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エッセイ:ぜんぶ

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愛犬の話、ニューヨークの話、ランニングの話などなど、その時々の気になったことをつらづらと書いています。
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#保護犬くるみ

あれこれ考えず、とにかく、遊べ

6月といえば、くるみ(愛犬)が生まれた月。 でも、くるみは保護犬なので、いつ、どこで生まれたかは謎。 私と出会った8月24日の方が、記念日としてしっくりくる。 ※3年前のくるみと私の成長期はこちらから↓ それはさておき、くるみは今月3歳になる。人間の年齢では28歳ぐらいだそうだ。あの、からだは超小粒なのに、怪獣の子供か?!ってぐらいお転婆で怖いもの知らずの仔犬だったのに、すっかり、お姉さんって年齢じゃないか。確かに、最近は、誰彼かわまず、飛びついたり、犬同士で、はしゃぎまく

私と保護犬くるみの物語:くるみ㉙”あたしのチャレンジングタイム”

「ママちゃんがいない間、パパちゃんをヨロシクね。」 あたしをナデナデしながら、ママちゃんが言ったけど、よく意味が分からなかった。だけど、朝起きて、ママちゃんを探したけど、どこにもいなくって、次の日もいなくって、それで分かった。 ママちゃん、どこかに行っちゃったんだ、と。 パパちゃん曰く、「ママちゃんは日本に里帰り」らしい。日本ってところ、セントラルパークより遠いんだって。だから、すぐには、帰ってこれないんだって。 つまり、あたしはこの目の前にいるパパちゃんとしばらく暮

私と保護犬くるみの物語:わたし㉘”可愛いを100回”

くるみがどんどんオトナ(成犬)に近づいていく。 ヘニャヘニャしていた身体が、ガッチリしっかりしてきた。 顔つきが精悍になってきた。 無駄な動きが減ってきた。(無駄にエネルギーを消費するとお腹が減るのを理解してきたのであろう。) そして、何より、散歩中、「あら、パピー(仔犬)?可愛いわね〜💗」と言われることがほぼ無くなった。 くるみの方は、すれ違う人にそう言われると思って、尻尾を振って、”あたちの方は準備オッケーですっ!”とナデナデされるのを待ち構えてたりする。 で、スー

私と保護犬くるみの物語:くるみ㉗”(人間の)大人は分かってくれないっ!”

あたちの五感は日々研ぎ澄まされている。 昨日、気づかなかった音や気配を今日は感じられるようになっている。 廊下の微かな物音、窓に映った影、遠くに感じる気配、そして、なんか不吉な大きな黒いわんこなど、あたちの五感はそんな情報を瞬時に捉え、アラートを出す。 ”くるみ、みんなを守るんだ!”と。 だから、吠えて知らせたり、威嚇したりするんだけど、パパちゃんもママちゃんも分かってくれない。分かってくれないどころか、怖い顔で、 「ノー!(ダメ!)」 って、言う。今日も、セントラル

私と保護犬くるみの物語:わたし㉖”犬も赤ん坊も泣く(鳴く)のが仕事”

くるみが生まれて9ヶ月、うちの子になって7ヶ月が過ぎた。 あんな言う事聞かずのガウガウ仔犬が、今ではかなりのお利口ちゃん。食い意地レベルがすごいのは変わらずだし、その延長上にある拾い食いも、まだまだ目を光らせてないといけないレベル。だけど、ほとんどのコマンドを理解し、出来るようになっているから、ママちゃんは、日々、「Good girl!」を連発している。 だけど、ひと月ほど前から、アパートの廊下を誰かが通ったり、ドアの開け閉めの音がしたりすると吠える様になった。それ以前は

私と保護犬くるみの物語:くるみ㉕”好きな子をいじめるっていらなーい”

あたちは朝のお散歩が大好き。 パパちゃんやママちゃんとあたちは朝、セントラルパークにお散歩に行く。そこはすっごく広くって、草や木がたくさん生えていて、土の匂いがして、岩もゴロゴロあって、おうちの周りと全然違う空気なの。そして、そこにはあたちのお友達がたくさんいるんだよ。 あたちにとっては、そこは学校みたいな感じ。いっぱい、色んなことを先輩たちから学んでるの。だから、あたちは、みんなとどうやったら仲良くできるか知ってるわ。あたちはまだまだ新入りだし、ちっちゃいから、絡まれた

私と保護犬くるみの物語:わたし㉔”救われているのは誰?”

