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私と保護犬くるみの物語:くるみ㉓”そんなお年頃なの”

あたちが生まれて7ヶ月が過ぎたみたい。

歯の生え変わりも、ほぼ終わり、あたちはピカピカの大人の歯になって、ますますご飯やおやつを食べれるようになった。

だけど、なぜか量は変わらない。ううん、変わらないどころか、3回あったご飯の時間が、2回になった。どうして?うちはビンボーになったの?

「くるみの胃も大きくなったから、1回の量を増やしたの。だから、朝と夜だけで、3回分がちゃんとあるのよ。」

ママちゃんがそう言うけど、なんか、騙されている気がするー。

でも、くるみは良い子だから、文句も言わず、でも、ランチ時間には上目使いで見つめるの。すると、コングに詰めたおやつをくれるの。ふふ、パパちゃんもママちゃんもあたちには弱いのよ。

こんなあたちは男子にもモテモテ。セントラルパークに行くと、男子たちがこぞって寄ってきて、あたちのおちりの匂いを嗅ぐの。それがちょっとしつこくになってくると、パパちゃん、大慌て。

「くるみ、嫌がってないか?」

「去勢手術しているから大丈夫よ。相手のワンコもしているし。飼い主さんもちゃんと見ているから、いざとなったら止めるし。それにしても、くるみはモテモテだねー。でも、まだ小中学生ぐらいのはずなんだけど、相当、セクシーなタイプに見えるのかしら。」

動じないママちゃんに比べ、パパちゃんは気が気じゃないみたい。やたら、「くるみー!」「くるみー!」とあたちを呼ぶの。せっかく、あっちこっちで遊んでいる最中によ。だから、最近のあたちは、パパちゃんの声を無視するの。だって、どうせ大した用でもないんだから。

そんなあたちにパパちゃんは言うの。

「犬も人間も同じだな。年頃になると、オヤジは嫌われるんだ。くるみもパパちゃんが嫌いなんだろ?」って。

もう、パパちゃん、それは被害モーソー。パパちゃんのことは大好きだよ。

でもね、

ただ、ちょっと、ウザいだけーーー!




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