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そして自分に呟く。
今日も患者さんの薬を一包にして、ホチキスでパチパチ留める。
患者さんごとの飲み方に合わせて工夫を凝らして、すこしでも服薬にストレスを感じないようにとまごころを込める。
作業をつづけて数十分、突然私の手が止まりました。
「あっ!」
ホチキス留めの順番を間違えてしまい、やり直しになってしまったのです。
こういったミスに気づいたとき、みんさんはどういう気持ちになりますか?
「あ~時間無駄にした。」
こんな感じでしょうか?
これはまだ若かりし頃の私が、実際に感じていた気持ちです。
一旦作業を振り出しに戻し、やり直すというのはどう考えても時間の無駄で、気分も落ち込みますし、なんならイライラします。
でも、今はこう思うのです。
「気分が落ち込んで、イライラしてしまったら、その後の作業に悪影響が出てしまうかもしれない。」
もしそうであれば、より時間の無駄になってしまいます。
それに考えて見れば、自分の間違いを内面の自分が教えてくれたから、気づいてくれたから、大惨事になる前に修正できたわけです。
むしろ、自分に感謝するべきなのかもしれません。
そうすれば、マイナスな気持ちに支配されることもなさそうです。
だから、わたしは間違いに気づいたら、いつも小声で呟きます。
「ありがとう、私。」
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