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【体育】パルクールのもつ可能性

昨年度から、体育でパルクールを取り入れています。
昨年度は、体育館の中にグルっと一周、跳び箱やマット、平均台なんかを使いながらパルクールのコースを作成し、6時間の単元を組んで体育の学習を行いました。

パルクールを体育でやってみて、様々な可能性を感じているので、それをこのnoteにまとめていきます。


1.パルクールとは

パルクールとはどんなものか、こちらの映像を見ていただけるとわかりやすいでしょう。


このように、パルクールは、街にあるいろいろなものを様々な跳び方でクリアしていくアーバンスポーツです。見るだけでワクワク、ハラハラしますよね。でも、これ、決して現実離れした動きではありません。非常に合理的に身体を使っています。それゆえ、体育でパルクールを行うことはとても価値があります。

2.体育でどうやってパルクールを?


では、体育の学習で、どのようにパルクールを行っているのでしょう?

実は、すでに体育でもパルクール、やられています。それが、これです。

そうです。抱え込み跳び。これのどこがパルクールかというと、

はい、全く同じ動きですよね。抱え込み跳びは立派にパルクールの技だったんですね。

こう考えると、パルクールの技は、跳び箱やマット、鉄棒を使えば、パルクールの技はいろいろ行うことができます。

これらは全て体育の中に取り入れられます。具体的な単元づくりについては、かなり長くなるのでまたいつかしっかり記事にしたいと思います。

3.パルクールを体育で行う良さ

では、パルクールを体育に取り入れる良さはどこにあるのでしょう?

それは、「だれでもできる」ことにあります。

パルクールの課題を出すときは「跳び越すこと」が目的なので、基本的にはどんな越し方もオッケーにします。もちろん、パルクールにも技はあるのですが、子どもたちはよく知らない。はじめは少し上のような越し方を見せつつ、「好きにやってごらん」でとりあえずやらせてみます。つまり、上の動画のような越し方でも、よじ登ってよいしょって越えていっても、どちらもオッケーなんですよね。そう、子どもから見たら全部オッケーなところが、取っつきやすい理由の一つです。

しかしながら、パルクールにも技の難易度はありますし、よじ登ってどうにかクリアする子より動画のような越し方の子の方が技能レベルが高いのは確かです。つまり、教師から見ると実態が正しく見えるということ。

この「技能差がはっきり見える」というのは、決して悪いことではありません。子どもへのアプローチの仕方がわかりやすいのです。しかし、子どもにとっては技能差はあまり感じられない。それは、やはり、子どもに提示している課題が「跳び越すこと」であることと、技をよく知らないことですね。「◯◯の技をやりましょう」ではない。

跳び箱運動をはじめとする器械運動の領域を好めない子どもがいることの一つの要因は、「子どもも大人も技を知りすぎている」ことにあるのではないかと思っています。技をしっているから、Aの跳び越し方はOKで、Bの跳び越し方はNGとなってしまいます。Bの跳び越し方に、身体的な効果があったのしてもです。

逆に、パルクールは子どもも大人もそこまで技の名前を知らない。その難易度の違いもわかりにくい。だから「全部すごい!」なのです。(もちろん、教師としては、その体の使い方から難易度の違いを理解しておく必要はあります。)

また、もう一つ、プラスに捉えられる理由は「技を自分で選んでいい」という環境にあります。やはり、「選ぶ」という自己決定が保障されていることは、主体的な学びを考える上で必須であることがここでもわかります。
(選ぶ、自己決定、主体的な学び については私の自己紹介記事にも少し書いてあります↓)

おわりに


今日は、体育科学習におけるパルクールのもつ可能性について書いてみました。器械運動は身体的リテラシーを高めるうえでものすごく有効であることは私自身も理解しています。しかしながら、長く行われてきているからこその弊害があることも事実です。現場の先生たちは、その弊害をいろいろな手を使って乗り越えようと工夫して授業を行っています。私がパルクールを取り入れていることもその一つです。これからも、実践を重ね、価値を検証しながら、ブラッシュアップを重ねていきたいと思っています。

☆ここまで読んでいただき、ありがとうございました。「スキ」「フォロー」「気に入ったらサポート」なんてしてもらえたらとってもうれしいです♪よろしくお願いします。☆

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