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母との旅行がしんどかった話。親離れと子離れについて。


母と1週間海外旅行をした。社会人になって約5年、親と2人でこんなに長くいたのは初めてだったのだが、とにかく、学生時代は感じなかった価値観のギャップと、母の行動に対して終始イライラを感じる時間になってしまった。

💭何この感情?

母の一挙手一挙動にイライラし、ライフプランやキャリアの話になれば全部反論したくなってしまい、終いには今までの人生でどれだけ母の影響を受けてきたか(それがどれだけ息苦しかったか)についての話になり、非常に気まずくなる始末。

大前提、母のことは大大大好きだし、物凄く感謝しているし、普段の関係性も良好だ。
それでも、1日目から「あと何日一緒にいなきゃいけないんだろう」と思ってしまったのだ。それに対する申し訳ない気持ちと、でも全ての言動にイライラするという矛盾で、「楽しいはずの旅行で何故こんな風に考えてしまうのだろう」と無限ループでイライラし、昔からずっと行きたかった地で自爆。悲しい。辛すぎる。

なんなんだこれ、遅れてきた反抗期?
自分の心と視野が狭すぎるのかな…?
親離れってこういうこと?
5年も別々に住んでいたらしょうがないのかな?
ぐるぐるぐるぐるぐるぐる…

🌪️共感の嵐

そんな中、宿泊していたホテルで働く、ワーホリ中の同年代マリちゃん(仮名)との嬉しい出会いがあり、共通の知り合いがいることも分かり、せっかくなのでブランチに行くことに。

そこで母との話をしたところ、
『めちゃくちゃわかる!!!』と大盛り上がり。
マリちゃんも母親がワーホリ中に1週間遊びに来たのだが、その間イライラが止まらず冷たくしてしまい、お母様帰国後大後悔。という全く同じ轍を踏んでいたのだった。

その後、日本にいる友人にもこの状況をLINEしたところ、大共感。その友人は長期で実家に帰ることがあったのだが、毎回価値観のギャップにイライラが止まらなかったという。
さらにその国に駐在している友達2人にも話したところ(母は少し早く帰国、私は友達と合流した)、純度100%の共感を得られた。


…これ、きっとみんななるやつだ!?!?!

📝気持ちの整理をしてみよう


①価値観のアップデート
そもそも社会人になって5年も経てば、価値観は学生時代からものすごくアップデートされている。働き方、会社というものに対する考え方、結婚や子供などのライフプラン。学生時代には親の考え方、生き方を基準に物事を考えていたが、社会に出ていろんな生き方を吸収し、自分なりの考え方が形成されてきていることを改めて実感した。

これは学生、社会人関係なく、学生でも自分の考えに基づいて行動できる人はたくさんいると思う(本当にかっこいい!)のだが、
私の場合は、周りの賛同が得られないと決められない性格で、特に母が賛成していないと違う選択をするなんてこともあった。そのクセはおそらく今も残っていて、母からすれば私の選択や行動に圧をかけているつもりはないのだろうが、私は母の言葉のニュアンスから「反対された、テンション下がる」となってしまう。

ベースの価値観が変わってきていて、こうしたいああしたいがあるのに、親の賛同を得たい。自分のわがままと弱さを実感し、自分の人生を生きなくてはなと改めて思った。

②親の老化
シンプルに親が歳を取ってきている。これは悲しいけどどうしようもない。
状況把握能力の低下、瞬発力と決断力の無さ、なんでこんなこともと思うことができないし、思い込みも強くなってきている。特に海外旅行中はそれが露呈して、普段付き合いのある同年代の人たちには感じない苛立ちを感じてしまう。

親は子供だった自分を導き、育ててくれた存在で、そんな親が自分より無力なことに戸惑っているという側面もおそらくある。無意識のうちに親に期待しているのだろう。

これは…きっと受け入れていくしかない。多分親も同じ道を通ってきたし、人間皆通る道なのだと思う。
どんな人間関係も変化していくし、その時々によってちょうど良い距離感や、取ると楽なコミュニケーションがある。周りのためにも自分のためにも、ポジティブに関係性を良くできる方法を作っていける人になりたいなと思った。



③同族嫌悪
似てるからヤダ、というのもイラつく要素だったように思う。
母は普段からポジティブに何かを褒める!というよりは、少しマイナスなことも言いがちで、それに一言多いなと感じることが多い。

例えば旅行中、とても素敵なレストランで、「美味しいけど、人が多くて騒がしいね。」などと言ってくるのだが、この「騒がしいね」のニュアンスが何とも言えないマイナスのエネルギーを纏っていて(きっとこれは家族だから感じるものでもある)、どうしようもなくテンションが下がってしまう。そして私が黙る、でも頑張って何か感想を言う、マイナス返し、の繰り返しの中、『お願いだから文句言わないで!!!!!』と心の中で絶叫した瞬間、思い出す。

私も彼氏や友達に、時々「また文句言わないの〜」と言われることに。そしてそれに、「文句じゃなくて、感想を言ってるだけなのになぁ」と思っていたことに。

これだ。同じだ。
母も文句を言ってるつもりなく、多分状況に対し感想を言っているだけで、それにがっつり影響を受けている私。本人は軽い気持ちで言っていても、周囲にマイナスのエネルギーを振り撒いていたのかもしれない。怖い。怖すぎる!人のフリみて我がフリ直せすぎる。

…のような、親の言動から自分に対しても自己嫌悪に陥ることが何度か発生し、疲れてしまった。親からしたら勝手にそんな風に思われても困るよなあ。ごめんね。
でも、無意識のうちに自分が周囲にどんな影響を与えうるかを考えさせられる時間だった。

🌼これからのこと


そんなこんなをごちゃごちゃ考え、若干モヤモヤした状態で、私は友達に会いに別の都市へ、母は少し早めに帰国をした。
そして次の日、無事日本に帰った母から、
『ありがとう、楽しかった!でも今回は私の子離れ卒業旅行だったかも笑』というメッセージが届く。

うぐっっ。

ああ、お母さんも同じようにギャップを感じていたんだね。せっかくの旅行だったのに、そんな風に感じさせてごめんね。私がもっと大人な対応をできればよかったね。
でも、今回の旅行は、きっと、お互いに親離れ、子離れをする旅行だったんだね。今までの親子関係じゃなくて、大人同士の新しい関係性を作っていかなきゃいけないことに、気がつくための旅だったんだね。

人はこうやってどんなステージにいても、人間関係から学んでいくのだろう。もし私に新しい家族ができたら、また変わっていく。その時にできるだけ良い選択ができるよう、行動と思考を止めないでいきたいものだ。

そして、これから先もきっと、私はまたなんだかんだ親と旅行に行ってしまうし、その度にイライラして、もう行かないと思って、でもまた…を繰り返すのだろう笑
その中で試行錯誤して、楽しい時間をできるだけ作っていける人になっていこう、と決心した。

まあでもとにかく、
お母さん、いつもありがとう!これからも、元気で、よろしくね!に尽きる!


🗒️追記: この現象に名前をつけたい!

この「社会人になってしばらく経って、親との価値観にギャップが出てきてイライラしてしまう」現象に名前がないか、調べてみたのだが全然見つからず…心理学で何かありそうと思ったりしたのだけど!
友達とも、なんちゃらシンドロームとかかねえと名付けようとしたのだけど…しっくりくるのがないのでしばらく考えます笑
どなたか何か良いの思いついたら教えてください!笑

以上!

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