「当事者会」へ行く前に読んでほしい話
障害等の当事者だけが参加できる「当事者会」というものがあります。
多くの人には共有しがたい悩みや思いをシェアできるほか、
ライフハック、雇用や通院に関する行政手続きなどの情報も得られます。
基本的にはお互いをニックネームで呼び合う当事者会が多いので、自ら開示しない限り、ほかの参加者に個人情報がバレないというのも良い点です。
Twitterなどで参加を募っていることがあるので、興味がある方は
「ADHD 当事者会」「うつ病 当事者会」
などで、検索してみてください。
当事者会は仕事などのチャンスにもなりうる
場合によっては、希望者に仕事への斡旋をしている場合があります。
「実は先日の参加者の一人が〇〇会社の人で、発達障害の中でもきちんと働けそうな人を探しているそうです。興味ないですか?」
と声をかけてくれる場合があります。
ワタシも一度だけお声かけ頂きました。
特に、ビジネス面のサポートを目的とした当事者会では、そのような斡旋(?)をすることが稀にあります。
採用後のミスマッチを防ぐために、このように観察する時間を経てから採用したいという担当の方もいます。
一般的には、発達障害や何らかのハンデがあると、特例子会社のような軽作業を主とした採用が多くなりがちですが、それ以外のパターンも広がりつつあります。
チャンスとしては少ないですが、遅刻せず、きちんとした態度で参加していると、声がかかる可能性があるかも?
参加前に気を付けておきたいこと
①必ず合う/合わないがある
参加前に情報収集をして、なるべく複数の当事者会を見学することをオススメします。
特に、主催者の人柄・ノリ・活動内容を把握しておきましょう。合わなかったら別の当事者会を探せばOKです。
主催者は、Twitter等で情報発信している可能性が高いです。
発信内容はもちろん、SNS上での参加者とのやり取りなど、普段のコミュニケーションの仕方やイベントの内容などを見て、相性を判断しましょう。
「DMのやり取りは丁寧だったけど、飲み会など派手な活動が多そう」など。
なんとなくでOK。
※とくに「発達障害」「精神疾患」などの、マイナスと捉えられがちな特徴を晒して付き合う場合は、心の準備をしておいて損はないと思います。
本名やLINEなどの個人情報は積極的に開示しないようにしましょう。
ニックネームでやり取りする会だと安心ですね。
②事前に体調・メンタル・金銭管理を
人の集団なので、必ずコミュニケーションを取らないといけません。
弱っているタイミングで参加すると、会話すらうまくいかないことも。
参加前に体調・メンタルと相談しましょう。
事前に相談できる主催者だとなお◎
また、会場が遠い場合や、交通費が高い場合も要注意です。
終了後、参加者と食事をする場合も多々あります。
通い続けることを考えて、上限を決めておくと安心です。
また、とくにADHDの方は勢いで参加を決めて、当日面倒くさくなるタイプが多いので、一層気を付けてください。
参加後に必ずふりかえろう
「違うな」と思ったら、1回切りの参加でもOK。
参加した際の「小さな違和感」で選ぶのはアリ!と筆者は思います。
ペンギンは過去に参加した当事者会で「ADHDぽくないね!すごく、定型っぽい」と何度も言われました。
個人的には引っかかる言葉でした。
ADHD診断済みで、かつ悩みがあるから当事者会に参加しているのに。
あなたが言う「ADHDっぽさ」「定型っぽさ」とは何?と思いました。(ワタシは神経質です)
わざわざ言わなくてよいこともあるのです。
それが分からないから、発達障害なのかもしれません。ハイ、特大ブーメラン。
このように、考えすぎる性格の人は、人付き合いの際にストレスを強く感じています。
無理に輪に入らず、「つかれたかも」「嫌だったかも」で参加・不参加を決めていいのです。
恋愛目的の参加者もいる
これは残念なことですが、いるんです。
(お互いが望むならいいのですが)
当事者会であれ、恋愛目的のマッチングアプリであれ、「ふるいにかけられていない人」との出会いは基本的に危険です。
「当事者会だから」「共通の悩みがある仲間だから」=「皆いい人」とは限らない。
仮に丁寧でやさしげな人でも、一緒にいてしんどいこともあります。
特に、共通点を強調して仲間や恋愛関係に持ち込もうとする人には注意しましょう。
まれに「明らかに変な人」もいる
フケだらけで異臭を放っていたり、常連だからと言って無理にリーダーシップを取ってきたり。
もうこれは言語道断ですね。
「一般社会で排除されてきたからこそ、当事者会ではふるいにかけない」をモットーに、参加希望者全員にOKを出している当事者会もあるようですが、そうなると他の参加者が危険です。
主催側のジレンマもあるかと思いますが、明らかにおかしい方はお断りをしたり、別の会に呼ぶなどの対応が必要になるかと思います。
もちろん、参加する側の自衛意識も大切です。
2度目になりますが、個人情報は積極的に開示しない。気が進まない人間関係は築かない。
これらがとても大切です。
とくに双極性障害の方は、躁状態の時に人間関係を広げて、うつ状態の時にリセットしてしまう(連絡を絶ってしまう)ことがあるので、
うつ状態の自分をイメージして、キープできない人間関係を築かないようセーブしましょう。
さいごに
当事者会は、注意さえすれば、基本的にはプラスになる会です。
事前にきちんとコミュニケーションを取り、楽しみながら見極めてください。
アナタに良いコミュニティとの出会いがありますように。
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