(note)配合パズル工房

血統の考察記事を投稿しています(文:くりがしら/絵:佐藤かずあき)

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裏・配合パズルでアタリはわかる2024 発売

血統同人誌の新刊「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」が発売となりました。 紙書籍版は「配合パズル工房(BOOTH)」「Amazon」での取り扱いです。 PDF版は「血統屋」、Kindle版は「Amazon」にて公開しています。 商品は以下のリンク先よりお買い求めください。 紙書籍版 ★配合パズル工房(BOOTH) ★Amazon 電子書籍版 ★血統屋(PDF版) ★Amazon(Kindle版) 主要な父と、相性のいい血の組み合わせ(ニックス)を考察した『

    • 重賞勝ち馬考察:ヤマニンサルバム(新潟大賞典)

      父:イスラボニータ 母:ヤマニンエマイユ 母父:ホワイトマズル  父のイスラボニータは前脚を綺麗に伸ばして走る、猫のようなフットワークが特徴でした。これは「ミリセント≒コジーン」4×2によるものでしょう。「ナスルーラ+プリンスキロ+カウントフリート」の脈絡がもたらす柔軟性が、特有の体質を生み出しています。この資質が競走馬としてだけではなく、種牡馬としても重要な核となっているようです。  本馬の場合、ホワイトマズルを用いることで、イスラボニータの核を刺激しています。ホワイト

      • ヴィクトリアマイル 有力馬血統考察

        ナミュール マスクトディーヴァ ウンブライル モリアーナ スタニングローズ 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

        • 重賞勝ち馬考察:ジューンテイク(京都新聞杯)

          父:キズナ 母:アドマイヤサブリナ 母父:シンボリクリスエス  父方のストームキャットに、母方のシンボリクリスエスが同調。「ボールドルーラー+プリンスキロ+クリムゾンサタン」の血が脈絡しています。ストームキャットの軽快なスピードと、シンボリクリスエスの強靭なパワーが融合。軽くて力強い(非力ではない)推進力を増幅する仕掛けです。本馬のようにキズナ×母の父シンボリクリスエスを経由させるパターンは、ソングライン、アカイイトという2頭のGⅠ馬をだしています。牡馬の大物は本馬が初めて

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          GⅠ勝ち馬考察:ジャンタルマンタル(NHKマイルC)

          父:Palace Malice 母:インディアマントゥアナ 母父:Wilburn  父のパレスマリスは現役時代にベルモントS(ダ12F)を勝った馬。その弟にはアイアンバローズ(ステイヤーズS)、ジャスティンパレス(天皇賞・春)がいます。この血統の最大の長所がスタミナにあることは間違いないでしょう。それだけに本馬がマイルGⅠ2勝を挙げていることに驚きはあります。  ただしパレスマリスはベルモントSのほかにも、メトロポリタンH(ダ8F)を勝っており、スタミナ一辺倒というタイプ

          GⅠ勝ち馬考察:ジャンタルマンタル(NHKマイルC)

          GⅠ勝ち馬考察:シャマル(かしわ記念)

          父:スマートファルコン 母:ネイティヴコード 母父:アグネスデジタル  水の浮いた不良馬場をスイスイと逃亡。デビュー当時は1200mを使い、近走は1400mが主戦場。短距離で鍛えたスピードをいかしています。前走、今走と逃げる競馬で連勝。ペプチドナイル、キングズソードのトップホース2騎を追走で手一杯にさせ、ふるい落としてしまいました。かつて父が現役時代に魅せた走りを彷彿とさせる、見事な逃げ切りです。  と言っても、逃げるスタイルだったのは父だけではありません。母のネイティヴ

          GⅠ勝ち馬考察:シャマル(かしわ記念)

          重賞勝ち馬考察:ラムジェット(ユニコーンS)

          父:マジェスティックウォリアー 母:ネフェルティティ 母父:ゴールドアリュール  祖母のラヴェリータは交流重賞7勝を挙げた名牝。僕自身、POGで指名していた馬で思い入れがあります。当時は血統の知識がゼロ。純粋に桜花賞狙いで指名しました。あとから血統表をみると、そりゃあダート馬だよなとは思いつつも、おぉスマートストライクの近親だったのか!? という驚きもあり、あのころとは違った景色に映りますね。繁殖牝馬としては大きな実績を残していませんが、祖母として存在感を見せてくれて嬉しい

          重賞勝ち馬考察:ラムジェット(ユニコーンS)

          重賞勝ち馬考察:シュガークン(青葉賞)

          父:ドゥラメンテ 母:シュガーハート 母父:サクラバクシンオー  500キロ前後の馬格の持ち主ですが、雄大な肉体をフルにいかすタイプではありません。半兄のキタサンブラックも、現役時代(とくに若いころ)はおなじような走りをしていました。兄はブラックタイド産駒、本馬はドゥラメンテ産駒。父が違いながらも、共通の特徴が表れていることを考えると、これは母方の影響なのでしょう。  フットワークの可動域は狭め。脚先だけでササッと走るような省エネ走法です。おそらく2代母の父・ジャッジアン

