あえて自分に課す、2020年の読書目標。
2020年を迎えるにあたって、自分に課したことがあります。
「今年はよりいっそう本を読む!読みたくない本も読んでみる!読んだ本をきちんとメモしておく!」
もともと読書は好きで読むことは苦痛ではないのですが、油断すると自分が読みたいものだけ、読みたいジャンルのものだけにひたってしまうので、自分自身の語彙を増やしたり視野を広げるという意味でも、無理やり好きじゃないジャンルの本も読んでみよう、というのがひとつ。国語の時間、小説や詩は好きだったけど評論は苦手だった私にとって、「難しい本をちゃんと読破する」というのはけっこうハードルが高いのです。
そして、すでに読んだ小説の文庫本を買ってきてしまって、2~3行読んだところで「…はっ。この本、読んだことある…」ということが多いため(図書館で借りた本ってメモしておかないと忘れちゃいませんか?文庫本だと装丁が変わるから余計に分からなくなります…)、読書アプリをインストールして、読んだ本をきちんとメモするようにしました。
お正月から数え始めて、1月24日現在、読了した本は15冊。ちなみに本のセレクト方法は、「Twitterで知らない誰かが紹介していた"2019年読んで面白かった本”から無作為に選ぶ」という無謀なもので、いまもAmazonの「あとで買う」カートの中には、20冊以上の本がストックされています。
読了した本の中には、おもしろくて読み終わるのが惜しくなるような本から、1ページを進むのがしんどくて…という本もありました。耐えられない!と宮部みゆきや東野圭吾に一時の安息を求め、苦行に身をさらすがごとく、また難解な本の1ページをめくる…みたいな日々。こうして考えると宮部みゆきや東野圭吾はすごい!
何もそんな合わない本を読まなくても…と言う人もいると思いますが、これが私ができる数少ない「勉強」なのです。
少し前のコラムにも書いたとおり、学びたい!アップデートしたい!と思うと途端に壁に阻まれがち、な「地域格差」の真っただ中にいる私たちとしては、少しでも自分を高めるには、知らない誰かの知識を取り入れるのが一番手っ取り早い。
「くらしアトリエ」の活動の役に立つことでも、一見するとまったく別ジャンルのことでも、知識として頭に入れるという行為は決して無駄にはならないと思うのです。実際、先日読んだ三島由紀夫の「金色」は、なんか世界観が変わったというか、独特の文章の流れに酔う感じもあって、異文化体験でした。
「苦しくても頑張って読む」という行為は、自分を伸ばしてくれる…という昭和っぽい思考もあります(笑)。あえて困難に自分の身を置く…みたいな、令和の時代には「なにそれ」と言われそうな行為であっても、私にはある意味心地よい。スタッフも、図書館で本を借りる時には興味のある本を3冊・興味のない本を2冊借りるようにしている、と言っていました。揃って昭和なのかな、とも思いますが、
コンフォートゾーンに身を置き続けるのではなく、ちょっと頑張って「ストレッチゾーン」に身を置き、できることを増やしていく、というのが自分たちの性に合っているようです。
ちなみにデザイン担当スタッフは、昨年行われたAdobe MAXに参加するにあたり、デザイン関連の勉強をいまだかつてない真剣さで行った、とのこと。「何かの区切り」がある…それは例えば研修やイベントだったり、締め切りだったり、ある一定のところに期限があれば、それに向かって頑張れる、というのもあるように思います。
2020年という1年間を期限にして、思い切って年間250冊を目標にしていますが(366日÷250冊=1.464日に1冊を読む計算になります)、ちょっと今のペースでは難しいかもしれない…。でも頑張ります。
同じように、2020年の年頭に何か自分に学びを課した!という方、たくさんいらっしゃると思います。すぐにゴールが見えるものではないから、めんどくさいな、とかしんどいな、とか、後ろ向きに考えてしまうこともあると思いますが、誰かが頑張っている、と思うとちょっとやる気が出てきませんか?私たちの場合、スタッフが互いに頑張りを見せることで刺激をもらっていますが、ひとりきりで頑張ろうと思っている方もいらっしゃるかもしれません。しんどい時には、「くらしアトリエさんもああ言ってたなあ」みたいに、ちょっと思い出してもらえたら嬉しいです。
読書については、以前のコラムでもこんな記事を書いています。良かったらご覧くださいね。
なにより、本の世界はいつも私を明るく照らしてくれ、時に立ち止まり、時に背中を押してくれる、とても頼もしい存在。わくわくしながら違う世界の扉を開けるように、これからも本と仲良くしていきたいと思っています。
読み終えた本たちは、「シマシマしまね」でもシェアできるように、と考えているところですので、どうぞお楽しみに!大人の学び、一緒に頑張りましょう。
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