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根拠ある楽観にも死角


きょうは今の株高にはちゃんと根拠がある、とはいえ死角もあるから注意が必要だよねという記事を見かけたので紹介するにゃ。


① 【月曜経済観測】好業績や株高は続くか 増益、130円台でも崩れず

――企業業績が円安で底上げされているのでは。
「確かにその面はある。2024年度は日銀の金融政策の変更で多少は円高・ドル安にふれるだろう。とはいえ、日米金利差から考えると130円台前半から半ばではないか。この水準であれば日本企業は十分にやっていける
「そもそも為替に対する輸出数量の感応度は下がっている。業績に影響しているのは、外貨建て業績の円換算という技術的な問題だ。24年度も製造業、非製造業あわせて増益決算は保てるとみている」
(中略)
――日経平均の年始からの上昇は急です。
「年始には個人的に3万7000~3万8000円くらいの高値だと思っていた。2月中に3万9000円台をつけるのは、想定外のスピードだ。外国人投資家の買いが大きいが、経験に基づけばこうした海外勢は逃げ足も速い
――やや期待が先行しすぎていると。
「マクロで見れば実質賃金はまだ増えず、株高が示す経済好転の期待とのギャップが気になる。ミクロに目を転じると、企業が掲げる価値向上策が実行されるかどうか。投資家の立場で企業に行動を促したい」

日本経済新聞

ついに4万円の王台を突破した日経平均🎊 結局は半導体と円安のおかげだけなんじゃにゃいの?と思っちゃうけど、130円くらいまで円高が進んでも企業業績には影響がにゃいだろう、とのこと。
為替がどっちに振れようが当面心配にゃいとして、問題は半導体。アメリカで期待が剥がれ落ちれば「逃げ足の早い海外勢」が一気に日本からも引き上げてくだろうから、その辺が心配の種ですにゃ🫤
仮にそうにゃったとしても、内需でどれだけカバーできるか、賃上げ→消費拡大の良好なサイクルが生まれるかどうかが今後のカギににゃってきそうにゃ🔑


② 【核心】熊本が映す半導体のリアル

会場には製造装置や材料のサプライヤーも多数招待されていた。その一人、富士フイルムホールディングスの後藤禎一社長は「日本の半導体は負けたといわれるが、装置や材料の市場ではまだまだ強い」と述べた。
材料イノベーションには数年単位の時間が必要で、粘り強さを信条とする日本企業と相性がいい。きめ細かさも強みで、例えばレゾナック・ホールディングスが得意な封止材と呼ぶ材料は半導体の種類やメーカーごとに微妙に成分を調整する。その結果、品番は1千種以上に及ぶが、それが苦にならない。
こうした材料技術は黒子的な存在だったが、今後は重要性が増すかもしれない。これまで半導体の性能進化は回路の微細化が支えてきたが、これが物理的な限界に近づきつつある。それを補完するのが「モア・ザン・ムーア」と呼ばれる3次元実装などの領域で、そこでは日本の材料技術が威力を発揮する。
「韓国サムスン電子が横浜に研究所を開設するのも、この分野での日本の技術集積に期待してのことだ」と東京理科大の若林秀樹教授はいう。

日本経済新聞

今まで散々日本はデジタル敗戦してオワタ的な雰囲気だったけど、いざ株価が上がれば景色も一変。今度は日本は半導体の黒子的な立ち位置で蘇りつつある、という見方が広まってきてるにゃ😹 けど、大型の半導体株中心だったものが、中小型株へと買いの波が広がっていく可能性は十分はあるから、まだまだそういったところは狙い目な銘柄が眠ってるかもしれにゃいですにゃ💤 

③ 【Market Beat】米株、「根拠ある熱狂」の死角

S&P500のIT業種平均のPER(株価収益率、実績ベース)も2月末は36倍と22年末(23倍)より高くなったが、60倍を超えていた1999年末ほどの過熱感はない。ITバブル期と比べ、株高を正当化し得るデータはそろう。
(中略)
FRBが95年型のスローな利下げに動くなら、一定の金利低下を前提にした米企業の利益予想も下方修正を迫られ、株価の重荷になる。市場では「インフレと金利が予想以上に高止まりすれば、中間所得層が支出を控え、企業は人件費や借入コストの上昇で利幅の維持に苦労するかもしれない」(米運用会社ニューバーガー・バーマン)と警戒する向きもある。
テック株高に裏付けがあるとの主張も過信はできない。「エヌビディア株の急騰ぶりと90年代後半のシスコシステムズ株の動きが似ているのは興味深い」。米著名エコノミストのエドワード・ヤルデニ氏は指摘する。
ITバブル期はシスコやインテルなど大手のテック株が「利益の裏付けがある」と買い上げられた。シスコのPERは100倍を超え、バブル崩壊後に株価はピーク比9割安に沈んだ。収益力があってもバブルは生成され、はじければ回復に長い年月を要するというのが当時の教訓だ。

日本経済新聞

PER水準で見れば日本もアメリカも過去のバブル期と比べれば全然過熱感はにゃくて、今の状況は業績に裏付けられた「根拠ある株高」と言えそうにゃ。
ただ、それは1990年代後半から始まったITバブル期でも同じようなことが言われてたそうで、あまり過信はしすぎにゃい方がいいかにゃ? 90年代後半の利下げ局面では、据え置きがしばらく続いた後に一度利上げされたこともあったとか🙀 まさに今インフレ再燃懸念とかで利下げすらにゃいんじゃにゃいかっていう冗談も出始めてるから、金利の行方もどうにゃるのか、油断大敵ですにゃ😾


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