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日本語研究夜話

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泉子・K・メイナード先生(ニュージャージー州立ラトガース大学栄誉教授)が、「本」についての個人的な思いを「夜話」として語る連載。日本語学の古典といわれる名著をとりあげる「本はイン… もっと読む
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記事一覧

10. 本で冒険する! 『日本語教育の現場で使える 談話表現ハンドブック』 くろしお出…

談話分析と日本語教育 筆者は、上級の日本語コースを受け持つようになって久しいが、日本語学…

くろしお出版
3週間前
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9. 本はインスパイアする! 奥津敬一郎 『「ボクハウナギダ」の文法  ダとノ』  く…

やっかいな「ダ」 日本語の文型には、動詞で終わるいわゆる動詞文と、ダで終わる名詞述語文が…

くろしお出版
1か月前
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8. 本で冒険する! 『談話言語学 ―日本語のディスコースにおける構成・レトリック・…

文法から談話法へ 日本語研究では、まず、文法が重視される。しかし、筆者は、談話法とも呼べ…

くろしお出版
2か月前
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7. 本はインスパイアする! 中村雄二郎 『パトスの知 ―共通感覚的人間像の展開』 筑…

あくまで個人的な事情 筆者は日本語研究を進めるにあたって、日本語学、国語学、言語学、社会…

くろしお出版
3か月前
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6. 本で冒険する! 『情意の言語学 「場交渉論」と日本語表現のパトス』 くろしお出…

あくまで個人的な事情 人間のコミュニケーションには、感情が欠かせない。感情的な側面をどの…

くろしお出版
5か月前
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5. 本はインスパイアする! 時枝誠記 『国語学原論』 岩波書店1947 [1941]

本とのめぐり逢い 筆者は大学生のころ東京文京区に下宿していて、神保町の古本屋街に行くのが…

くろしお出版
5か月前
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4. 本で冒険する! 『談話分析の可能性 ―理論・方法・日本語の表現性』 くろしお出版 1997

文から談話への冒険 日本語には、文という単位を中心にした統語論の枠組みだけでは解決できない課題が多い。この印象は、実際に使われている日本語の姿を観察するとさらに強くなる。そしてこれは、筆者が「は」の談話機能をテーマにした博士論文を提出した1980年から持ち続けていた意識でもあった。確かに「は」の持つ意味は談話上の機能としてであり、その意味を孤立した文の中だけに発見することはできない。もっとも、1990年代に入ると、日本語研究は裾野を広げ、社会言語学、語用論、会話分析、文より

3. 本はインスパイアする! 鈴木朖『言語四種論』 名古屋国文学会 1931

あくまで個人的な事情 1985年頃だったと思う。筆者は帰国した際、ある書物を探していた。江戸…

くろしお出版
8か月前
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2. 本で冒険する! 『会話分析』 くろしお出版 1993

あくまで個人的な思い出 『会話分析』は、原稿を手書きで準備した最初で最後の著書である。そ…

くろしお出版
9か月前
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1. 本はインスパイアする! 三上章『象は鼻が長い ―日本文法入門』 くろしお出版 198…

あくまで個人的な事情 筆者は、1970年代後半、アメリカの大学院で言語学を学ぶことになった。…

くろしお出版
10か月前
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『日本語研究夜話』へようこそ!

こんにちは! 泉子・K・メイナードです。   私は、長年、日本語研究に従事してきましたが、…

くろしお出版
10か月前
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