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本のひととき

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#読書感想文

迷い込んだその先に〜本のひととき〜

「BAR追分」伊吹有喜 私の中で「伊吹有喜祭り」が開催中。 先月から「犬がいた季節」「今はち…

高遠菜萌
3か月前
8

いただきますとごちそうさま〜本のひととき〜

「彼女のこんだて帖」角田光代 「メニュー」と「献立」は、ほぼ同じ意味であるらしい。 しか…

高遠菜萌
1年前
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回遊する棚と人生〜本のひととき〜

「スーパーマーケットでは人生を考えさせられる」銀色夏生 図書館の棚でふいに出逢った。 銀…

高遠菜萌
1年前
8

「余韻でも旅をして」〜本のひととき〜

「旅ドロップ」江國香織 以前の「美術館さんぽ」の記事でも本書に触れた。 出会いは渋谷のBun…

高遠菜萌
1年前
14

それは『ふだん』の中にあるらしい〜本のひととき〜

「くらしのきほん100の実践」          松浦弥太郎 つくづく意識の高い人だと思う…

高遠菜萌
1年前
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あの頃憧れた世界へ〜本のひととき〜

「ひかりのいと 朗読のための自選詩集」 銀色夏生10代のはじめ、このひとの世界に憧れた。 …

高遠菜萌
2年前
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目に見えないもの、それは〜本のひととき〜

「〈きもち〉はなにをしているの?」文・ティナ・オジェビッツ 絵・アレクサンドラ・ザヨンツ新聞の書評欄で見つけた絵本。 不思議な生き物がユーモラスに、おどけた表情で表紙に収まっている。 "きもち"たちは、おもてに出てこないとき、何をしているんだろう? この「おもてに出る」とは態度や表情に現れること? 「出ない」のはその人の内側のイメージ? そもそも気持ちって目には見えないものだ。 はっきりとした形もない。 名付けられてはいるけれど、それがぴったり当てはまる言葉かど

はーい、私も!〜本のひととき〜

「おやつが好き」坂木司 もはやタイトル買い。 元気よく右手を挙げて同意したくなる書名だ。 …

高遠菜萌
2年前
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おいしいは楽しい!〜本のひととき〜

「やっぱり食べに行こう。」原田マハ 私も美味しいものに目がない。 うきうきするタイトルに…

高遠菜萌
2年前
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「何度でも出会うひと」〜本のひととき〜

「大人の迷子たち」岩崎俊一 出会いはフリーペーパーだった。 ふと手にした東急電鉄の「SALUS…

高遠菜萌
2年前
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こんな時間に、との狭間で〜本のひととき〜

「夜更けのおつまみ 」東山彰良・吉川トリコ他 アンソロジー。収録作家のラインナップがすご…

高遠菜萌
2年前
7

おやつの旅に出る〜本のひととき〜

「世界のおやつ おうちで作れるレシピ100」鈴木文 タイトルからして魅力的。 だっておやつ…

高遠菜萌
2年前
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たったひとりの、かけがえのない人が〜本のひととき〜

「カフーを待ちわびて」原田マハ 『ラブストーリー』という言葉がぴったりと合った。 ページ…

高遠菜萌
3年前
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見渡せば、空気が優しい〜本のひととき〜

「ギフト」原田マハ5ページほどの長さの物語が収められている。長編にどっぷり浸るのもいいけれど、ちょっと一息つきたい時など、この短さはしっくりくる。 気分転換。 少し疲れた心がじんわりと暖かくなる。 描かれるのは日常風景だ。 家族や恋人、友達。 自分に重ねる人も多いだろう。 20の物語には色が散りばめられていると感じた。花や緑、空に海。季節の彩り。それから醸し出される雰囲気にも。確かにそれがあった。 何気ない場面が、きらめいている。 自分と、周りの人を大切に思え