見出し画像

漂流する円の行方


きょうは円の漂流ぶりは際立つ記事がいくつかあったので紹介するにゃ。


① 【創論】「4万円」後の針路 実体経済も動き出すか 好循環へチャンス広がる

1ドル=150円台の円安が日常的になりました。日本は弱くなったのですか。
タスカ 近年の円安は神秘的な現象だ。そもそも購買力平価で測った為替レートは1ドル=95円程度で、150円台というのはとんでもない水準。日本は他国よりインフレ率が低く、この点も本来なら円高要因のはずだった。
基本的には日米金利差によってここまでの円安が進んだ。ただし米国の不動産市場などでショックが起きれば米連邦準備理事会(FRB)が態度を急変させ、潮目が変わる可能性もある。

日本経済新聞

悪い円安、円弱と呼ばれ久しくにゃった今日この頃。そもそもの大前提というか、通貨の基本的な機能である交換価値でみたとき、にゃんとドル円は95円程度という驚きの事実😲 そこに金利やらリスクやら国際収支やらいろいろな要素が差し引きされて決まるわけだけど、にしてもかにゃり異常な値であることは念頭に置いて円安については考えた方がよさそうですにゃ☝️


② 【Market Beat】海外勢、追加利上げ催促

「海外勢は円相場が1ドル=160円台まで下落すれば日銀が1%を超える水準まで政策金利を引き上げる可能性もあるとみて新たなポジションを構築し始めている」とシティグループ証券の松本圭太市場営業本部長は指摘する。一部では1.5%まで引き上げる可能性を指摘する声もある。
円安が進めば日銀の目標である2%を既に上回る物価上昇率を一段と押し上げかねない。大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストも「物価に影響するような円安が定着する場合、日銀が利上げに追い込まれるシナリオはあり得る」とみる。

日本経済新聞

変動金利と固定金利を交換する「金利スワップ市場」というところで、海外勢は“固定金利を払って変動金利を受け取る”取引を増やしてるらしいにゃ。そうにゃると、国債を“空売り”するのと同じ効果が発揮されてしまうそうで、要するに海外勢は一段と金利が上昇すると見込んでいるようですにゃ😾 
しかも、国債の売買に占める海外勢の割合も半分まで上昇していて、この思惑がメインストリームににゃっちゃうと、円売り攻撃で利上げを催促する動きににゃりかねにゃいと市場関係者は警戒してるにゃ⚠️
もちろん、日銀もこの理屈は百も承知にゃんだろうけど、早々に利上げできそうににゃい根深い問題が次の記事からもうかがえるにゃ⏬


③ 【経営の視点】食品スーパー、価格のジレンマ

値上げで消費者に謝らないまでも「納得価格を提供しないと消費者をつかめない」(アークスの横山清社長)。関西の有力スーパーの首脳は「小売業界はゾンビ企業が多く、インフレ対応ができていない。産業構造の転換を進めないと価格の底上げは実現できない」と指摘する。
今後再編や廃業も進むのも確かだが、簡単に経営の自立を捨てる経営者はいない。少なくとも小売りの現場から見ると経済の好循環を阻む闇は深いようだ。

日本経済新聞

20年にわたり金利のない世界が続いた結果、本来は市場から退出すべき企業が生きながらえてしまうという問題。徐々にその辺も「正常化」に向かいつつあるようにも見えるけど、現場の肌感覚からしたら全然変わってにゃい部分が多く残ってるのかもにゃ😿
この構造が変わらにゃい限り、持続的なインフレ目標の達成は難しく、結果、利上げも出来にゃいまま円売りを浴びせられてまたコストだけが上昇していく…というスパイラルに陥りそうですにゃ。

まさに、瀬戸際ですにゃ😼

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?