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【読書メモ】知的生活習慣(外山滋比古)【#57】

『思考の整理学』をすごい前に読んでいたのもあって、興味が出て買ってみました。

率直な感想としては、知的な老人が、そのまま老いるのが寂しいので、知的な生活を続けられるようにするにはどうしたら良いのか、という感じの本です。知的な生活というのは必ずしも本を読んだり勉強したりということだけではなくて、健康でいることも含めてです。病気で寝込んでいたり、体調が悪いと知的な生活は送れません。

知的なまま年をとるような人は、自分で勉強する方法、本を読む習慣、テレビを減らして一次情報に触れる重要性などが、自分なりに確立していると思います。なので、どちらかというと、健康でいることについてのところが役立つかもしれません。

だからといって、この本が20代の若者に役立つかと問われると答えに窮します。おそらく、ふーんって感じでしょう。僕が若い時に読んでも、そんな感想で終わっていたと思います。もう50になろうという今だからこそ、ふむふむと思う部分が多かったのだと思います。若い人には『思考の整理学』の方が良いと思います。良いというか、そちらで十分です。

大事だなと思ったのは、p110から始まる「横になる」という項目です。

大学院の頃は、朝まで飲んでいることもありましたし、徹夜も多く、朝まで研究室で勉強したり論文を書いたりていました。椅子にもたれて仮眠をとったり、横になっていないことが多かったです。徹夜して無理してても、体力があったので全く気にしていませんでした。しかし、最近は徹夜は全然できないし、睡眠不足になるだけでパフォーマンスが著しく落ちてしまいます。なので、睡眠には割と気をつけるようになりました。

夜になったら、何はさておき、横になって寝ることである。これをバカにする近代生活は自然の理に反している、という考えがすくなくとも知識人に欠けている。恥ずかしいことだと言わなければならない。電灯のない昔から、夜になって本を読むのをありがたがったらしいのは、蛍雪の功、蛍の光、窓の雪といった、夜学を称揚することばがあったことからも察せられるが、本当は暗くなったら、さっさと寝た方がいい。

p116

以前に、漫画家の水木しげるさんも睡眠が大切だと言っていました。

ネットで調べて見ると、他にもあんぱんまんのやなせたかしさんも「手塚、藤子が早く死んだのは、寝んと仕事するからや。俺と水木しげるが長生きしてんのは、よう寝るからや」と言っていたそうです。

外山さんも、この本を書いた時にはすでに90歳を超えていたということで、歳を取ってからも元気で知的でいるためには『睡眠』が一番大切なのかもしれない、と再認識できたことは大きかったです。

おわり


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