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もし自分が、退職祝いを選ぶことになったら。

毎年、この時期になるとなぜか頭を悩ませていることがあります。
それは「オットの上司の退職祝い、何がいいかなあ」問題。
オットの退職祝いではなく「オットの職場の上司の退職祝い」です。

この季節になると、退職・異動など、お別れイベントが続きますよね。

オットも、職場でお世話になった方に退職のお祝いを贈るということが重なります。そのお祝いを何にするのか、ただいま絶賛、考え中なのです、私が。

人にプレゼントを贈ったりするのはとても好きな行為です。過去にはこんなコラムを書いたことも。


ただ、いま問題なのは、「私はその退職される方のことをまったく存じ上げないんですけど」ということ。

そもそも、なぜ「オットの職場の方の退職祝い」を、「オットの職場の方」ではなく、私が考えるのかが疑問ですが…もともとプレゼントを考えるのが好きで、嬉々として選んでいる私の様子を見ていたオットが、「それならこれもよろしく、好きでしょ」的な感じでお願いしてきたのが始まりだったと思います。

そして、オットが職場内でプレゼント係を引き受けているのはおそらく、人に喜んでもらいたい、という性格から。「自分が選ぶ!」と意気に感じて(勝手に)宣言してるんだと思います。
選ぶの、私なんですけどね…。

毎年2月半ばになると送別会がちらほらと始まるので、そのタイミングで「退職祝いだけどさあ」と相談されます。頼られているのはありがたいし楽しいのですが、プレッシャーもそれなりにある…。

昨年も、お世話になった先輩が退職されるということで、「焼酎が好き」という情報をもとにあらゆる方向から吟味した結果、富山県で作られた錫製のタンブラーを選びました。

焼酎のロックを飲むのにぴったり、お値段的にもちょうど良い、ということでお取り寄せしたのですが、オットいわく「すごーく喜んでくださった!」そうです。

この経験があるからか、「今年も喜んでもらうぞ!おー!」とオットの気合がすごい。気合がすごいのに自分では選ばないのもすごい。

今年はおふたりに渡すそうなのですが、おひとりは趣味も志向も「よく分からない」とのことで、お手上げ状態です。

プレゼントを選ぶのが楽しいのは単に「選ぶのが楽しい」のではなく、その人に合わせてカスタマイズされた、ちょっとしたサプライズ感も想像しながら選ぶのが楽しい、のだと思うのです。だから、「知らない方に贈る」という行為になかなか手こずっています。

もちろん一生懸命考えて喜んでいただけるように努力するのですが、いかんせん一度もお会いしたことのない人生の先輩であるわけで、しかも、自分自身が「長年勤めた会社を退職する」という経験もなく、何をあげたら喜んでもらえるのか…毎年、すごく悩みます。

※ちなみに、職場の方の結婚祝いや出産祝いも過去に何度か選んでいます。もちろん、贈る相手のことは存じ上げません…。でも、結婚や出産は自分が通ってきた道なので、ある程度想像できて選びやすいんですよね。

そもそも女性から見ると、男性へのプレゼント、それも人生の先輩である方へのプレゼントは、選ぶのがとても難しい!

喜んでいただける範囲が狭そう…と思ってしまいますし、女性に比べると「身に着けるもの」で喜んでいただけるものがとても少ない、ような気がします。

例えば「仕立ての良いシャツを」と思っても、衿周りと裄丈がちゃんと分からないといけませんし、ネクタイを…と思っても、オットを見るに、好みがけっこうはっきりしていて、「持っていても一度もしたことがない」というのもありそうで、自分が選んでプレゼントしたものがそんな運命になるのは寂しいなあと思ってしまいます。

じゃあもうなんでもいいんじゃない?と多少投げやりになって、ネットで「退職祝い 人気」とかで調べると、出てくるのは

「似顔絵入り時計」「似顔絵入りポエム」(??)「名入れマグカップ」「名入れタンブラー」「名入れ焼酎」「名入れブランデー」「名入れ時計」「名入れビールジョッキ」「名入れ万年筆」…(その他、延々と名入れグッズが続く…)

…いや、似顔絵と名入れ多くない?みんなそんなにモノに名を刻みたいの?(あと「似顔絵入りポエム」って何?)

