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落ちても大事なコピーだ

前回、宣伝会議賞の賞状をいただいた話をしましたが、

実は宣伝会議賞は、これで終わりではありません。
毎年、4〜6月になると辞書のようなサイズの本が発行されます。

SENDENKAIGI AWARD TEXT」略して「SKAT(スカット)」

これは、グランプリを含めた入賞者はもちろん、一次審査以上を通過した全入選作品が掲載されています。「月刊 宣伝会議」でも、審査中に通過した方々の名前は掲載されますが、応募作自体は掲載されません。なので、一次審査を通過した方にとってはSKATを購入すると通過した作品の「答え合わせ」ができるわけです。
また、次回応募する人にとっても、応募の手本のとなるような作品の数々を見ることができます。もちろんただ単純に真似ることはルール違反ですし、そもそも課題内容が毎回変わることが多いので、そのまま参考になるわけではありません。でも多彩な表現の数々を見ることによって、新しい発想を与えてくれる本だと思います。

僕が応募した中高生部門でも、個別審査1票以上を獲得したコピー(応募作の約1〜2%)が掲載されています。

僕は、(SKATに掲載されなかったものも含めて)受賞できなかったコピーも自分にとっては大事なコピーであると思っています。コピー制作する際、思いついたものを書いて消化していくことで、次のアイデアが浮かぶことが結構ありました。あとで「あのコピーがあったから、このコピーが書けた」と思えるように、最後まで諦めず思いつく限り書き続けるようにしています。
そして、SKATに載ったコピーも、一定の評価をいただいたことに変わりはありません。「どれが載って、どれが載らなかったのか」を振り返って次につなげていきたいと思います。


さて、僕は前回20数本応募して1票が3本、2票が1本(しかし入賞はせず)という非常に悔しい思いをしたのですが......100本以上応募した今回はどうなのか。

買ってきて、まずは協賛企業賞をいただいたスリーボンドと日本デザイン振興会のコピーを見てみました。ひとつのページに自分のコピーが大きく掲載されているのは素直に嬉しかったです。しかも2本も。(顔写真も小さく載っているのですがこれはすごく恥ずかしい)

さて、気になるのは他のコピーです。

中高生部門の最初のページから、順番にみていきます......

......!

ありました!カシオ計算機(G-SHOCK)の課題です。1票が1本でした。

カシオ計算機「G-SHOCKの魅力を伝えるキャッチフレーズ」
・買う時は「落としても大丈夫な時計だった。
 今は「落としたくない時計」になった。

僕は中学生になったときに買ってもらったG-SHOCKをずっと使い続けていたので、この課題は結構楽しく取り組むことができました。10本以上出すことができましたが、結果は1本のみでした。

次に載っていたのは河合塾の課題、1票が2本です。

河合塾「今日も河合塾に行って勉強しよう」と思えるキャッチフレーズ
・家は誘惑だらけ。塾はやる気だらけ。
・スタバのお姉さんに物理の質問はできない。

たしか、一番たくさん(16本ほど)出した課題です。前者は家と河合塾の違いを明確にできたコピーだと思うので個人的に気にいっています。

最後に載っていたのは原子力発電環境開発整備機構(NUMO)。個別審査2票が1本と、1票が1本でした。
また、今年も2票で落ちた!中高生部門の詳しい審査過程はわからないのですが、惜しいところまでいっていたことは間違いないと思います。これはすごく悔しい!

NUMO「日本に住む全ての人に地層処分を自分の問題として考えてもらうためのアイデア」
・何も知らずに反対するなんて、無責任だ (2票)
・不安なのは、知らないからです。 (1票)

これは課題自体相当難しかったですね。NUMOのホームページも含め、色々と調べてみたのですが、地層処分についてちゃんと理解することができたわけではありませんでした。それで良いコピーを書くのは厳しいと思っていたので、2票落ちは悔しいですが、ここで票を入れていただいていたのはちょっと意外でもありました。

さて、実は一般部門にも出していました。ジョルダン(乗換案内)の課題です。個人的に馴染みのあるアプリだったので、いくつか出していたのですが、なんとCM1本が一次審査を通過していました!

ジョルダン「お友達を乗換案内の『ファン』にさせるアイデア
(以下CMテキスト)
女性A「私の彼氏はね、すごく気が利くの!いつも私好みの服を着てくれてね、チケットも取ってくれるし、おすすめのランチに連れていってくれるし。そしてなにより乗り換えがスムーズなの!
女性B「またジョルダンの乗換案内の話ね......」
NA「着せ替え機能付き、あなたをエスコートするジョルダン乗換案内」

ジョルダン乗換案内の多彩な機能を、彼氏に例えてみました。CMアイデアを書くときは「〜篇」を入れている方もいますが、実際入れて応募した方がいいのでしょうか......? CM課題は一般部門のみ出されているようなので、次回からも積極的に応募してみたいと思います!

というわけで、今年掲載していただいたのは、計8本でした。

受賞したことももちろん嬉しいのですが、前回より掲載本数が増えていたのも嬉しかったです。悔しい結果もありましたが、それも含めて次回の応募につなげていきたいです。

次回は一般部門に応募することになります。中高生部門の応募数が約4万なのに対し、一般部門は60万以上。規模もレベルもかなり違いますし、大学も忙しい時期になりますが、どちらも精一杯チャレンジしていきたいと思います。

応募が開始する秋までに、他の方々のコピーもじっくり読ませていただこうと思います。

それではまた!




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