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アイデア活用の成功術は宇宙移民に学べ

物語の設定

宇宙人が未開の星に移住するという設定で、架空の星に経済と環境の両立を実現する理想社会をつくってみました。
その星に住む移住者たちは、環境問題だけでなく、いま我々が有効な解決策が見つからず困っている様々な課題の克服も試みています。
ここでは、移住者たちがどのようにして難題を解決したのかを続き物で紹介していきます。
ガイド役は、理想社会の創造に携わった移住者が務めます。
では、お楽しみ下さい。

前回の話

前回は、宇宙移民が考えた教育イノベーションの成功術を紹介しました。
その内容はこちらです。
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理想社会の設計方法について

今回の話

今回は、宇宙移民が考えたアイデア活用の成功術を紹介します。

さて、「10年一昔」と言いますが、いまはさらに世の中の移り変わりが激しくなっています。
例えば、10年前には水素自動車は市販化されていませんでしたし、世界的に脱ガソリン車の方向に進む未来は見えていませんでした。

時代のスピード感が増しているのは、単に技術革新が進んでいるだけでなく、地球温暖化など人類が切迫した事態におかれていることが背景にあるでしょう。
この10年の取り組みで人類の未来が決まると言われています。
急激な環境変化に対応するには、イノベーションや問題解決のアイデアがさらに活発に出され、それをうまく活用する仕組みをつくる必要があると思います。

宇宙移民は彼らの世界の長所を生かして、その理想を叶えるようなアイデア活用システムを創出しました。
どのような方法でそれを実現したのか、明らかにしていきます。

質問アイデア活用術

アイデア活用システムが必要な理由

私たちがアイデアの活発化に力を入れる理由は、持続可能な社会を実現するためです。

持続可能な社会の実現は、容易なことではありません。
相反関係にある経済と環境を両立するという難問を解決しなければならないからです。
解決に役立つイノベーションやソリューションを増やすには、その素になるアイデアをそれ以上に増やす必要があります。
だから私たちは、発想力が豊かな社会にすることを目指しているのです。

もちろん、量ばかりでなく、アイデアの質を高めることも重要です。
その方法として活用したのが、前回紹介した「教育イノベーション」です。

教育イノベーションでは、イノベーションと問題解決の能力を高めるには成人教育を普及する必要があるとし、その方法を示しました。

しかし、アイデアの量を増やし、質を高めても、それをうまく活用する仕組みがなければ、成人教育を普及しただけで終わってしまいます。

アイデア活用量と質

なので、教育と併せてアイデアを活用するシステムもイノベーションする必要があると考えたのです。

故郷の星のアイデア活用方法の弱点

故郷の星は資本主義が支配する世界でしたので、アイデアが創造される場の中心になるのは企業でした。

しかしそれだと、次のようなデメリットが生じます。

・アイデアが生まれる規模が小さくなる
・勤務先の仕事に関係のないアイデアは採用されない
・力関係でアイデアが決まる
・アイデアを独占したがる
・企業の能力を超えたアイデアの実現は難しい
・アイデアだけでは資金を集めるのが困難
・目先の利益を追ったアイデアの選択に走りやすい
・格差拡大で平等にアイデアを出せる場が失われる

アイデア量これだけ

誰もが自由にアイデアを出せ、広い視野から公正公平にアイデアが評価され、優れたアイデアを広く活用できたり、実現にむけて強力な支援を受けられたりするのが理想の姿だとすると、故郷の星はそれとはかけ離れた世界であるといえるでしょう。

理想の姿の実現に故郷の星を反面教師にする

私たちはアイデア活用システムのイノベーションを実現するために、故郷の星がアイデアをうまく活用できない原因を究明することにしました。

その結果、2つの問題が障害になっていることがわかりました。

究明
成功の秘策を見つけたぞ

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