How many Galileo's do you want?
「ボヘミアン・ラプソディ」を年末に劇場で見た。
これはクイーンについての映画ではなく、フレディ・マーキュリーについての映画であり、ただの伝記映画ではなく、その激動の人生を「ライヴ・エイド」という晩年の最高の舞台をクライマックスに持っていくことから逆算して積み上げられた、素晴らしいエンターテイメント作品である。
例えば、ファンを喜ばせるスターであるということ、父との確執、家族であるがゆえにぶつかるバンドメンバーとの溝、性の壁を超えられなかったが確かにそこにあった愛……劇中で描かれたすべての要素が、すべてのドラマがクライマックスで見事に収斂する。
この完璧に仕上げられたエンタメを、史実と違うだとか、忠実に再現されているだとか評するのは、どっちもどっちで本質とズレていると思う。
最高にアガるクライマックスのために綿密に計算されたプレイリストに舌を巻くのも良し、ただただそのグルーヴに身を任せてフロアを気持ちよく漂うのも良し、とにかく楽しい映画だ。
クイーンにもロックにも興味がなくていいから、まだ見ていない人はちゃんと見ること。
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