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そんな世界

無気力にもなれる気がしないのだ。
私の中の無気力といえば、何をするにもやる気がわかなくてボーっとして過ごす。
美味しいものを食べたいとか、お風呂に浸かってゆっくりしたいとか、どこそこに行って買い物したいわ、とかそんなものが一切なくて寝て起きて寝て少し食べて寝て、その間忙しなくスマホをいじり倒して、で、また寝て起きて寝て、ボケっとして、あぁ、今日もこんなか、と自分にさりげなくツッコミをいれてはぁー、と底の見えないため息を吐いて吐ききらないうちに布団に潜る。
そんなイメージ。(あくまで)

私の場合は、寝て起きたら寝れない。これが少し厄介で寝逃げができないのだ。
起きている時間が本当に嫌になる。
目が開いている間、ずっと頭の中は考え事で埋め尽くされるしポップアップが絶えないし、些細な音や声や光がささやかな集中力をも奪っていく。

起きたら夕方で少し何か食べてそれからまた夕方まで寝られたらいいのに。それが叶わない。
眠れないから起きてる。起きてるとろくなことはない。リピートに次ぐリピート。
誰も求めてないアンコールがかかり続ける脳内。
頭にくる。

そういうのが積み重なると自分なんてクズだと思えるときがある。
おまえ、なんのために生きてるわけ?と。

変わらない、変えられない、わからない。
なんで、こうなの。
たくさん本も読んだし治療もしたしご飯も食べた。朝日も浴びたし癒しの音楽も聴いた。
それでも込み上げてくるこの甚大じゃない渇きの正体はなんだ?

いっそ寝逃げしまくって頭も空っぽにしてそれから世界を見てみたい。余計なものばかり詰まったこの頭じゃまともな考えは浮かんでこない気しかしない。

何もかも全てなくなればゼロから物事が始まりると信じてやまないどこかの誰かのようだね。
何もかも捨ててもそれは一時のことなのに。
この頭でそれはわかっている。

これでもだいぶ考えた気がする。それでも何も見えてこない。
今はそんな世界。

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