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保育園で起きる人間関係のトラブルは?【職員間のトラブル編】


前回は、【園長とのトラブル】のケースについて書きました。

今回は、【職員間のトラブル】のケースについて書きたいと思います。特に、新卒で入社をする職員について考えます。

職員間のトラブルの原因

職員間で起きるトラブルの傾向は、今までの経験から、ほぼ同じ傾向が見られます。

一般的な人間関係のトラブルの原因として、「相手の好き嫌い」があります。しかし、職員間のトラブルではあまり見かけません。

一番多く取り扱ったトラブルの原因は、業務のこなし方になります。

それらは、大きく分けて、3種類のケースがあります。

1.受け身で仕事をする
2.業務を覚える力の不足
3.考え方を曲げない

そして、多くの場合は新入社員との間で発生します。新入社員にも2種類あり、【新卒入社】の職員と、【中途入社】の職員になります。この新入社員と、前からいる職員の間でトラブルになるケースが多くありました。

新卒入社の保育士のケース

新卒で入社した保育士で起きやすいトラブルが、【社会人基礎力】の不足によるものです。

新卒で入社をする社会人は、保育士でなくても社会人なりたてで、何もかもが分からないことばかりかと思います。そのため先輩たちは、色々と教えることが多いでしょう。

その中で、新卒の保育士(幼稚園教諭も)ならではの問題として、”教えてもらった通り”に仕事をすることでトラブルになることがあります。

業界では、保育士不足が常態化しているため、新卒の保育士であっても、配置人数の一人としてカウントされることも多いでしょう。そのため、十分な教育の時間が取れず、即戦力として求められます。

そのため、最初は”教えてもらった通り”に仕事をする職員は、素直で良い社員に見えるかもしれません。

しかし、保育士の仕事の相手は、こどもになりますので、予想していない行動をすることもあります。ベテランの保育士ではあれば、そのような場合にも臨機応変に対応できるでしょう。

しかし、新卒の保育士では、分からないことが多いため、”教えてもらった通り”にしか対応できないことも多くあります。

ここが、その後の分岐点になります。本来は園側の環境にも影響されるのですが、今回は職員にスポットをあてて考えます。

受け身で仕事をする

最近の教育では、主体性(考える力)を重視していますが、まだ対応できていない学校もあるようです。
(新型コロナのワクチン接種をしているか、生徒に挙手させる学校もあるぐらいですので)

当然ですが、新卒の保育士も例外ではなく、学生時代は主体性よりも資格取得に向けて、分からないところは、分かるまで、先生が丁寧に教えてくれる環境にあるようです。

そのせいかは分かりませんが、社会人になってからも教えてもらうことが前提の、【受け身】で仕事をする職員が少なくありません。

しかし、注意するべき点があります。幼児教育の現場ではこのことが、プラスに働く良い面も多くあるので、決して悪いことだけではありません、

どんなことでもそうですが、その強弱が問題になるのです。【受け身】が弱い傾向の場合は、こどもに寄り添い受け止められる、とても良い保育士になるように思います。何人もそのような職員を見てきました。

問題(トラブル)となるのは、【受け身】が強い傾向の場合だと考えています

【受け身】が強いと感じる職員のヒアリングをすると、「教えてもらっていません」のような発言が多く、自身の仕事の良し悪しは、教えてくれる先輩職員の責任であると考えるようです。そのため、臨機応変な対応が苦手で、応用する力が足りていないようです。

つまり、

先輩:何度教えても、その先を自分で考えない、または、同じ(似たような)間違いをする

新卒職員:この園は、ちゃんと教えてくれない環境だ

との対立が起きることになります

まとめ

園側は、新卒で入社してきた職員の教育環境を把握して、適切な育成計画をたてると良いでしょう。

もちろん、多くの職員は、応用力があり、順調に育っていくと思いますので、そうではないケースを、「できない職員」と判断しがちです。でも、その職員が悪いのではなく、教育の環境が良くなかったと、考えてみることも大事です。(社会人になったのになんでそこまで!とか言わずに...)

一方で新卒の職員も、「教えてくれる環境がない」と言う前に、自分から主体的に学ぶ姿勢を持つと、先輩たちも優しくなると思います。

なお、【受け身】が強い人は、認知バイアスも強いと感じます。ぜひ、避難訓練でチェックをしてみてください。


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