棒ーー短歌



朝起きて積もった雪を横にずらした 隣家のズラが窓から見ていた



雨がふり雪をとかした ラジオを耳に当ててつま先で確かめた



せせこましい思いがせせこましい行いになった タクシーに向けられた



冷蔵庫で死んでいたれんこんを執念で刻んでイタメシにした



鼻歌を歌いながら寝入った 軽薄な人間にはなりたくない