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【体育】「ゲーム感覚に慣れる」の必要性

こんばんは。
花粉症がひどい状態が続いています。
ひのきも考えると約2か月は症状が続くわけですが、それって1年の6分の1が花粉症で悩まされているじゃないか!という事実に気づき、辛さが倍増しています。。。

さて、フロアーボールの授業が進んでいるわけですが、その中で改めて大切だと思ったことをお話します。


1.「ゲーム感覚に慣れる」時間が必要

フロアーボールの単元を初めて数時間。今回は単元計画を細かくたてることなく、毎時間の子どもの実態に合わせてめあてを設定しながら進めています。その中で感じたことが
「ゲーム感覚になれる」までは、そのための時間をたっぷりとった方が良い
ということです。

「ゲーム感覚」というのは、言葉を変えると「リズム」とも言えます。ゲームを気持ちよく楽しむためには、実はリズムがとっても重要だと感じています。例えば、テニスやバドミントン、卓球なんかは、ラケットで打ち返す音がリズムよくできているときは、気持ちいいですよね。それは、プレーしていても見ていても感じることです。また、野球なんかでも、ゲッツーの場面なんかはリズムが気持ちいいですよね。サッカーやラグビーもそうです。リズムよく攻めているときは得点に繋がります。逆に、リズムが悪いときはうまくっていないときです。

フロアーボールでは、いわゆる「3段攻撃」のリズムになるので、「レシーブ、セット、アタック」がリズムよく流れていくとゲームが気持ちよく流れていきますし、子どもたちのなかでも「できている感」が生まれます。それが、とても大事な「ゲーム感覚」になります。

こうやって「ゲームを楽しむ」段階になるまでは、「楽しめるようにする段階」=「リズムよくプレーできるようにする段階」が必要です。今回も、この時間を比較的多めにとったことで、その後の学習がしっかり学べるようになっていることを感じます。

2.その時間がないとどうなっていくのか

では、「ゲーム感覚に慣れる時間」がないとどうなるのでしょう。

私も経験が浅いころは、よくそこに陥っていました。慣れるための時間を取らずに、2時間目からいきなり「動き方」や「戦術」のようなものをめあてにおいてしまう。するとどうなるのかというと…
自分が想像した通りに子どもが動かない。→子どもたちが楽しそうじゃない。→教師に焦りと不安が生まれる。→口うるさくなる。→子どもも教師も楽しくない。
となります。はい、とっても辛いですね。

ゲーム感覚がないままに、そのゲームで理想とされる動きを習得しようとしても、はっきり言って難しいです。動きの獲得が難しいというより、その動きが必要な場面が作り出せないことが多いです。例えば、フロアーボールでいえば、「得点エリアを狙ったボールを打ち返すことができる」ということが必須ですが、それができずに、味方でつないでいる間にミスが多発してラリーが続かない状態だとします。その状態で「得点されにくい守り方はどうしたらよいか」のようなめあてを設定しても、学習効果が低いであろうことは予想できますよね。つまり、「得点エリアをねらったボールを打ち返すことができる」という、フロアーボールのゲーム感覚(攻撃リズム)が身についていて初めて「守り方」を考える段階に入るわけです。しかしながら、様々な研究授業を見に行くと、そこをおろそかにしたままに無理に単元すすめてしまっているなぁと感じる授業とよく出会います。もったいないなぁと感じます。

3.「楽しめる」ようになるまではどう進めていくのか

では、「楽しめる」段階まではどのように進めていったらよいのでしょう。その進め方、私は以下のように考えています。

①ルールの理解の段階
②ルールの工夫(アレンジ)の段階
③ルールを守ってできる段階
④基本的な操作が身につく段階
⑤ゲームがリズムよく流れる段階

です。

まずは、①ルールの理解です。日常でプレーする経験の少ないものは、まずはルールを理解することが難しいです。「つい」違反をしてしまうことが多くあります。「〇〇くんがズルした~」という声が出てきます。攻撃リズムを楽しむ余裕なんてありません。まずは「ルールを理解して楽しんでゲームをしよう」をめあてにします。
ルールが理解できてくると「やりづらさ」を自覚できるようになっていきます。そうしたら、「〇組にあったルールってなにか工夫できる?」という段階に入ります。
ここまでを繰り返しながら③ルールを守ってプレーが流れる段階に入っていきます。つまり、「〇〇くんがズルした~」という状態を抜け出しているという段階です。なんとなくみんなでゲームを進めることができてきます。
このあたりになってくると、ゲームを進める最低限の基礎技能は身についてきます。フロアーボールでいえば、「ねらったところに打つ」「ある程度ボールの勢いを殺しながらレシーブできる」というあたりですね。
ここまでくれば、ゲームがリズムよく流れていくようになります。

この段階まで来て初めて「攻め方」や「守り方」などをめあてにもってくる価値が生まれます。子ども自身の必要感が生まれるわけです。

おわりに

このように、無理なく単元を進めていくことで、子どもも教師も楽しみながらしっかり身につけていける授業ができます。新年度、ボール運動・ゲーム系統の学習をする際は、その視点をもって計画してみてください。

では、今日はこのへんで…。

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