組織再生コンサルタントは見た。~リストラ後の会社の雰囲気~
私は1年前、企業再建の為のリストラクチャリング支援をコンサルタントの立場で行いました。
その企業とは今も経営コンサルタントの立場で関わっています。リストラが行われた後の職場のリアルな現場をお伝えいたします。
こんにちは、株式会社クロコという会社を経営しております谷田部といいます。
2020年7月に会社を作り、人材にかかわる仕事をしております。
本日の谷田部の流儀は、ちょうど1年前に【経営再建、リストラクチャリングの裏側、組織再生コンサルタントの本音】という投稿をさせて頂きました。
それから1年という月日が経ち新たに見えてきた【経営再建、リストラクチャリングの裏側、組織再生コンサルタントの本音】について投稿させていただきます。
※1年前の投稿を見ていない方は是非URLよりご覧ください(2分で読めます。)
経営者の立場
リストラクチャリングにより、不採算部門、地方拠点の閉鎖、人員削減によりキャッシュフローは改善し、デットエクイティによる資金調達も実施することが出来、当面の経営危機は回避することが出来た。
経営課題は山積しているが、キャッシュフローが回る限り会社が倒産することはないので、経営陣は1年前に比べると皆一様に表情は明るい。
従業員の立場
リストラというと、単なる人員削減という捉え方をする方が一般的に多いが、単なる人員削減ではなく、部署の統廃合や職位変更、外部出向や地方への転勤等。
会社に残った人たちにも様々な変化をもたらします。
従業員の立場では、一部の従業員を除いて、一様にネガティブにリストラを捉えざる負えない状況になります。
また、リストラから1年を経過したとしても、組織への帰属意識やエンゲージメントについては著しく低下しているため、皆一様に表情は暗い。
顧客の立場
人員の異動や退職が相次ぐため、その企業からの顧客離れは食い止めることは困難です。
度重なる担当者変更や、引継ぎ不足によるクレームの増加が顧客離れをより加速させることとなります。
最後に
1年前の投稿にも書かせていただきましたが、リストラというのは会社を存続させるために行うことであり、【会社を伸ばすもの】ではないという事です。
巷のニュースでは、リストラや希望退職は、会社の競争能力を伸ばすため、社員の生産性を上げる為と綺麗ごとを並べる傾向にありますが、それは経営者と一部の優秀な社員のみに当てはまるものであり、大多数の【普通の社員】にとってはマイナスな要素が多いのかもしれません。
少なくとも私自身は、リストラや希望退職を実行した会社で業績が回復した、向上した企業を見たことはありません。
※一部金融機関や航空会社のような国がバックアップしている事例を除く
以上、またよろしくお願いいたします。
株式会社クロコ 谷田部
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