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絵空文庫(4) 2021.3.24

 絵空文庫は、とある世界の名著や噂の新刊を「秋霖書房」の書店員さんのコメントとともにご紹介するコーナーです。今週はこちらの3冊です。

9.グロテスク

嘉納夏葉著 『グロテスク』

◇彼の「創作意欲」を、貴方は否定できるか。

栄光の日々から一転、無実の罪によって全ての信頼を失った若い芸術家。報復として、自分を貶めた同業者達の殺害を決意する。しかし犯行を重ねる内に、彼は次第に破壊の快楽と、そこに生まれる歪んだ美しさに魅せられていく…。

おすすめ-あらいくん

尖ってます。とにかく尖りに尖りまくった作品っス。本当は簡単にオススメなんてできませんけど、あえて言います。グロくて惨くて後味だって悪いスけど、それでも一言「すごい」と言わせる何かがあります。覚悟ができた人だけ、どうぞ。


10.煙草はご遠慮願います

菊地原悠一郎著 『煙草はご遠慮願います』

世界一潔白な男の瞳が、あらゆる汚れを暴き出す!

探偵、木曽神清也は類い稀なる観察眼と推理力を備えていた。そんな彼の唯一の弱点は…極度の潔癖症!?調査に出ようにも、世の中は汚すぎる!まともに外を歩くことができない彼は、今日も事務所の中だけで事件を解決する。

おすすめ-あらいくん

一番の魅力は何と言っても“カッコよすぎない主人公”っスね。日常シーンでの立ち振舞いがいい感じにダサくて、ここぞという場面で完璧に締めてくれる、きっと一発で好きになれるキャラクターだと思うっス。


11.白鴉は空を選ばない


掛井洋著 『白鴉は空を選ばない』

◇「お願い。私から、心を消して…」

少年が持っているものは、たった一つだった。目は見えず耳も聞こえず、声も、願望さえ持たない少年。彼は唯一、他人と触れている間だけ、その人間と感情や記憶を共有できる力があった。そんな少年の前に現れたのは、一人の儚げな少女。彼女は縋るように、少年に願った。どうか、自分から全てを奪い取ってほしいと。

おすすめ-あらいくん

切なさが詰まった、これぞ青春小説って感じの一冊っスね。少年と少女と別々の視点で読んでみると、違った発見があってきっと二度楽しめると思うっス。個人的には映画かアニメなんかでも観てみたい作品スね。


 想像力のページをめくれば、紙の本も、電子書籍ですら手元になくてよいのです。いつでも絵空文庫はあなたの中にあるのですから。それでは、また来週お会いしましょう。

絵空文庫 編集部


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絵空文庫は全てフィクションです。実際の人物・作品とは一切関係ありません。

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