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有形か、無形か、それが問題だ。


きょうは企業の有形資産と無形資産、どちらを重視すべきか考えさせられる記事がいくつかあったので紹介するにゃ。


① 株最高値、エンタメも寄与 知財の競争力評価

一橋大学大学院の野間幹晴教授は「無形資産への投資が将来の稼ぎにつながると評価されている」と指摘する。無形資産にはIPやブランド、技術、人材などが含まれ、米国の主要企業では時価総額の9割を占めるとの試算もある。
エンタメ企業の無形資産の多くは貸借対照表に計上されない。例えば任天堂は2023年12月末の無形固定資産が148億円と総資産の1%に満たない。資産に計上されていない価値を市場が評価し、高PBRとなっている可能性がある。

日本経済新聞

IPなど無形資産に強みを持つエンタメ企業の株価が上がってるにゃ⤴️ けど、日本の財務基準だと資産としてカウントされてにゃいものがあるらしく、本当の意味で目に見えにゃい無形資産を多く抱えてる可能性があるにゃ。それだけに簿価以上の評価が織り込まれてPBRも高くなりやすいんだとか。
エンタメ銘柄に限らず、幅広い銘柄で“タンス無形資産”的な価値がにゃいかどうか、探ってみるのも面白いかもにゃ😸


② 〈日経平均最高値 株高の先に〉製造業、日本復活けん引

「伝統のある大企業、なかでもものづくり企業が日本経済復活をけん引するとみている。彼らは経済の低迷期で合理化が叫ばれるなかでも、コストのかかる生産設備や人材、ノウハウを維持し育ててきた。三菱重工業や日立製作所、トヨタ自動車といった大企業は『ものづくりはダメだ』といわれるなか技術力やコスト競争力を磨き、いま世界の市場を圧倒するまでに復権している」
「生産年齢人口に占める製造業従事者の比率は米国や英国で低位に沈む一方、日本は高水準を維持している。中国もこれから人口減少が深刻化するなか、日本の優位性が際立つだろう。いま半導体生産が日本に集まってきているのも偶然ではない。人やノウハウが残っているからこそ、産業が戻ってこられるのだ」

日本経済新聞

有形資産のかたまり的な製造業が株高の先にある日本経済復活を牽引するとスパークスの社長さんは言ってるにゃ。ただ、その中でも注目すべきはものづくりに携わる人的資本の豊富さ。アメリカや中国と比べても日本の優位性は高く、それがTSMCなど海外からの投資が増えてる要因と分析。
これも現状、財務諸表には乗っかってこない無形資産とも言える財産だから、伝統産業に眠るソフトとはハードの中間にある“ミドル資本”を見極めていくとお宝銘柄を発掘できるかもにゃ☝️


③ 【経済教室】半導体産業は復活するか(上) 短納期・チップレットに勝機

世界のイノベーション(技術革新)のあり方も変わってきた。これまでは技術や発明が生まれれば、基礎から応用開発、量産へと進むリニアモデル型をとった。よいモノを安く作ればもうかるという常識のもと、マーケティングや標準化、エコシステム(生態系)形成は実用化の段階でやれば十分だった。
しかし近年、R&D段階で組織戦略を考え、エコシステムを形成する動きが加速している。チップレットではインテルのUCIe規格、欧州のデータ流通基盤ガイアX、日本ではトヨタ自動車やデンソーなどのASRA連合、NTTの情報通信基盤IOWN構想がそれだ。技術の特性を踏まえていかにエコシステムを形成し、ビジネスモデルを構築するかが勝敗を決する

日本経済新聞

世界をリードする半導体。最近は何やら「チップレット」とかいう機能の異なる半導体を組み合わせる技術も登場しつつあって、単純に前工程から後工程へといった直線的な製造工程ではなく、互いに行ったり来たり、さらには前工程と後工程がミックスされたり、ガラリと環境が変わる可能性もあるらしいにゃ。
そのひとつとしてすでに、研究開発段階からユーザを獲得していくようなエコシステムをつくっていくような動きが活発化。こうした関係性も目に見えない無形資産と言えますにゃ。より一層、ビジネスモデルの質に目を向けることが大事ににゃってきますにゃ😼


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