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本のおすすめ『バブル・コンプレックス』

コラム738:本のおすすめ『バブル・コンプレックス』

 酒井順子さんは、好きなエッセイストなので、予算の許す限りたくさん読んでいます。これは、キンドル・アンリミテッドでラッキーでした。「バブル期の青春」がテーマで、現在私53歳、酒井さんは4歳ほど年上の様子。共感できるところが多いです。

 現在と共通するところは「女は若ければ若いほどいい、という価値観が広がった」ところ、女性の先輩、「ロールモデル」がいない(ので迷う)、といったところでしょうか。

 若い頃、自分にお金があったので、今でも六本木から麻布までタクシーに乗ってしまう、(老化を認めたくないので)高い化粧品を買ってしまう、というあたりは、ドキッとさせられます。図星です。

 しかも「自分の青春の方が楽しかったアピール」をして、若い人にウザがられる、という冷静な分析には参りました。

 この本は、バブル期の青春があってこそ楽しめる本なのだとは思いますが、お若い方は「歴史書」としていかがでしょうか?とほほ。

(角川 2020年)

2023年12月18日

クララ

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