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時々、コラム。

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1週間に一度程度更新していきます。 島根で活動するNPO・くらしアトリエが考える「未来を見据えた暮らし方」。 明るく、時に凛として未来に向かい、素敵に歳を重ねられる島根でありたい… もっと読む
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#島根県

1周まわって感じる地域格差。

くらしアトリエは、いわゆる「地方」である島根県を中心に活動しています。 およそ15年前、活動を始めたきっかけのひとつが「転勤族の妻でも自分らしく働けないか」という思いでした。 いくらやりがいを持って働いていても、夫が異動になれば「妻が仕事を辞める」のが当時の既定路線で、それ以外の選択肢はない。もちろん家族との暮らしも大切にしたい。ならば、どこに引っ越しても同じように仕事ができる環境を作ったらいいんじゃないか。そんな妻たちの思いから、くらしアトリエは始まったのです。まずホー

かぼちゃ&キウイの不思議現象について。

「シマシマしまね」には島根県19の市町村から集めたおいしいもの・手仕事のものなどが並んでいるのですが、たまに、1つの商品だけが次々に売れていく…という現象が起こるときがあります。 1年目は「龍岩さんのあられ」がとにかく人気で、リピーターも続出でした。素朴な味わい、素朴なパッケージ、でも食べ始めると止まらない…今でも変わらず、人気商品のひとつです。 そして、「原さんの竹かご」もお客さまからの熱い声が多かった商品です。地元・大東町の原さんがひとつひとつ、冬の間に手作りされた竹

豊かな人生を送るために今を全力で面白がる 年齢は関係ないのだ

勉強のために、また時代の流れを知るために、スタッフがお互いに読んだ本や観た動画をシェアすることがよくあります。 同じ方向を向いてはいても、張っているアンテナはちょっと違っていたりするから、別のスタッフが紹介してくれたものに触れて、刺激をもらうことも多いのです。 最近観た動画。 ホリエモンこと堀江貴文さんが大学生向けに行った講演です。 ホリエモンはすぐキレるイメージがあるけど、いつも核心を突くいいことを言ってくれるので、気持ちが上がる。「ホリエモンでしょ~」と食わず嫌い

三隅の地粉+雲南のそば粉=島根のおいしいお蕎麦、の公式。

浜田市三隅町で無農薬の小麦を育てる「あいの会」さんと、雲南市掛合町の蕎麦打ち名人「松笠そば」さん。今日のコラムは、そんな両者の出会いのお話です。 2017年の秋に、拠点である「はたひよどり」で開催したイベント「展望台マルシェ」。 覚えておられるでしょうか、企画のひとつに、地元・雲南市掛合町の「松笠そば」の出店がありました。県外でのイベントでも引っ張りだこの「松笠そば」、実は、蕎麦を作ってくださっているのはくらしアトリエスタッフIさんの義理のお父さんなのです。 お義父さん

すべては言葉から。そんな気持ちで。

この「時々、コラム」の2018年の更新は、今日が最後となります。 皆さまお付き合いいただき、本当にありがとうございました! この「note」に記事を最初に書いたのが今年の3月20日。そこから、「日々 綴る。」に書いた記事の総計は252。まさに、日々綴ったことの積み重ねです。 「note」に書くようになったきっかけは、昨年度の発信のやり方に、自分たち自身で疑問を持ったことでした。それについてはまた別の機会に書いてみようと思いますが、迷い悩んでいたときに偶然「note」という

大好きなあのお店が、長く続いている理由。

来月開催する「冬のお楽しみ便」の打ち合わせのために、米子市の「'tis clay(ティズ・クレイ)」さんに出かけてきました。 店内をゆっくり回って、奥出雲のはちみつとジャム、クッキーを買って、「またよろしくお願いいたします!」とお店を後にして、ふと「クレイさんがなぜ長きにわたってお店を続けてこられているのか」について考えました。 例えば、お店のディスプレイ。 季節ごとの大きなディスプレイはスタッフの皆さんが手作りで行っておられて、外から見るだけでもすごく素敵なのですが、

「いいこと」や「変化」を自ら取りに行く場所になりたい。〜「てこ」の役割

2018年の「シマシマしまね」のオープンも残りわずかとなりました。もちろん、12月1日以降も活動は続き、お楽しみ便を始め、冬の間も何か楽しいことを…!と考えています。でも、施設がクローズとなるのはやっぱり、寂しいですね。 先日この「シマシマしまね」の事例をもとに、地域づくりや社会活動をする人たちを対象とした「成果の導きだし方ワークショップ」が行われました。 そのようすはこちらからご覧いただけます。 「成果」と一言で言ってもいろんな切り口があって、それを知っておくだけでも

