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夫婦ミュージシャンの家庭

 皆さんもご存知の通り、我が家は夫婦ともにミュージシャン。子供たちは現在、5歳の年長さんと3歳の2歳児クラスに通う園児です。両親がミュージシャンを持つと子供はどんな風に育つのか?

 まず、『お仕事』ということの認識の違い。

私たち夫婦は自分たちの大好きな音楽をすることで生計を立てています。お父さんは毎朝決まった時間に出勤しないし、お母さんも同様。うちのお父さん(大輔さんね)なんて早起きして庭でのんびり体操してまるでおじいさんのよう。私は朝早く起きて子供たちのお弁当作りと洗濯回すのと朝食作りでくるくる動いています。その後うちのお父さんは練習室にこもって練習。私は子供たちと朝食をとり、幼稚園へお見送り。私は結構主婦っぽい生活でしょ?

子供たちが「ただいま!」と帰ってきてもお父さんは「おかえりー」って家にいる。お母さんの私は練習したり、曲書いたりしてるけど、子供たちが「ねー、お母さん!」とやってくる、しかしいつも決まって「お母さんはお仕事中だよ」となります。そんな時は子供たちは「はーい」と口をとんがらせてまた自分の遊びに夢中になります。

 時には上からアイディアが降ってきて(そんな気がするの)作曲がものすごく進んであっという間に一曲書き上げちゃってふと我に帰ると、写真のように息子が待ちくたびれて寝落ち、なんてことも。ごめん、ごめん。

 夕方ごろから大輔なり、私が仕事へ行く準備をするっていうパターンが多いですね。NYにいる時も今もどちらかは家にいて子供と過ごしています。時には仕事が被ってしまい、どちらかがキャンセルすることにもなりますが、フリーランスはスケジュールの融通が利くのでいいですね。親は「やったー!ギグだ!(仕事)」ってワクワクしながら出かけるのですが、子供たちは特に私が仕事の時は「えー、なんでお母さん今日お仕事なの?やだー」といつものおきまりのセリフを5年間、聞いております。仕事でリフレッシュできるのってありがたいことです。

 私たちの場合『仕事』が大好きな生き甲斐のため、ストレスは全くありません。なにせ友達と音楽を演奏して報酬をもらえて、お客さんや仲間たちからたくさん「よかったよ、かっこいい、ありがとう」なんて素敵な言葉の嵐を浴びさせてもらっていたらストレスなんてあるわけがありませんよね。ありがたいです。両方ミュージシャンだから状況とかギャラの相場とかよく把握してるし、練習する時間の大切さとかお互いそんなもんだ、と理解しあっていることもストレスフリーなのでしょう。そのため、こんな親と一緒に過ごしている子供たちはのびのびしているように思えます。いつも自分が起きている間に両親がいてくれて、話を聞いてくれる、それが当たり前の生活なんだから。思いっきり好きなことをして生きていけばいいんだ、ということはもう完全に彼らの脳に刷り込まれていることでしょう。

 好きなことをしているからなのか、洗濯物を干すのも好きだし、ふかふかに乾いた洗濯物をたたむのも好きです。料理も大したものは作っていないけど、楽しくやっています。「お母さんのご飯大好き!たくさん食べたくなっちゃう!」って言ってもらえて嬉しいのですが、5歳にしてはすごい量を平らげる娘。そして「まだお腹空いてる」と毎食まだ物欲しそうな様子。これからもう少し稼げるようになっておかないとです。

 ミュージシャンの家庭に生まれると生音を聞くのが当たり前になる、というのも特殊なことの一つではないでしょうか。私は子供を監視しながらリビングで練習するので、大きな音でボンボン、ギーギーと音を聴きながら子供たちはなんてことなくお絵描きしたり、ブロックで遊んだり、時には庭に出て遊んだり自由にしています。お父さんがどれだけすごいミュージシャンなのか、お母さんがどんなベーシストなのか、どう思っているのかな?彼らにはただの騒音にしか聞こえてなかったりして?!

 あとミュージシャンの家庭に生まれると、両親の仕事の現場を見学できるという利点もあります。大きなステージの上で歓声を浴びて舞台袖に降りると、目をキラキラさせた娘がぎゅっと力強く私にハグのプレゼントをしてくれます。そのおかげで特に5歳の娘は私の大ファン。毎晩寝る前に「お母さんは世界一のベーシストだよ。ベースがとっても上手。」と褒めちぎってくれます。彼女のお絵かき帳に無数の『くりこ』『KURIKO』の名前が散りばめられています。私の友人も認めるほど、娘は私の大ファンなようです。将来はお母さんのようなおうた歌うベーシストになりたいのだとか。

嬉しいですね。

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 他に変わったことといえば、自分たちがミュージシャンなので周りもミュージシャンだらけ。特にNY時代は昼間からミュージシャン友達がうちに来ることが多々ありました。大人はみんなお昼から楽しそうにコーヒー飲んで笑っているものなんだって、思っているのかも。コロナ前は来客も多かったからね。

 なんてミュージシャン家庭のあるあるですが、どうでしたか?一風変わった家族ですが、これから子供たちはどんな風に育っていくのか楽しみです。とりあえず今は偏った人間ということは確かです。私はミュージシャンになって本当によかったです。毎日豊かでありがたい日々を送らせてもらっています。

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