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「仲がいい」は良いことなのか。

「私たちのコミュニティは仲がいいから」
そう言われたときに、違和感があった。

一般的に「仲がいいこと」は「良いこと」なんだろう。
言葉の中に「いい」が入ってるし、悪いよりは良い方が、そりゃあ良いだろう。

でも、そこに「別に仲は良くも悪くもない」という選択肢は、入る余地がないような感覚があった。他の関係性を否定しているような感覚があった。それがモヤモヤした。

「仲良くしなくてもいいから、うまくやれ」
知り合いのこの言葉がすごく好きだ。

生きていて何百人もの人と出会う中で、「仲良くなる」なんてその中のずっと少数だ。ましてや、全員が全員と仲がいいなんてことはありえない。

「休日に2人だけで一緒に遊びにいくほどの仲の良さはないけど、そういう機会が会ったら断りはしないし、問題なく雑談もできる」

そういう人の方が多いだろう。
だから「仲の良さ」を求められると気持ち悪さを感じるのかもしれない。

「みんな仲良くしましょう」
と学校では言われるけど、それは無理だろう。

「仲良くなくていいから、うまくやれ」
そっちの方がしっくりくる。

「仲がいいことは『良いこと』だから、仲良くしないといけない」とすると、どこかで歪みが出てくる。

それは相手に合わせなきゃいけないというプレッシャーだったり。
自分は誘っているのに来てくれなくて腹がたつということだったり。
1人でいることはよくないという空気感だったり。
いつのまにか、ぐるぐるした黒いものになってしまう。

「仲がいいこと」は良いことなのか。
私にはよくわからない。

でも、たくさんの関係性があることを受け入れてもらえること。
そして、「仲がいいこと」を強制されるような空気感がなくなること。
そうなればもっと生きやすくなる人はいるだろうなと思う。

#仲良し #エッセイ #疑問

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