          重賞勝ち馬考察:シュガークン(青葉賞)

          NHKマイルC 有力馬血統考察

          ジャンタルマンタル アスコリピチェーノ ゴンバデカーブース ボンドガール ノーブルロジャー 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

          NHKマイルC 有力馬血統考察

          GⅠ勝ち馬考察:アマンテビアンコ(羽田盃)

          父:ヘニーヒューズ 母:ユキチャン 母父:クロフネ  ヘニーヒューズはストームキャット系の種牡馬。この系統は軽いスピードが持ち味ですが、ヘニーヒューズはそれほどスピード偏重ではありません。どちらかと言えば母の父のメドウレイクの影響が強い印象。屈強な筋肉を纏った産駒を多くだす、馬力型の種牡馬です。  ただし本馬の場合は母の父にクロフネを据えているため、「ストームキャット≒フレンチデピュティ」3×3のニアリークロスを内包。ストームキャットの血をしっかりと刺激した配合です。ヘニ

          GⅠ勝ち馬考察:アマンテビアンコ(羽田盃)

          GⅠ勝ち馬考察:テーオーロイヤル(天皇賞・春)

          父:リオンディーズ 母:メイショウオウヒ 母父:マンハッタンカフェ  今回の馬体重が460キロ。牡馬としては小柄な部類です。しかも見た目は数字以上に細身に映ります。無駄肉を削ぎ落としたマラソンランナー体型。いかにもステイヤーというタイプです。  リオンディーズ×マンハッタンカフェは、本馬のほかにディオ(東風S)、リプレーザ(兵庫CS)などの活躍馬をだす好相性の組み合わせです。詳細は以下の記事をお読みください。    マンハッタンカフェは現役時代に菊花賞、天皇賞・春を勝っ

          GⅠ勝ち馬考察:テーオーロイヤル(天皇賞・春)

          重賞勝ち馬考察:アドマイヤベル(フローラS)

          父:スワーヴリチャード 母:ベルアリュール2 母父:Numerous  5代血統内のクロスはリヴァーマン5×5のみ。シンプルな字面です。しかし9代血統表まで広げると、ミスタープロスペクター6×3、ニジンスキー7×4、カラムーン6×4が出現。実はしっかりとクロスを抱えた馬であることがわかります。  上記三つのクロスを父・スワーヴリチャード側からみると、存在する位置はそれぞれ6、7、6代目と遠い場所。ほんのりと薄く刺激した程度のかたちです。ところが母・ベルアリュール2からみる

          重賞勝ち馬考察:アドマイヤベル(フローラS)

          重賞勝ち馬考察:ソウルラッシュ(マイラーズC)

          父:ルーラーシップ 母:エターナルブーケ 母父:マンハッタンカフェ  母のエターナルブーケは、ストームキャットの血をもつマンハッタンカフェ産駒。これはショウナンマイティ、レッドアンシェル、エーシンミズーリ、マッハヴェロシティ、アンシェルブルー、トレンドハンターなど多くの活躍馬をだす好相性のパターンでした。  エターナルブーケ自身の現役時代は未勝利で、結果がでていません。しかし潜在能力は高かったのでしょう。母親として本馬とディオ(東風S)をだし、血の真価を発揮したかたちです

          重賞勝ち馬考察:ソウルラッシュ(マイラーズC)

          天皇賞・春 有力馬血統考察

          ドゥレッツァ テーオーロイヤル タスティエーラ サリエラ ブローザホーン 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

          天皇賞・春 有力馬血統考察

          重賞勝ち馬考察:コスタボニータ(福島牝馬S)

          父:イスラボニータ 母:レディイン 母父:Kendor  父のイスラボニータは血統内のミリセント、コジーンの影響が濃い種牡馬。まるでネコ科みたいな柔らかい体質が持ち味です。本馬の場合は、母のレディイン内にもシアトルスルー、リヴァーマン、サーゲイロードのような柔軟性を伝える血が豊富。父と母で合計5本の「ナスルーラ(ロイヤルチャージャー)×プリンスキロ」血脈によって、ほぐす構成になっています。父ほど柔らかくはありませんが、その特徴はしっかりと受け継いだ競走馬です。  これまで

          重賞勝ち馬考察:コスタボニータ(福島牝馬S)

          重賞勝ち馬考察:ミッキーヌチバナ(アンタレスS)

          父:ダノンレジェンド 母:ヌチバナ 母父:キングカメハメハ  ダノンレジェンドは、3代母のラヴィンタッチが「ユアホステス=マイホスト」3×3。そして自身は「グレートアバヴ≒リローンチ」3×4。パワー血脈を強力に増幅した種牡馬です。  ダノンレジェンドはダート馬としては非常に小柄。現役時代は450キロ前後しかありませんでした。ところが息子の本馬は520キロを超える雄大な馬格を誇っています。父の美点であるパワー血脈をいかすという意味で、この体格はシンプルながら強力な武器となっ

          重賞勝ち馬考察:ミッキーヌチバナ(アンタレスS)