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エチオピアのコーヒーを飲みながらどんな音楽を聴いていますか?

コーヒーを飲みながらどんな音楽を聞いていますか?

暮らしの中で音楽の存在って、重要ですよね。音楽は美味しいコーヒーをより一層美味しくするレシピ。抽出と同じくらいこだわりをもっていたいものです。実際に、とあるアメリカの研究によると、音楽がかかっているバーで飲むお酒はより美味しく感じるという説もあるとか。

地球の反対側へ、音楽と共に

忙しない日々を過ごしていると、毎日がこの先の計画を問われているような、そんな気分に陥る時があります。どこかに旅立ちたくとも、身が重い。足腰も重い……そういうときは、意識だけでも遠くに旅立たせてみましょう。

コーヒー好きにとっては非常に馴染み深い国、エチオピア。しかし世間一般的には、地球の反対側にあるこの国は、まだまだ未知に満ちています。

エチオピアのコーヒーとは?

ウォッシュドなら少しハーブっぽい。
ハニーなら、ジュワッと甘い。
ナチュラルなら、ワインぽかったり。

……なんて語ることもありますが、言葉にするとこぼれ落ちる複雑なフレーバーのファンタジアに、語ることをやめて、素直に心踊らされたくなることもあります。エチオピアのコーヒーは、そんな楽しみ方を許してくれるコーヒーだと思うんです。

コーヒーの起源の国、原種(Heirloom)の国への憧れを抱きつつ、その土地の情景を思い描いてみましょう。朝の光がいつもより心地よく照らされ、街中には聞き覚えのない言葉が交わされる。コーヒーを一口すすりながら、オレンジ色の暖かい光に包まれる……

おはよう、エチオピア



一曲目のおすすめは《Hello Ethiopia》

Yogee new waveというバンドの曲です。

別にHello New yorkとか、Hello Londonと名付けることもできたはずなのに。なぜ Ethiopia 、エチオピアなのか。

コンクリートの景色の中で、どうしようもない窮屈さを抱えながらも、ふとした瞬間、青空を見上げる。そのとき心の奥底では緑がかかった涼しい景色を描き、願い続ければ、そこには緑の大地が広がるかもしれないという幻想を抱きます。

少し心が疲れてしまったとき、こんな想像をしながら、ときには心地よいフルーティなエチオピアのコーヒーを片手に《Hello Ethiopia》を聴いてみてください。きっと、異国に旅立ったような気分になれますよ。

音の記憶が味の記憶へ結びつくとき

フィクションではなく、リアリティのある異文化に触れたいときは、エチオピアの音楽家 Mulatu Astatke(ムラトゥ・アスタトゥケ)のエチオ・ジャズを流してみてください。

Mulatu Astatkeが生み出したエチオ・ジャズというジャンルは、世界中のクラブシーンで何度も脚光を浴び、フジロックのようなフェスでもその魅力を示しています。Mulatu Astatkeさんは、シンガーソングライターの折坂悠太さんなど日本のアーティストとも積極的に共演されています(2024年7月の「FESTIVAL FRUEZINHO 2024」でもコラボされるそうです)。

特におすすめなのは、エチオピアの音楽の中でもブルースを意味する《Tezeta》(ティジータ)。日本のヨナ抜き音階に似た旋法で、何故か心に深く響き残るんです。

エチオ・ジャズの魅力は、エチオピアのコーヒーによく似ているところがあります。一口飲めば、複雑さと芳醇さが口の中で広がり、心を揺さぶられます。Mulatu Astatkeの音楽もそう、エッジが効いていて、いつの間にか心の奥底に染み渡ります。柔らかいメロディーが頭の中に渦を巻き始める、その感覚とともにコーヒーを楽しんでみるのはいかがでしょうか。

Kurasu Small Talk
Kurasuメンバーたちのささやかな日常をお届けするシリーズ。他愛のない会話の中に垣間見えるコーヒーの魅力や、そこから生まれるCoffee Tipsなどをお届けします。

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