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【映画メモ】ゲットアウト【#14】

まず、黒人がどういう存在であるのかということを知っている必要があります。それを知らずに見てしまうと、面白さは半減です。だからと言って「Black Lives Matter」をきちんと知らないといけないかというと、そういうことでもありません。いわゆる歴史的に、アフリカ系アメリカ人が奴隷として連れてこられた黒人の子孫であることや、アメリカの南部地域では『風と共に去りぬ』でも出てきたように黒人奴隷を使用人として使ってきたというようなことをぼんやりとでもいいので知っておくといいでしょう。そして、現代でも黒人の人々は不当な暴力にさらされていることは重要なポイントです。

解説は映画.comさんより

「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」「ヴィジット」など人気ホラー作品を手がけるジェイソン・ブラムが製作し、アメリカのお笑いコンビ「キー&ピール」のジョーダン・ピールが初メガホンをとったホラー。低予算ながら全米で大ヒットを記録し、第90回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞の4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞した。アフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、白人の彼女ローズの実家へ招待される。過剰なまでの歓迎を受けたクリスは、ローズの実家に黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚えていた。その翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに出席したクリスは、参加者がなぜか白人ばかりで気が滅入っていた。そんな中、黒人の若者を発見したクリスは思わず彼にカメラを向ける。しかし、フラッシュがたかれたのと同時に若者は鼻から血を流し、態度を急変させて「出て行け!」とクリスに襲いかかってくる。

https://eiga.com/movie/86610/

最初から、主人公のクリスは黒人であることを気にしています。そのあたりのニュアンスはちょっと難しいです。

ローズの家族の過剰な歓迎は、最初は、僕らは差別しないよ!というアピールのように映るのですが、少しずつ違和感を感じます。クリスが感じるのではなく、見ている僕たちが感じ始めます。何か変だと。

ローズの母親に、一瞬ミルトン・エリクソンが頭をよぎります。ミルトン・エリクソンは催眠療法家の精神科医です。Wikipediaから引用しますが

「治療に抵抗するクライエントなどいない。柔軟性にかけるセラピストがいるだけだ」。この言葉に端的に表されるように、彼の技法は「ユーティライゼーション(Utilization:利用できる物はなんでも利用する)」を旨とした、臨機応変・変化自在なもので、その名人芸は「アンコモン・セラピー」、「魔術師」と呼ばれる。

Wikipedia

という風に、何でも利用して、魔術師のように催眠療法を行ったそうです。一説によると、観察眼が鋭く、首にある頸動脈の動きから相手の心拍数を数えることができたというエピソードがあります。

ストーリーが進むにつれて明らかになっていく狂気と、明かされていく秘密が、伏線の回収に次ぐ回収で、あっという間に終わってしまいました。

最後の最後に、伏線回収の大どんでん返しがあります。え~!最初のアレがあるからここは騙されるだろう~。って。それは見てのお楽しみです。

おわり

ゲットアウトに対して、ゲットインという映画もありました。

どんでん返しとしてはエスターも面白いです。

面白い映画はいっぱいあります。


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