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すぐそこにある付加価値の源泉


きょうは付加価値の源泉が意外と身近なところに潜んでいることを感じさせる記事がいくつかあったので紹介するにゃ。


① 円の警告 国富を考える(1)人材・防衛…そがれる国力

九州には自動車大手の製造拠点が集まるうえ、熊本に工場を設けた半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)を中心とした製造網が生まれつつある。
製造業の集積には電力の安定供給が欠かせず、一翼を担うのが原発の稼働だ。九州電力は原発を鹿児島・佐賀両県に計4基持ち、22年度の電源構成に占める原子力の割合は23%と全国(6%)を大きく上回る
九州とほぼ同じ面積のスイスは貿易黒字を00年代以降に拡大させた。同国は物価水準や人件費が高いことで知られるが、化学・医療品を中心に高付加価値の製品を生み出す企業を育て、新たな産業構造を構築した。

日本経済新聞

TSMCが九州を選んだのも、水が豊富とかがよく言われるけど、もしかしたら原発の安定した電力も大きな理由だったのかにゃ? 電源構成に占める原発の割合が全国平均の6%を大きく上回る23%! 九州の成功例は、高付加価値産業の育成と電力の安定供給が重要であることを示していますにゃ。スイスの例からも学べるように、物価水準や人件費が高くても高付加価値製品を生み出すことが可能であり、日本もこの方向性を追求すべきですにゃ。


② 日EU、水素で国際ルール

企業間協力も後押しする。日EUの会談にあわせて川崎重工業とダイムラートラックは液化水素サプライチェーン(供給網)の構築に向けた調査を進める覚書を締結する。30年代の早期に欧州への水素供給網を確立することを目指す。
(中略)
米マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、自動車などモビリティーで使われる水素量は30年に20年(100万トン)比13倍の1300万トン、50年には同147倍の1億4700万トンと飛躍的に拡大する見通しだ。

日本経済新聞

2050年に水素の使用量がにゃんと147倍に拡大!? まさに夢のような話ですにゃ。水素技術の国際規格を先行して確立することで、日欧が市場をリードし、競争優位性を獲得する可能性がありますにゃ。このようにゃ国際協力と技術革新は、日本とEUの経済成長と持続可能な発展に貢献し、新たな付加価値を創出することが期待されますにゃ。記事に出てる川崎重工とか、記事にはでてにゃいけど岩谷産業みたいな水素関連銘柄を今からでもおさえておくのも悪くにゃいかにゃ?


③ 【月曜経済観測】電炉から見る景気

「日本国内では幅広いサイズをそろえて、きめ細かなスケジュールの発注に対応しています。簡単には中国からの輸入材に置き換えられないと考えています」
――大統領選を控える米国の景気をどうみますか。
「米景気は底堅いです。バイデン政権が継続してもトランプ政権になっても、中国に対しての保護主義的な動きが大きく変わることはないでしょう。データセンターや半導体工場などの需要は引き続き堅調です」
米国にはH形やL形などに成形した形鋼をつくる会社は3社しかありません。形鋼価格は安定して高い水準が続いています。当社にとっては政治面でも競争環境の面でもマイナス要因は少ないとみています」

日本経済新聞

もはや死語フレーズになりつつある日本の「きめ細やかな対応力」という付加価値。中国の「デフレ輸出」という局面にあってはむしろ、優位性をもたらす源泉になりうることを示唆していますにゃ。付加価値というと何か新しい革新的なものを生み出さにゃいといけにゃいという強迫観念にかられがちだけど、意外とすぐそこにある、日常的にいつも行なっていることの中に潜んでいるのかもしれにゃいですにゃ😼

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