# 大きな夢は小さな声から
ゲーム制作を志す後輩たちの中で、「個人開発のゲームで世界観の設定に迷っている」という声があった。3Dデザイナー出身の彼はサイバーパンクとスチームパンクどちらも魅力的なのだと心情を語ってくれ、どんな雰囲気が好きかのイメージも用意してくれた。
それについて一晩中語り聞かせたあと、「これってもう、ひと記事書けちゃうね」となり、本人の了承を得てこちらのnoteに載せることにした。同じような悩みや憧れを持っている人々に届いて、少しでも多くの助けになり魅力的な作品が生まれてくれれば嬉しい。
以下、一部表現を控えたほぼ生の文面でお送りします。
# 命題に対する私の回答
🗺️ まず、世界はひとつかバラバラか
💻 サイバーパンクとスチームパンクの違い
⚙️ サイバーパンクとスチームパンクの共通点
📖 具体的にどのようなシナリオが描けるか
🌐 「電脳空間」ってどうなんですかの是非
# あとがき
世界観を定めることはその後の制作の道しるべとなってくれる。だが、同時にそれは自分の考えに制約を設けることにもなる。
例えば、石器時代をモチーフにしたRPGを作ろうと考えたとき、そこに人間性やミステリー、サスペンス、心霊ホラーの類を盛り込むのは想像を絶する難しさだろう。仮に表現しきったとして、それを同じ洞察力や知識レベルで楽しんでくれるプレイヤーは極端に限られるはずだ。
しかし、自分が表現したいと思うことを諦めるのもまた、愚策だ。石器時代に銃社会とコンピュータのミステリーを持ってきて果たして作品が成立するのだろうかと、悩んだ末にどちらかを諦めるようなことは、今後のアミューズメント事業を担うクリエイター達においては非常にもったいない決断だ。
「誰かが見たものでなければ受け入れられない」「誰も見たことがないものでなければ受け入れられない」そんな呪いを断ち切って、「僕が見たかったもの」を作り出せるか。そしてそれを人に見せられるか。そこがクリエイターとしての勝負どころとなる。
相談してくれた彼も、自分の信条か、他人の欲望か、どちらに寄って生きるのが良いのかと苦悩している。それはSNS時代を生きる現代人にとって、「明日を生きられないかもしれない」という死活問題に繋がる恐怖だ。
だが、そんな彼を含む多くのクリエイターに向けて、私は必ずこの言葉を贈ることにしている。
いい。全部やれ。