠ざかってゆく電車には人は少なくすきま風吹く 誰もいない職場に明かりともしたら帰り支度をもうはじめなきゃ 玄米の握り飯レンジであたためる少し硬く握りすぎた 駅前のロータリーにベンチあり喫煙所あり酒飲んで完璧

          棒ー|短歌