2月は私にとって特別な月だ。 ほぼ20年前に出会った先先住犬のミルキーの誕生日が2月24日。 そのミルキーが2017年12月にお空に旅立った後、フォスターボランティアとして出会ったコーディがうちにやってきたのが翌年2月25日。アダプト後、その日をコーディのお誕生日に決めた。 そして、去年の2月27日、コーディがお空に旅立った。 2月に入ると、色んなことを思い出し、色んな気持ちが湧いてくる。 特に最近は、”去年の今頃はまだコーディは生きていた。そして、日々、衰弱してい

私と保護犬くるみの物語:くるみ㉓”そんなお年頃なの”

あたちが生まれて7ヶ月が過ぎたみたい。 歯の生え変わりも、ほぼ終わり、あたちはピカピカの大人の歯になって、ますますご飯やおやつを食べれるようになった。 だけど、なぜか量は変わらない。ううん、変わらないどころか、3回あったご飯の時間が、2回になった。どうして?うちはビンボーになったの? 「くるみの胃も大きくなったから、1回の量を増やしたの。だから、朝と夜だけで、3回分がちゃんとあるのよ。」 ママちゃんがそう言うけど、なんか、騙されている気がするー。 でも、くるみは良い

私と保護犬くるみの物語:わたし㉒”コーディからくるみに繋がる年だった。”

気がつけば、後数日で今年も終わる。 去年の今頃は、、、、(先住犬)コーディがいた。 コーディのことが頭に思い浮かぶと、涙が溢れてしまう。でも、コーディのおかげで、今があるのよね。保護犬活動を続ける気持ちになったのも、そして、保護犬をまた飼うと決め、くるみに出会ったのも、全部、コーディという存在がいたから。つまり、コーディとわたしは今でも繋がっているのだ。 さてさて、そんな繋がりで、8月後半に出会ったくるみだが、最初からこのシリーズを読んで頂いている奇特な(笑)読者の皆さ

私と保護犬くるみの物語:くるみ㉑”あたちはそれが我慢できない”

あたちのお口の中がとっても変。いつもイガイガするし、赤い、”血”っていうものが出てきて、変な味や臭いがする。でも、あたちは知っている。あたちはもう赤ちゃん(パピー)じゃなくなるの。少女になるのよ。 赤ちゃんだったあたちはホント、何も分かっていなかった。 大っきいワンコもパパちゃんやママちゃんが怒っても、ぜーんぜん、怖くなかった。だから、全力で”遊んで!遊んで!”って、向かっていった。時にはおっきな牙のある顔に飛びかかっていた。 でも、それって実はとっても恐ろしいこと。だ

私と保護犬くるみの物語:くるみ⑲”あたちはアレが大嫌い”

あたちの一番気に食わないもの。 ママちゃんやパパちゃんがずーーっと手に持っている四角いヤツ。あれ何? いっつも、いっつも、あれを観て、ニヤニヤしたり、手でナデナデしたりしてる。くるみが目の前にいるのにだよっ! で、突然、アレをあたちに向けて、「Wait(止まれ)」とか言う。すっごく嫌な感じ。だから、最近は、わざと目を瞑ったり、しかめっ面をするようにしてるの。 お散歩中も、他の飼い主さんもよくアレばかりを見ているのに気づく。あたちは、道路に何か良いもの落ちてないかなーっ

私と保護犬くるみの物語:わたし⑱”くるみという犬の謎解き”

苦節2ヶ月。 くるみの甘噛み地獄がほぼ終焉した。その上、舐める、お膝に乗る、ソファーで一緒に寛ぐ、なーんて行為まで出来るようになった!! ああ、夢の生活が遂に実現!!! こんな日が本当に訪れるなんて・・・・、ママちゃんは嬉し泣きレベルに感激しています。 だが、、、、 拾い食い地獄からは未だ脱却できず、日々、目を血走らせながら、地面とくるみを凝視し、散歩をしている。くるみも、地面に鼻を擦り付けたいが故、リーシュを引っ張るので、首輪がめり込み、やはり白目が充血している気

私と保護犬くるみの物語:くるみ⑰”やっぱり若い子がいいの?!”

ショックな現実。 あたちはもう1番じゃなくなった。 あたちより小さくって、頭の中がお花畑のパピー達が出現し始めた。ずっと、道で出会うわんこの中で、あたちは常に1番注目を浴び、ずっと「かわいい!」と賞賛されていたのにっ!! ムカつくから、フワフワのチビのトイプードルにマウントしたら、「優しくしなさい!」ってママちゃんから教育的指導が入った。 前に会った時はあたちに夢中だったダックスフンドの飼い主さんが、同じダックスフンドの3ヶ月の仔犬が登場したら、あたちの事はもう目に入

私と保護犬くるみの物語:わたし⑯”母ライオンではないですが・・・”

土曜日の夕方、くるみを救急病院に連れて行った。 理由は、水下痢と嘔吐。午前中は良いウンチもしたし元気一杯。なのに、午後に散歩に公園へ連れて行って歩いていたら、突然の水下痢発射。 でも、普通にその後、テクテクといつも通りの元気っぷり。だけど、家に戻り、30分ぐらい後に、今度は嘔吐。ドングリが丸ごと出てきた。拾い食いは中々、直らない。 うーん、どうしたものか、と相方とネットリサーチをしたり、主治医のしんご先生にメッセージを入れたりしたが、「嘔吐と下痢」のダブルは楽観視しない