「柏レイソルなら行ってもいいよ」の話。
スタジアムのクオリティが、スポーツのエンタメ性に大きな影響を与えることを実感した。
「サンフレッチェ広島」のサポーターである僕は、住んでいる関東でサンフレの試合があると現地へ観戦に行く。その時には同じく広島出身で関東在住の幼馴染にも声をかけたりする。
この幼馴染。サッカーはそこまで詳しくない。恐らくオフサイドのルールも分かってないし、ロシアW杯の結果も多分知らない。なんならカープを観に神宮行こうぜ!ってくらいの野球党だ。それでも何回かは一緒に現地でサッカーを観たことはあるし、サッカー流の応援スタイルも楽しんでいた。
その日は、確か横浜・F・マリノスの試合に誘ったような気がする。その日は用事があるかたとNGをくらったが、その時の会話に出てきたのがタイトルの一言だ。
そういえば柏レイソルの試合には2回誘って2回来てくれたなぁ、と思っていると「あのスタジアムは楽しい」と。Jリーグが好きで柏レイソルの本拠地・日立台で現地観戦をした人は間違いなく「わかる」と頷ける。
スタジアムの収容人数自体は少ないが、何よりサッカーコートとの距離が近い。観客席から数メートル先にはゴールがあり、試合中でも選手と選手のぶつかる音が聞こえる。柏サポーターも熱気があり、一体感がある。その臨場感の高さと熱が、試合が進むごとに入りまじり、非現実的な空気にどっぷりと飲み込まれていく。
サッカーのルールもよく理解してない幼馴染が、「スタジアムでの空気」をもう一度味わいたいから、もう一度行きたいと言っている。これこそエンタメとして最高のコンテンツだと思う。
残念ながら日本のスタジアムの多くは陸上競技場と兼用で、柏のような空気を味わうことのできるスタジアムの数は少ない。週末ごとに繰り広げられる試合のクオリティはどれも見応えがある。しかし、行われている場所ひとつでその魅力が大きく損なわれている、または伝わらないのが今のJリーグの寂しいところ。
初めての友達を誘って現地観戦する人。ロシアW杯でサッカー観てみようかと興味を持った人。できることなら全力で楽しめる環境で、初めての試合を味わってほしいな、と思う次第です。
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