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眠れぬ夜はケーキを焼いて

はじめに

どんなことも食べものに例えてしまうくらい、食べるのが大好きな私です。
本のタイトルや記事に関しても、食べものに関するものが目につきやすく、読んで想像するだけで幸せな気持ちになります。
そんな私の、今回出会った本は
『眠れぬ夜はケーキを焼いて』作者 午後(KADOKAWA出版)
になります。 


香りが漂ってきそうなレシピの数々

こちらは、第8回「料理レシピ本大賞」料理部門のコミック賞を受賞した作品です。
作者の午後さん(姿は、子供の頃に感銘を受けたという絵本のオオカミから)が
自身と向き合いながら、そのときに思い浮かんだお菓子を、作り方とともに紹介しているコミックになります。

眠れなくなってパウンドケーキを焼いたり、小腹が空いて豆腐にニンニクとオリーブオイルを入れて温めて、黒胡椒をかけたものを作って食べたり。
(食欲が無いときや夜食などに最高ですね!)
夜に読んでいたときなど、視覚的にも美味しそうで、お腹が空いてきます。

カップケーキ、プリン、ガトーショコラ・・・・・・ときには喫茶店で食べたレモンケーキに感銘を受けて、自身でもレモンケーキを研究し、納得のいく味にたどり着くまで挑戦し続けたりします。素晴らしい熱量です。

共感してしまう内容が多かったこともありますが、午後さんの魅力が、惹きつけてやまないのです。

「真夜中に部屋の掃除」に共感

その中でも第6話の「真夜中に部屋を掃除する話」は
「分かるわぁ・・・・・・私だけではなかったのね」と呟いていました。
(手放しライターですので、片付けや掃除に反応してしまいます)

ご自身の体験を踏まえて、部屋を過ごしやすく、片付けやすく、維持できるようになる4つのコツが書かれています。
午後さんが本を読んだりデザインを勉強をした経験から見つけられたものですが、私自身が経験したことで重なる部分があり、頷きながら読みました。

「4.休息時間も計画に入れる」は重要

「4.休息時間も計画に入れる」は、なかなか見落としがちなことですが、1番重要なことだと思っています。

私も超集中!して片付けをし、綺麗になって嬉しいにも関わらず、その後は寝込んでしまうくらいに疲れ果ててしまいます。そうなると、せっかく綺麗にした状態も、維持できにくくなってしまうのです。今までは、その繰り返しでした。
しかし片付けや掃除の時間をタイマーをかけて行ったり、休息時間をもうけたり、1ヶ月もしくは1週間、片付ける場所を決めて行ったりすることにより、改善してきました。
午後さんの書かれていることが、過去の体験を思い出して、納得のいく内容ばかりでした。

自分を責めず、寄り添う大切さ

午後さんは

だからできない自分を責めずに
客観的に疲れを認めて ちょっと立ち止まって
クタクタの自分に寄り添って「大丈夫?」と声を掛けてあげること
「大丈夫だよ、もっと私が生きやすくなる部屋を作るから」
自分の専門家は、他の誰でもなく自分なのです。

『眠れぬ夜はケーキを焼いて』作者 午後(KADOKAWA出版)

と書いています。

つい、できないと「なんでこんなことができないんだろう、雑誌などでモノもなく、綺麗に整えて暮らしている方もあるのに。私はダメな人間だ」と、自分を責めてしまいがちです。

ダメダメな自分だったとしても、見方を変えてみれば、それだけ一生懸命に毎日を過ごしていて、頑張っている自分の疲れ果てた姿とも言えます。

「よくここまで頑張ったね、お疲れ様」
「自分にあった片付け方が出来る部屋を考えてみようね」
「疲れすぎると続かないから、30分に1度は休息を入れましょう」など、
自分を労わりながら、「自分が無意識の動線」にあった片付け方を研究して、
今後、より良い暮らしに変化していけば良いのですね。

最後に

慌ただしい毎日を過ごしていると、心にゆとりも無くなって、他人と比べたり、自分に厳しくなってしまいがちです。
しかし生きているだけでも人は頑張っています。成長(仕事では成果を出そうと)しようと努力していませんか?片付けようと思うだけでも素晴らしいことです。
このコミックは、頑張っている自分を労わってあげることも大切なこと!と、気付かせてくれます。
ケーキの甘さと共に、自分に優しさと気付きを与えてくれるレシピ&エッセイ。
眠れない夜も、暖かく寄り添って、包み込んでくれるオススメ作品でした。

本日もお付き合いくださいまして、ありがとうございました。


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