ううむ…どうしてもそこはちょっと…選ぶ側のプライドとして、違うところでオリジナリティを出したい、と欲張ってしまうのです。

私がこうして毎年「何がいいかなあ」と悩んでいるのを見ているスタッフに「そもそもプレゼント選ぶ係を引き受けたご主人ではなく妻が選ぶっていうのが面白いよね、その人のこと知らんのに」と言われ、そうじゃん!と思ったのですが、
でもやっぱり喜んでもらいたい、喜んでいらっしゃる顔を見てオットにも喜んでもらいたい…と思うと、毎回かなり時間をかけてしまいます。

贈るのはもう少し先なのですが、いろいろと思いめぐらして「地元の窯元のうつわ」はどうかなあ、と考えているところ。

やはりそこは「島根への誇り」を感じてほしいという私の個人的な思い…もあるけれど、地元の良いものを普段から使ってもらえたらいいな、特別なものではなくあくまでも暮らしの中で…という気持ちがあります。

休みの日に窯元をめぐってみようかな…と思っているところ。せめて、コーヒーが好きかお茶が好きか、くらいはそれまでに分かっているといいのですが…。

せっかくなので、「ネットで調べたランキング」には載っていないような、私が考えた退職祝いセレクトを載せておきます。誰かの参考になれば…。

◎ビール好きな方だったら→「ビアグラスと島根のクラフトビールのセット」
…やっぱりメイドイン島根のものをもらっていただきたい!島根のクラフトビール、いろいろ種類もあって美味しいですしね。

◎眼鏡をかけている方だったら→「イニシャルが入った革の眼鏡ケース」
…お出かけ用にいくつかあっても重宝するし、老眼用の眼鏡なら持ち運ぶこともあるかな、と。革のケースなど、おしゃれなのもありそう。

◎おしゃれな方だったら→「オフの時に活用できそうなカッコいい帽子」
…これは実際に実家の父親に贈ったのですが、「退職したからといって家の中に引きこもらずに、積極的にお出かけしてね」というメッセージを込めました。

アウトドア派の方だったら→「機能性の良い保温ボトル」
…退職後のドライブのお供にコーヒーやお茶などがあるといいな、という個人的な思いから。機能性にこだわるとけっこうお値段が張るので、プレゼントに良さそう。

など。
どうでしょうか!もし良いアイデアがあれば教えていただきたい!

もし女性に贈るのなら

◎香りのよい(自分ではなかなか買えない)ハンドソープ
…コロナ禍以降、「ハンドソープが上質だと気分が上がる」という実体験から。

◎アロマグッズ(気軽に使えるディフューザーとか)
…家に帰った時にいい香りで迎えられたいという気持ち。働いているときには気づかないかもしれないけれど、家のにおいってけっこう気になります。

◎地元の窯元のスープカップ
…落ち着いて料理を楽しむことができるのでは、という思いから。お料理好きな方はもちろん、これから力を入れたい!という方にも、スープづくりは楽しいんじゃないかなと思います。

◎地元の窯元のコーヒーカップ
…コーヒーが好きな方だったら、とことん探して良いものを選んで差し上げたいなあ、という思いです。

などかなあ。
自分が欲しいものばかりになっていますが…でも、おうちでの暮らしを楽しむグッズ、というのが、やはり同性だと思い浮かべやすい気がします。

…別に男性にハンドソープやアロマグッズを贈ってもいいんですが…ううむ、難しい。

そうそう、男性女性問わず、お花もいいですね。
かわいいブーケや心のこもった花束、ちょっとしたバスケットなどの雑貨に入っててもかわいい。お祝い感があって、持ち帰るとご家族も喜ばれるのではないでしょうか。

見えない方を相手にプレゼントを選ぶのは難しいけれど、なんだかんだ言って毎年楽しんでいる私。

暮らしの中でふっと職場の後輩たちのことを思い出してくださるように、もう少し悩んでみようと思います。


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