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ASDが空気を読めるようになるには、空気のトリセツを作れ

空気読めない人間

それがASDです。
ASDの皆さんは、「空気読めないね」と言われた事は数えきれないほどあると思います。
ぼくもそうです。そう言われるたび、そもそも空気なんて見えねえし読めねえだろって思ってぎりりしていましたが、まあ、空気って要は、場の雰囲気の事ですね。今自分は何をすべきか、何を言ってはいけないのか、これらを察して、その場に合った対応をするという事がASDはできない訳です。察しがきかないというか、鈍感というか。とにかく、ASDは空気を読むのが苦手なのです。

じゃあ、ASDは一生空気読めない人間なのかと言われれば、別にそんな事はない。
ASDだって学習していけば、定型発達者には及ばずともそれなりの空気は読めるようになる。
「空気読めるようになるにはどうすればいいのか」と、トライ&エラーを繰り返した結果、ぼくはある対策を思いつきました。

トリセツを作ればいいんじゃね

それは、『空気のトリセツをつくること』。
空気(=状況)を分析し、それらをデータとして蓄えておき、取り扱い説明書としてまとめるのです。

長期記憶が得意でデータ大好きなASDには、わりと有効的な対策なのではと思っています。
『今、この場はどのような雰囲気なのか』、『この場では自分はどんな対応をしたらいいのか』、『やるべき行動は?』『言ってはいけない言動は?』…
それらを徹底的に分析し、状況ごとに細かくまとめ、マニュアル化するのです。
そしていざその場面になったら、そのマニュアルから最適な対応をひっぱってきて、使えばいいのです。
まあ、ASDはその匙加減が下手なせいで空気読めない人間なのですが、それでもやらないよりはましです。
ぼくはマニュアルを作ってから、「思慮深いね」「気が利くね」などと褒められることが多くなりました。相変わらず「空気読めねえな」と言われる事もありますが、昔に比べればだいぶ上手くいっているのではと思います。

トリセツの作り方

やらかしがちな状況をメモしていけ

まずは、よくやらかしてしまいがちな状況を思い出してみましょう。
例えば、『この服似合ってる?』と聞かれて、似合ってないと思ったからといって馬鹿正直に『似合ってない』と言ってしまう、など。
そしてその後の相手の反応…『苦笑いした』『泣いてしまった』『怒り出した』などを、
思い出してメモしていきましょう。
想像でもいいので、『こういう反応もするだろう』といった事も書いていくとなお良いです。

次に、他のASD当事者があげているやらかしてしまう状況を本やネットで調べ、『こういう事をやらかしてしまった』といった体験談を、メモしていきましょう。仲良い当事者がいたら、聞いてみるのもいいかも。
それらを箇条書きでいいので、メモしていってください。

それに対する対策を考えていけ

『やらかし案件』ができあがったら、それらに対する対策を考えていきます。対策案ができたら、ノートでもWordでも何でもいいので、まとめていきましょう。
例えば、上記の『似合ってないと言ったら空気が凍った』に対する対策としては、
『似合ってるよと言う』など。
『自分はこうしています』と対策方法をあげてくれている人がいれば、それらもどんどん参考にしましょう。

そしてあんまり常識常識言うのも嫌ですが、マナーブックを読むのも空気を読む有効な対策になります。『大人の常識大全』とかね。
「世間一般のルール、マナーはこうなんだな」と覚える事で、社会生活で必要となる必要最低限の常識は身に付きますし、知識としてインプットしておけば後々役に立ちます。

このようにトリセツとしてまとめる事で、「なんで空気読めないんだろう」のもやもやが明確になりますし、また、文章としてアウトプットする事で、記憶されやすくなります。
新たなやらかしをしてしまった時は、その都度トリセツに追加していきましょう。

ASDだって空気は読めるようになるぞ!それなりにな!

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