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拍手を送るべきWINNERは存在しない #呑みながら書きました

大人気企画
「呑みながら書きました」

僕は前回に引き続き、今回も本祭で参加させて頂いた。
本当に、本当に良い企画だと思う。
たくさんの名作にも出会えた。
たくさんの心温まるやり取りがあった。

実に素晴らしい夜だった。

そんな甘美な余韻に浸っているとTwitterに一通のDMが届いた。

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note文芸部の代表を務める、神谷京介さんからだ。



緻密で繊細な世界観を描く作家さんである。

これはご本人にもお伝えしたが、今年に入ってすぐの頃に
「2020年に何かしらご一緒させて頂きたいnoteの作家さん」
を約十名ほどメモに書き留めておいたのだが、神谷さんのお名前はその中に入っていた。当然、尊敬しているし、大好きな作家さんだ。

願っても無い展開である。
どんなコラボ企画だろう。
僕は期待に胸を躍らせながら返信を綴る。


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は?何言ってんだ、こいつ。


…あ、いかんいかん。

相手はあの神谷京介さんだ。

緻密で繊細な世界観を描く、物静かでどことなくミステリアスな、そんな尊敬すべき作家さんだ。
「こいつ」とか言っちゃダメだ。

何かの間違いだろう。
神谷さんがそんな事を言うはずがない。
はっはーん。わかった。これ、おそらくTwitterがバグってんな?
Twitterがおかしい。絶対。神谷さんはおかしくない。そんなワケがない。
そうだ。文字化けしてるに違いない。そうに決まっている。
オーケイ。謎はすべて解けた。
Twitterがおかしい。これだ。

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あ。やばいやばいやばい。
やばい人だったやばい人だった。
やっぱおかしかったわ。神谷さんおかしい。Twitterおかしくない。神谷さんがおかしい。



「~という企画なのですが」
とか言ってる。
やばいやばい。どうしようどうしよう。

どうにかして
「ジャッキー映画って面白いですよね!僕も大好きです!では、また…」
と、何事もなかったように出来ないものかと画策したが、そう簡単には逃がしてくれそうにない。


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…仕方が無い。
腹をくくろう。
これ逃げらんないやつだ。きっと。


初めて神谷さんの小説を読んだときに
「すごいなぁ、こんな作品が書けるなんて、どんな脳の構造してんだろ」
と、思わず呟いたものだ。

今この瞬間も同じ台詞が脳裏をよぎる。

どんな脳の構造してんだろ。

ニュアンスは全然違う。同じ台詞なのに。


――こうして。

神谷京介 vs 逆佐亭裕らく
note史上、最もどうでもいい一戦は幕を開けた。

この記事はそんな熱い男二人による一夜限りの狂宴を、もとい。共演を記録したレポートである。
需要なんかは知らない。というか多分、ない。
なんなら僕も書きたくない。ゴロゴロしていたい。
もっと言えば、note学園のまとめ記事第二弾を早く書きたい。


しかし、そこはやはり神谷京介。
あの神谷京介さんだ。
なんの勝算もなしに話を持ち掛けてくるなんて事は考えにくい。
何かしら光明は見えているのだろう。


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…なんかお腹痛くなってきた。




翌日。
さっそく僕は近所のGEOに向かった。
(我ながら律義である)

画像付きでツイートをすると、即座に返信が来る。

これらしい。
すぐに借りて帰宅し、準備を整えいざ出陣。

神谷さんはスケジュールの関係で少し遅れるとの事なので、一足先に僕一人で実況を開始する。

アクションシーンだけに注目しているのでストーリーは一切追わない。
酒を呑みながら、スマホをいじりながら横目で鑑賞する感じだ。
ジャッキーも、まさかそんなナメた観方をしているジャパニーズが居るとは夢にも思っていないだろう。そう考えると少し申し訳ない。

実況は続く。

ここまでで思うのは、
こんなツイートに「いいね」を押してくれている方々は相当暇なのか、相当良い人かのどちらかだろう。(多分良い人なんだろうな)

実況中に急に怖くなってこんなツイートもした。

これは本当にわかってほしい。

言い出しっぺは僕じゃない。
神谷さんだ。
狂っているのは神谷さんの方だ。


そうこうしていると神谷さんがようやく駆けつけてくれた。

そう。酔拳なのにジャッキーが全然酒を呑まないことに違和感は感じていた。しかし、そもそもアクションシーンしか眼中にないので
「まぁいいか」
と済ませていたのだが…。

ここに来て、衝撃の事実が発覚した。

借りる作品を間違えてしまっていたようだ。

まぁ神谷さんも僕のツイートの画像見て
「それです!」
って言ってたからね!
僕も悪いかもしれないけど、神谷さんも半分悪いからね!
(よく見返すと確かに両作品とも画像に写っていた)

逆ギレするしかない状況である。
こうなってくると流石に「いいね」も1だ。
そして、もっと言うと、その1も神谷さんだ。

ここでなんとか大人な神谷さんが引き継いでくれ、僕はふて寝という名の深いまどろみへと落ちていった。

僕が寝ている間も実況は続く。

(執念を感じる…)

そして、とうとう決着がついたようである。

このツイートを翌朝になって見た僕。

さぁ。

気になる結果は…?


えぇ…。

えぇえぇぇ…。


ええぇぇぇええぇ…。


あ、わかった。
多分だけど、


サイコパスだ、この人。




“きっと彼らは一目見てわかったはずだ”

“二人は初めて出会うより以前から、ああなる運命だったんだろう”

“すれ違っていたワケではない”

“彼らは、誰よりも深くお互いを理解し、相手の事だけを見つめていた…”


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「お前は、逆佐亭 裕らくだ」


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「お前は、神谷京介だ…!」


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第一部 完




(おまけ)

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お金は好きです。