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エッセイ

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2021年6月の記事一覧

《好き!》のパワー

《好き!》のパワー

 皆さん、はじめまして。二十七年前に桑名高校を卒業し、今現在も桑名に住みながら、小説やシナリオを書いて毎日を過ごしている黒田研二と申します。

 突然ですが、ここで質問です。

 ほかの誰にも負けないくらい夢中になっているものってありますか?

 僕の場合は、それが「物語を創ること」でした。
 高校の頃は、自分の考えた物語を連続ラジオドラマ風に仕立てて友人に語ったり、授業中は先生の目を盗んでノート

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名探偵訪問

名探偵訪問

 先日、四人の高校生が、「作家の仕事場を見学したい」と我が家にやって来た。
 夏休みの自由課題として、レポートにまとめるのだそうな。

「さあ。わからないことがあったら、なんでも聞きなさい」

 と、僕は二千九百円の椅子にふんぞり返った。

 壁にかかったカレンダーを指差して、早速一人が口を開く。

「黒田さんはモーニング娘。が大好きなんですね」

 図星だが、あっさり肯定すれば、おたくのおじさん

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オヤヂの危険な遊び

 ヒーリーズをご存知だろうか?

 ちょっと前に子供たちの間でブームとなった、踵にローラーがついたシューズである。

 びっくりするような安値で売られていたため、つい衝動買いしてしまった。

 しょせん、子供のおもちゃ。
 すぐに乗りこなせるさとタカをくくっていたのだが、これがなかなか難しい。

 それから、ヒーリーズ特訓の日々が始まった。
 どこへ向かうにも、ヒーリーズを履いて出かける。
 腹の

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私の1枚

私の1枚

 森高千里「渡良瀬橋/ライター志望」
 ゼティマ EPDE-3016

 アイドル歌手は短命だ。

 ドラマやバラエティー番組で活躍しているならまだしも、歌だけで勝負し続けるアイドルは、たとえ爆発的に売れた時代があったとしても、比較的早く世間から姿を消してしまう。

 だが、ここに希有な例がひとつ。デビュー直後こそドラマなどにも出演したが、すぐに歌一本に的をしぼったアイドル。
 にも拘わらず、十年

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