おんど

私はへいきです

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棒ーー短歌

朝起きて積もった雪を横にずらした 隣家のズラが窓から見ていた 雨がふり雪をとかした ラジオを耳に当ててつま先で確かめた せせこましい思いがせせこましい行いになった タクシーに向けられた 冷蔵庫で死んでいたれんこんを執念で刻んでイタメシにした 鼻歌を歌いながら寝入った 軽薄な人間にはなりたくない

    • 棒ー|||||||||短歌

      喪中にて年末年始は腹しぶり浣腸お見舞い申し上げます 市民SNS講座「フォロワー数とフォロー数の差はエロ垢」 こんど来た部長の名前が磯丸で割り勘しても1000円未満 彼女とのドライブは口臭街道、BGMは「青い産後しよう」 いい日旅立ち あああ日本のどこかに私を待ってる人か犬

      • 棒ー||||||||短歌

        重い腰あげないデート湿原のブラックホール焦ってしまう 長いことアッカンベーをしていない目蓋の下は白くはないか 短針を一馬身リード長針が 暇すぎたから時計の実況 「公開に進む」のボタンが後悔に進むように見えてならない ユリゲラー・Mr.マリック・ユリゲラー 念じなくても春は来るよね

        • 棒ー|||||||短歌

          飲み放題だからといって飲みすぎるというのは貧乏くさいのか 寒い外からやってきて温かい紹興酒を飲むのは必然 中華屋の壊れたブラインドから厳しい日差しを浴びると火照る 紹興酒の瓶がごろごろ転がって店主はひくと眉を動かす 日は高くまだ飲めるから二次会へ向かってからは覚えていない

        棒ーー短歌

          棒ー||||||短歌

          スローセックスみたいなランニング30分して今朝も始まる 神社から走り始める前に煙草を2本吸ってもう苦しい 納豆と漬物ひじき玄米をゆっくり噛んで食べる歯がない ケーキ屋でもチキン屋でもないケンちゃん今日もあわただしく働く 特急で温泉へ行くおじさんと若い女の話が長い

          棒ー||||||短歌

          棒ー|||||短歌

          公園で母と娘は踊りだす枯れた芝生を裸足で踏んで 恥ずかしい年ごろなのにスカートをひろげて娘は踊り続ける 色の濃い眼鏡をかけた母親がもう疲れたと何度でも言う 鳥たちは励ますように円を描き母子のあたまに糞をおとした もう立てず這いつくばって母と娘は指先だけで踊ろうとする

          棒ー|||||短歌

          棒ー||||短歌

          座布団を十枚重ね浴衣着て十枚くずし浴衣を脱いだ クリスマスおせち料理に恵方巻 予約でいっぱいだったらやらない 北の海では魚がとれない南の島では水着がとれない 一年中炬燵のようなものがありそれは炬燵で炬燵ではない ストーブに灯油をこぼし服につけたらいい匂い 今年は終わり

          棒ー||||短歌

          棒ー|||短歌

          正義感であつくなれば冬は越せそうですかまた春は来ますか たまたまということさえもわからずに自分の手柄にしたいのですか こうべを垂れるふりをして舌を出すのが特徴ですねそうですね イエスしか言わない人でよかったねずっといっしょにいればいいよね 懐かしい夏みかんの木を挿した小さな家の小さな女王

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          棒ー||短歌

          モニターが9分割されどこからも見られているような気のせい うすくなる折り畳み式カレンダーうしろに足せばまた厚くなる 冷や飯を温める電子レンジは凍った飯も溶かしてくれる 曇りガラスのパーテーションで仕切られる部屋のどちらに住むべきか 天井の欠けた部分をそのままに雨が降ったら漏れるのだろう

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          棒ー|短歌

          目の前にいる人の名が思い出せない10年も過ごしてきたのに 都心から遠ざかってゆく電車には人は少なくすきま風吹く 誰もいない職場に明かりともしたら帰り支度をもうはじめなきゃ 玄米の握り飯レンジであたためる少し硬く握りすぎた 駅前のロータリーにベンチあり喫煙所あり酒飲んで完璧

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          棒ー短歌

          新聞を丸めて人の頭をたたくパレスチナの黒い見出しの 短いひもを二本つなげて長くする新聞紙を束ねるための 昼飯を食べ終えてから蕎麦にすればよかったと後悔する/しない 封筒ののりの部分を舐め請求書のいかがわしい佇まい あざとさとわざとらしさを鉢に入れすりつぶしてる 冬はもうそこ

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          棒|||||||||短歌

          夜になり寒い寝ていると暑い朝になると寒いの繰り返し ゴミ捨て場のカラス除けが負け生臭い私たちが散乱する 電源を切ってしまえばすべての気配が消えちまうアルゴリズム 条件反射でおでんを選んでしまう冬がもうすぐやってくる 階段をゆっくり静かにおりていく誰も起こさずに水を飲む

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          座布団のうえに座って半日をすごす特別なすこともない アパマンは振り返りざま玄関で事故物件とはっきり告げた 蛍光灯のふちが黒ずんでもうすぐ終わるのだと知らせている 肌が寒いと感じはじめても身の置きどころなどは見つからない 駅前で仕事終わりにワンカップあおる日日戻ってきました

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          棒|||||||短歌

          頭から首を伝って背中へと汗が落ちゆく九月後半 境内の石のうえで脱力している猫の耳だれがひどい 吉野家の牛丼すき家の牛丼松屋の牛丼名代富士そば こんなんじゃなかったはずだ北千住ルミネの前に現れたひと みどりの窓口の前で献血の呼びかけをする赤い着ぐるみ

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          「御宴会承ります」の看板が各駅停車の窓から見える ずっと降り続いてもいいのに雨の都合で夜にやんでしまった 角を曲がると犬がいた 次の角にも犬がいた 犬はもういい せっかく秋がきたのに首を何かで冷やしている人がまだいる 隣の人がどこかで拾ってきた栗をもらってご飯を炊いた

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          棒|||||短歌

          箸をもらい忘れて終着駅までのり弁当を抱えている 足のはやい犬が下校する子どもたちを追い抜き見えなくなった 花は暑さでしおれ勢いよく生きる雑草には名前がない じょうろの水を垂らしたまま歩き黒い線ができてすぐに消えた 信号のボタンを押すと黄色になって運転手が舌打ちをした 扇風機は首を振りつづけくたびれ果てた音を立てて止まった

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