島根のどこが好きなのか、あらためて考えてみた。

今日開催した読書ワークショップに、お嬢さんが島根の大学へ進学した、という女性が県外から参加してくださいました。 昨年から、講師のDOOR BOOKSTOREオーナー・高橋さんを慕って遠方から通ってくださり、私たちもいろいろなお話をさせてもらったのですが、今回は娘さんが4回生ということもあって、「娘は島根の皆さんに支えられてきました」ということばをたくさん頂き、誇らしく思いました。 また、午後から来てくれたくらしアトリエスタッフの娘さんは県外の大学に通っているけれど、毎日く

「しめ縄物語」~藤原恒夫さんがつくり出す確かな手仕事。

くらしアトリエが「新しい年を迎える喜びを、何か手仕事で表現したい」と作り始めたのが、オリジナルのミニしめ縄と鏡餅。作り始めてもう10年が経ちます。 しめ縄はうちのスタッフに作れる人がいないので、県内の技術のある方に製作依頼しています。 一番最初は、雲南市吉田町の皆さんに。社会福祉協議会を通じてグループを紹介していただき、打ち合わせを重ねて製作していただいていました。 次は、松江市西長江町の消防士さんに。「おむすび朝市」がご縁でつながることができて、何年間かおひとりで作っ

紹介したい!という欲求。

今日、島根県西部に仕入れに向かいながらいろいろと話をしていて、ふと思ったのですが、私たち、「モノが売りたい!」とか「イベントを企画したい!」とかというよりも、「頑張ってる人、素敵な人たちを紹介したい!」という猛烈な欲求のもとに活動をしているのでは、ということに気づいたのです。 しかもただ紹介するだけじゃなくて、「この人はきっと、この人の作るものが好きだと思う!」という見えない線みたいなのをつなげて、作り手も受け取る側も両方幸せにしたい、という欲求…。 考えようによってはた

「シマシマしまね」から見えた、移住のかたち。

今週は、移住してこられた方(Iターン・Uターン)が施設に来てくださることが多く、それぞれのまちでの取り組みや、暮らし方についてたくさんお話をうかがうことができて、自分なりにいろいろ考えた1週間でした。 東京―島根を軸に、若者による課題解決・まちの価値の再発見をコンセプトにして働く方。 関西から、家具職人として地元に帰ってきた方。 思えば、「シマシマしまね」にかかわる方、お客さまとして来られてお話をさせて頂く方には、移住者がとても多い気がします。作り手の中にも、アクセサリ

くらしアトリエの合言葉「STAY HEALTY」

一般の会社と違って、少数で運営している「くらしアトリエ」は、それぞれが「替えの利かない仕事」。「お前の代わりなんていくらでもいるんだ!」というセリフはくらしアトリエには通用しません。 写真を撮るスタッフも1人、文章を書くスタッフも1人。 雑貨を作る人、紙ものを担当してる人…それぞれが法人の中では唯一無二の存在なので、誰か1人が倒れれば、必然的に運営が回らなくなります。 「お前が倒れたら、誰が代わりをやるんだ!」…ということで、スタッフそれぞれ、健康には気を遣っています。

入学式スーツと、多様性と、さとり世代。

ちょっとプライベートな話になりますが、くらしアトリエのスタッフ2名には、同い年の子どもがいます。 あわせて3人(双子1組+1人)、それこそ赤ちゃんの頃から一緒に遊び、成長し、今は高校生。 その3人は(うまくいけば)来年から大学生。たまたま別のスタッフと「卒業するといろいろ物入りだよね」という話をしていた時、入学式のスーツの話になりました。 なんでも、最近は大学の入学式にはスーツを着ていくものだそうで、ムスメたちいわく「みんな黒のスーツだよ」とのこと。卒業後、3月末の離任

あなたが思う、素敵な島根。vol.8 「ながせファーム 園山さん」編

島根に暮らす素敵な人たちに、ご自身の好きな場所、好きな風景など、住んでいるからこその魅力を語っていただく企画「あなたの思う、素敵な島根」。 8回目の今回は、いつもお世話になっている出雲市斐川町「ながせファーム」の園山久美子さんです。 もう何年も前、「くらしの学校」の時からのお付き合いで、以来定期的にお野菜を買わせていただいたり、イベントなどに出品していただいたり、はたまた自家製のブルーベリーソースのラベルデザインを担当させていただいたり…。 ながせファームさんの新鮮野菜